タイ旅行記★NO4★〔7月14日スキューバダイビング海洋講習編 恐怖再び の巻〕
バックナンバータイ旅行記★NO1★(ここをクリック)タイ旅行記★NO2★(ここをクリック)タイ旅行記★NO3★(ここをクリック)(タイのタバコ。ぐえ。果たして、売りたいのか売りたくないのか。)タイ旅行記★NO4★〔7月14日スキューバダイビング海洋講習編 恐怖再び の巻〕海洋講習二日目も昨日同様ラチャヤイ島。しかしながら少々気乗りがしない。その理由は明白で、例のマスク外しの課題ね。まあ、鼻から息を吸わなければいいじゃん。と意を決し入水。ところが飛び込んだその拍子に、マスクがずれたのか多量の水が侵入。げほげほけほ。ぐええ、塩辛い。幸先の悪い二日目の幕開け。水面で蠢く俺の7メートル下の海底を、海亀がゆっくりと優雅に泳ぎよる。例の課題は、プールと同じ水深2メートルのところで行うこととなった。むつこさん曰く2メートルなんだけれど171センチという俺の身長の倍くらいはあるように思える。怖かったら少しずつマスクに水を入れて馴らしてから実演してみて下さいね。と云われていたのだけれどこういった苦手なことを、じわじわちまちま時間をかけてやるのは性に合わず厭なのでうおりゃあ、と海中である為、気合いの声は出せぬものの出たとこ勝負でいてこましたれ、と一気にマスクを取り外し口で息をすることに意識を集中。再びマスクを装着し直し、息を吐く時以外は固く鼻をつまむようにしてふんふん鼻息吹くこと数回。やっとの思いでようようマスク内の水を外に追い出すことに成功。共に潜ったバディもこれをクリアしむつこさんの携えたボードに「ライセンス取得おめでとう」の文字。たはは、情けない話だけれど、ほんと、必死だったよ。ここからは昨日と同じく楽しい海底探訪。と、肩の荷が下りた思いでひと息ついたのも束の間。何だかオカシイ。と云うのも、少し泳ぎ少し動作するその度、事ある毎にマスク内に水が侵入してきてそれが気を抜いてる時、不意に入り込んでくるもんだから鼻から吸ってしまい塩辛い海水をごくごく。マスク内に入り込んだ水を先程の課題の要領で、ふんふん追い出すのだけれどすぐにまた入ってきて同じことの繰り返し。おまけに先刻から右側の耳抜きがうまくいかず少し水深を深めるのみにて耳の奥がずきずき痛む。塩辛い水と耳の痛みに耐えつつ、ここでパニックに陥るのは危険なので冷静にマスク内の水を追いやりまた、むつこさんに促され耳抜きすること数回。これを幾度となく交互に繰り返し繰り返ししてその場を凌ぐ。まったくもって海底の美しい景色を楽しむどころじゃあない。そんな俺を知ってか知らずか、海洋生物ある者は海底にだらりと寝そべり、ある者はゆらゆらそこらを浮遊しまたある者は俺をひやかすかの様つつき回しやがる。ふと見やるとバディ二人、俺から数メートル離れたところに居てそこから先は断崖絶壁。その向こうは、あまりの深さ、いや、あまりの高さゆえ日光も届かぬ様子でまさに暗黒の奈落。おののく俺の心情にまるで気付かぬバディ二人はあろうことか平常の様子で、その暗がりへ向かわんとする動きを始めたのでぶくぶくぶくぶく。「ソコ、イクノ、ダメ」と必死の思い全身でサインを送り二人を制止し、断固拒否を意志表示。万全なコンディションならまだしも、これ以上の試練は精神錯乱の恐れ有り。見掛けに違わず俺の精神を取り巻く神経は、繊細なのだよ。むつこさんが酸素残量を問う。男である俺は肺活量が多いとのことで必然的に女性と比して酸素消費量も多いらしく更には悪コンディションにより精神不安定だった為か二人よりも断然消費が激しく残量少な。そんなわけで運良くここで、海面へ上昇するという密やかながら切なる願いが叶うこととなった。水深5メートルのところで3分間安全停止の後、海面へと上昇。海上は少し波が有り、流されつつも天然の空気酸素を何不自由なく肺に取り込める幸せ、有り難さ。厭きるほど海水を飲み、喉はからから、心身共にへとへとなんだけれどクルーザーへと、海から上がる手助けせんとする乗組員に俺は大丈夫。と平静の顔。自力で乗船しずしりと岩の如くに重い酸素ボンベ、その重力を背中に感じつつ足を踏みしめ助かった。海の藻屑とならずに済んだ。