レビュー#366 INCREDIBLE STRING BAND 《CHANGING HORSES》 69年スコットランド
Big Ted (Williamson)White Bird (Heron)Dust Be Diamonds (tune Heron/lyrics Williamson)Sleepers, Awake! (Heron)Mr. & Mrs. (Williamson)Creation (Williamson) Robin Williamsonvo, washboard, p, flute, sarang, chinsese banjo, per, e-g, organ, gimbri, violin, backing-voMike Heronvo, g, e-g, p, vibraphone, per, sitar, mandolin, backing-voRosevo, b, per, backing-voLicoricevo, g, organ, kazoo, per, backing-voWalter GundyharmonicaIvan Pawleorgan, p 切なく胸キュンなかわいさを持つスティーライ・スパンの「コモナーズ・クラウン」の次はアッパーでお花畑なかわいさを持つインクレディブル・ストリング・バンドの「チェンジング・ホーシズ」だっ! なんてことを選盤の際に考えたのだろうか。ほかに思い当たる節もないしなあ。 というわけで40年前に結成されたISBの5作目くらいのスタジオ盤です。 しっかし相変わらず不安定なサウンドですね。 ラリラリっぽいし徹夜明けの無駄にハイな状態っぽいし頭弱そうだし悩みごとなさそうだし無脊椎動物だろうがお構いなしにお友達になりましょう電波を発信してそうだし妙なところで思慮深そうだし独りぼっちになると泣いてそうだし…まあいろいろありますが、根底に流れているのはサイケヒッピーですね。これは間違いない。 なんかもう、小学生が作るケーキみたいです。雑多でカラフルでかわいいの。楽しくて単純なようだけど、実は奥行きがあるぞってかね。 キュートなのか単なる危ないお姉ちゃんなのかわからなくなってくるローズとリコリスの高音ボーカルは言うに及ばず、ロビン・ウィリアムソンの歌声もひょっとするとお笑い入りしちゃうなあ。 歌いながら笑ってるとかじゃないんだけど、声質そのものが芸人入ってるのですよ。 残るマイク・ヘロンまでも奇天烈な声してたらどうなるんだろう(わくわく)。いや、唯一まともな歌声しているヘロンがいるからバランスが保たれてるんだろうな。 でもウィリアムソンとヘロンの2人は音楽家としてはすごいと思います。 まずはマルチ奏者ぶりに目が行くけど、ライターとしてもいいよね。 こういうサウンドだから気付きにくいけど短い曲も長い曲も書いてるし、おめでたい能天気ソングばかりなわけじゃない。 本作も2と6が15分前後なんだけど、下手に引き伸ばした無理プログレよりはよっぽど展開力あって楽しめる。 そのラスト6にはアイルランドのISBとの異名をとるドクター・ストレンジリー・ストレンジのメンバーが鍵盤弾きに来ています。しかしこのシタールと怪しげなアアア~♪はたまりませんね。人気blogランキングへ