#1246 YOUNG TRADITION 《GALLERIES》 68年英国
Intro: DuctiaThe Barley StrawWhat If A Day (Thos. Campion)The Loyal LoverEntracte: Stones In My Passway (Robert Johnson)Idumea (C. Wesley/A. Davidson/Eccles)The Husbandman And The ServingmanThe Rolling Of The StonesThe Bitter WithyThe Banks Of The NileWondrous Love (rev. Robert Seagrave)Medieval Mystery Tour ? a medley including an original tune by Bert Jansch and John RenbournDivertissement: Upon The Bough (words: APH/music: Heather Wood)Ratcliff HighwayThe Brisk Young WidowInterlude: The Pembroke Unique Ensemble ? ‘Soldiers Three’ played by Dave Swarbrick with Sandy Denny, discreetly on pianoJohn BarleycornThe Agincourt CarolChicken On A Raft (Cyril Tawney)Randy Dandy-OShanties: Fire Maringo/Hanging Johnny/Bring ‘em Down/Haul On The Bowline Peter Bellamy (1944.9.8~91.9.24)vo, whistle, g, concertinaHeather Wood (1945.3.31~)vo, whistleRoyston Wood (1935~90.4.8)vo, tabour, tambourineDolly Collins (1933.3.6~95.9.22)portative organ, instrumental arrangementsDave Swarbrick (1941.4.5~)fiddle, mandolinThe Early Music Consort (David Munrow, shawm; Christopher Hogwood, per; Roddy and Adam Skeaping, viols) on ‘What If A Day’ and ‘The Agincourt Carol’Dave Calderhead, Hans Fried, Ken Hamer, Roger and Frances Jones Ford, Arthur Knevett, Rod and Danny Stradlingchurus on 21produced by Bill Leader (1920s) イングランドの個性的なシンギング・グループによる3枚目のスタジオ盤にしてラスト作。 CD再発の際にシー・シャンティを集めた67年のEP「チキン・オン・ア・ラフト」からの3曲が追録されています。 好き嫌いがきっぱり分かれそうな甲高い声を持つピーター・ベラミー、基本的に細い声だが低音部は妙なドスが効いているヘザー・ウッド、動物が主人公の童話を朗読するとしたら父親役以外してほしくないロイストン・ウッドの3人によるヤング・トラディションは、個人的には英国民謡界の最重要グループのひとつなのではないかと。 彼らが歌っているトラッドはどれもこれも有名なものばかりで、それは私の頭に少しだけ民謡の知識が入っているからそう思うに過ぎないのか、それともヤング・トラディションに影響されて歌い始めた後進グループがそれなりの数いるからなのか…どうにも後者のような気がするんですよ。つまりヤング・トラディションが歌っていたのを聴いて知った民謡を演奏してますという後進がやたらいるってやつ。 例えば平成生まれを含む若いカナダ人グループのコッターズもヤントラのバージョンを想起せずにはいられない“バイカー・ヒル”をやっているしね。 11や17等の重厚な無伴奏混声重唱を聴くと、ああ、こういうのこそがヤング・トラディションだよなあと思いますね。 ハーモニーが魅力的なグループはたくさんいるけれど、たったの3人(場合によっては2人)でここまで圧が高く迫力ある歌を生み出すのってそう簡単にできることじゃないよ。 何曲かの非アカペラ曲ではドリー・コリンズが器楽のアレンジを手掛けていたり、デイヴィッド・マンロウやスキーピング兄弟らが伴奏を担っているために前2作品よりはるかに古楽色が強いです。 本編ラストとなる18なんてさ、古楽組こぞって参加で本気出しまくりだよ。 完全なる無伴奏でも6のような何百年も前の讃美歌っぽい(ぽい、じゃなくてこれガチで讃美歌だった。。)雰囲気の曲もあることだしね。 完成度の高さで言えば本作が一番なんじゃないかなあ。 これだけのものを作っておきながら翌69年には解散だなんて寂しいや。 そしてロイストンは交通事故死、ピーターは拳銃自殺ですでにこの世にいないのはもっともっと寂しい…。人気blogランキングへ