ほっ、としたら全身の力が抜け、猛烈に小便がしたくなった。マスクの調整をしてもらい、午後からは快適な海底探訪を楽しむことが出来た。この近辺の海底は隅々まで把握し尽くしていると豪語するむつこさんのペットと称する海老を紹介して貰ったりなどして興深く楽しい時間は過ぎゆくのが早く名残惜しくも海底世界とはまた暫しのお別れ。お疲れさま。そして三日間ありがとうございました。追記:海底を優雅に浮遊する姿、海亀とのツーショット 何故だか平泳ぎになってしまい蛙の様、不格好な姿など 例の水中カメラマンによる 海中でのオイラの画像を多数収めたCDがあったのだけれど その価格1000バーツ(約3000円)に 高えなぁ、こりゃ完全なる観光客価格やな。 しかしながら、まぁ買ってもいいかな。と、思いつつもひとまず 「考えておく。」と云ったまでは良かったのだけれど あれこれしている間に買いそびれてしまい 後に連絡試みるも叶わず、入手不可能となってしまった。 これは個人的に非常に残念なことであり ここに掲載出来ぬこと更に輪をかけて残念。 物事“思い立ったが吉日”ですな。 ってこんな場面で使うっけ?知らんけど。ぐひん。夕刻時分、ホテル近辺を散歩の後、昨日とは違う浜辺へと向かう。この時間になると、ほとんど人影も無く涼しい風が心地良い。浜辺を縄張りにしているのか数匹の野犬の群に遭遇。彼らは餌でも貰えると思ったのかついて来て仕舞いには俺が持っていた菓子パンの空袋を手から奪い取り行ってしまった。さて、夕飯はまた例の如くおやじの店。厭きもせず、昨日、一昨日と同じものを注文。食事も中盤に差しかかった頃、不意にぽつり、ぽつり、またぽつりと冷たい雨の粒。タイは現在雨期ということで、それなりの覚悟をしていたのだけれど渡来してこのかたスコールに見舞われることも無くダイビングの講習を終えれたのは本当に運が良かったよなぁ。と、ここへきて初めての雨。食いかけの食器などを両手に、屋根のある小屋へと移動。当方が屋根のあるところへ飛び込むやいなやそれを見計らったかの様な激しい雨。雨足は更に強まり、屋根がトタンである為ざあざあ叩くその雨音の賑やかなこと賑やかなこと。客は馴染みらしい中年の現地人男性と別テーブルで、物静かにテレビに見入る若い現地人女性。小屋の奥では、おやじの娘と思しき婦人がなにやら座って作業をしていてその周りを子供二人が元気にはしゃぎ回っている。料理を食い終えてしまった俺は、手持ち無沙汰であったのとまだ多少物足りぬ感じであったので当初より敬遠していたパッタイを注文してみることにした。雨はまだ止まない。(画像中央に立っているのがおやじ)ややあって運ばれて来た、その皿その料理、臭くない。それどころか、旨い、旨い、旨い、いぇい。って感じ。まさしく絶品で、あらゆる素材個々の、絶妙なる調和が素晴らしく調味料などはほんの隠し味程度例えば魚醤などに頼り過ぎていないところが良い。料理の下手な者ほど風味の強い調味料に頼りがちで味付けの未熟さを胡麻化す為、多量に使用。結果、魚醤の生臭さのみが料理を支配し、獣臭の如き悪臭を放つこととなる。俺をパッタイと名の付く料理全般、敬遠するまでに至らしめたあの犬パッタイは、実は真のパッタイにあらず味付け音痴な料理人による愚作であったのだ。雨はいつの間にか小降りとなっていた。俺はガイドブックで覚えたばかりの“美味しい”という意味の単語「アロイ」を連発し代金を精算。金額は昨夜より、三つ表示のうち一番安い表示のもの。大満足で店を出た。見た目がボロであれ、こういった店が民間人のみならず観光客の間でも大いに認められるべきではないだろうかと、俺は声を大にして云いたい。まあ、島へと渡り来るのがこんな遠くに来てまでもピザやらパスタやらを食し女を買うことだけを目的とする、あほ西洋人ばかりなので望みは薄いがね。部屋へと帰る道すがら濡れた路面を、ぴょこぴょこ飛び跳ねる蛙を見付けて捕獲見入っているとそんな俺を見た出稼ぎ山岳民族の女が、ここぞとばかりにこやかな笑みを浮かべ、近寄って来たかと思うと木製蛙形の背中を、木製の棒でコロコロやりながらの商品売り込み。まぁーったくぅ、油断も隙も無くげんなり。買わんって。ヲシテネ。