レビュー#280 SHIRLEY COLLINS & DOLLY COLLINS 《ANTHEMS IN EDEN》 69年英国
A Song Story (Medley)* A Beginning (Collins/Collins)/A Meeting: Searching For Lambs/A Courtship: The Wedding Song/A Denying: The Blacksmith/A Forsaking: Our Captain Cried/A Dream: Lowlands/A Leavetaking: Pleasant & Delightful/A Awakening: Whitsun Dance (Copper Family/Collins/Marshall)/A New Beginning: The Staines NorrisRambleaway (England)Ca’ The YowesGod Dog (Williamson)Bonny CuckooNellie The MilkmaidGathering Rushes In The Month Of MayThe Gower Wassail (Wales)Fare Thee Well My Dearest DearMedley: C’est La Fin/Pour Mon CuerBonny KateAdieu To All Judges And JuriedEdi Beo Thu Hevene QueneBlack Joker/Black, White, Yellow & Green Shirley CollinsvoDolly CollinsorganAshley Hutchingsa-b, e-bJohn Rodd, John Watchamanglo concertinaSimon Nicola-g, e-gPat Donaldsone-bDave Mattacksds, regalRoger Brenneralto sackbutColin Sheen, Paul Beertenor sackbutMartin Nichollsbass sackbutJohn Sothcottviele, recorderJohn Kirkpatrickmelodeon, button accordionTerry Pottermouth organAdam Skeapingbass viol, violoneRoderick Skeapingrebec, treble & bass violOliver Brookesbass violMichael LairdcornettRichard Leediscant & treble recorderAlan LumsdensackbutChristopher Hogwoodharpsichord, virginalsGillian RiedbellsDavid Munrowsoprano & alto crumhorn, bass racket, tenor sordun, treble recorderMichael Clifton, Ray Worman, John Fordham, Royston Wood, Steve Ashley, John MorganchorusDavid Busby, Mike Clifton, Dots Daultrey, Stuart Hollyer, Roger Rigden, Ada Turnhamdancing and vocals The Albion Morris Men シャーリー・コリンズといえばやっぱり、アルビオン・カントリー・バンドを従えた「ノー・ローゼズ」や2歳上の姉ドリーとの連名作である「ラブ、デス&ザ・レディ」そしてこちらの「アンセムズ・イン・エデン」なのです。 バンジョーにのせて歌うのもいいけど、個性がないことが逆に個性になっているシャーリーの声は古楽サウンドに滅茶苦茶マッチしていると思うわけですよ。 現代っぽさが欠落した声なのかな? 素朴なんだけど上品で、いい意味で古めかしい声…だから古楽器と相性がいいのだろうか、と考えてみたけどわかんないや。まあ別にわかったところでどうなるってもんでもないから、疑問解決しなくてもいっか。 そもそも吹奏楽部ではなくリコーダー部をチョイスするほどな私だから(ブラスは朝練が嫌で断念説あり)、こうクラムホルンだとかハープシコードだとかが使われていると知るやもう、落ち着いてなんていられないのだ。 加えてこれまた大好きな楽器である蛇腹も入ってるんだってば! 心持ち平べったい音色にときめいてしまうレベックやヴィオール族…あーぞくぞくする。 30分の古楽メドレー1のですね、最後の“ステインズ・モリス”が始まる部分ね。その前の曲を歌っていたシャーリーのところへモリスを歌う男声コーラスが割り込んできて、そのうちシャーリーもいつになく可憐な歌声でモリス。 その割り込み部分や8や14のコーラス部分で萌える私って男声重唱好きだな~ホント。 9以降の6曲は76年の「AMARANTH」から。ごり押し2イン1にありがちな1曲消去事件も起こってないみたいなのでご安心を。 曲調も「アンセム」より若干ロック/現代色が強いだけで、基本美味古楽であることは変わりません。でもメンバークレジットは分けたほうがよかったかな。 2000円オーバーって値段は貧乏性な私の基準からすれば高めだけど、何度も言うように大好きな古楽作品だし英フォーク界の「これ聴いとけ」な位置にいるしで躊躇なく購入いたしました。 聴き終わるとたいてい、充実感と同時にほのかな吐き気も催すのだけどあれかな。知らず知らずのうちに緊張しながら聴いてしまっているのかな。 吐き気は勘弁だけどまったく緊張せずに聴き終えるには相当な修行が必要そうだよ。古楽メドレーにはいつ聴いても一発KOされるし、典雅な調べに毛穴が総立ちするもんね。