霊長目ヒト科ヒト
『地球データマップ』などによると...地球に最初の生命が誕生してから38億年、これまでに5回、生物は大量絶滅に瀕してきました。海洋蒸発、全球凍結、隕石衝突など…そして今、6回目の大量絶滅が起きつつあります。その原因は、ヒトの大繁殖。8000年前、陸地の半分は森に覆われていました。それが今や、原生林は5分の1に。ヒトが生活圏を広げるにつれ、他の動物の居場所を奪い、乱獲によって絶滅に追いやっています。絶滅危惧種15,000種の中でも深刻なのは哺乳類で、種の4分の1が消えてゆこうとしています。インドネシアに、その多くが集中していて、例えばスマトラ島(リアウ州)に20年前は千頭以上いたゾウが今や3分の1にまで減ってしまいました。森を切り開いて、アブラヤシのプランテーションに作り変えてしまったことで、住処を追われ、食料を求めて作物を荒らすゾウは害獣として駆除されます。数年もすればスマトラ島の平地から、森林はなくなります。 ヒトだって、パーム油だけで生きていけるわけではありません。じゃあ、パーム油の生産を止めればいいのか…問題がそんなに簡単ではないのは勿論です。プランテーションで働く、370万人のヒトの生活がかかってますから。植物性油脂を使った製品を消費しているのは私たちだし。とりあえず、スナック菓子や、カップ麺や、マーガリンを口にするとき、アブラヤシとゾウのかかわりを思い浮かべることから始めましょうか。思ってるだけじゃ何も変わりませんが、知らないでいることが一番罪深い。せめて確信犯になりましょう。写真は、POS I, ムンジャガン島、バリBarat国立公園 〔インドネシア〕