常総学院の入試を見て 2016年
昨日は常総学院の併願入試が行われました。こちらも秀英高校同様に、5教科とも県立そっくりの形式です。問題を持ってきてもらったので英数国のみ解いてみました。理科の出題はさらっと見ただけですが、地学以外の、生物、物理、化学の大問は私が今年の県立入試で出題されるだろうなと思っているところです。特に血液循環などの「ヒトの身体」についてはたいせつだと思います。地学については、私は「天体」の方に張っています。さて、英数国です。まず、はじめの感想としては英数国の3教科とも「これは採点処理がたいへんそうだ。」ということです。どういった採点体制になっているのかわかりませんが、受験人数が非常に多く、また常総の受験者だと白紙もそうはいないと思うので、短時間で捌くのは、どういうやり方をとってもしんどい。国語は、小説文で「45字以上50字以内で説明しなさい。」、説明文で「50字以上60字以内で説明しなさい。」、それに200字作文と「書く」欄が多くなっています。そして選択肢の問題が易しい一方で、記述の問題は、なかなかまとめにくい問題になっています。解く人の立場でいえば非常に難しいといえます。大きな差がつくと思います。英語は、形式的には県立入試同様なのですが、たぶん解いている人は難しく感じたのでないでしょうか。英作文の7点書き込みの方は、英語を書くことに全く不自由しない人でも「いったいどんな内容の話を入れたらいいのか」悩むところです。「流れに合うように書きなさい。」となっていますが、各自でいろいろな方向に話を持っていくことができるため、ここも採点者側は難儀するのではないでしょうか。また、英問英答問題も県立入試だと問題文の中から該当箇所を探してきて、代名詞と時制に注意して書き写す(移す)だけなのですが、昨日の常総の問題は、「What are the two problems ~?」となっているため、文章中からどこか抜き出せばよいのではなくて、「the shape」(形)と「the size」(大きさ)を見つけてこなければなりませんでした。さらに「this」の指す内容を説明させる問題は、直前の英文を訳すだけでよかったのですが、この英文は以下のようなものでした。People think that if food looks good, it must be better.「もし食べ物が良く見えるならば(=見栄えがよければ)、それは、より良いものに違いないと人々は考えること」。 おそらく、mustを「~しなければならない」と訳した人、それからbetterの訳し方がきちんとできなかった人が多かったのではないでしょうか。このあたり問題形式は県立そっくりなのですが、難易度的には県立よりかなり難しいです。しっかりとできた人は優秀者の方に入るでしょう。その他、細かなところも意外と点数がとれなさそうな問題がいくつかあって、英語の点数は上に伸びにくいように思います。言い方を換えると、こういう場合に英語で抜け出せると大きい。最後に数学。数学は、これまた証明の採点がたいへんそうですね。ただ、ここは特待S、A狙いくらいの人でないと書いてこないかもしれません。この大問6の証明と大問8(2)を除けば数学は簡単でした。しかも計算が複雑でない。大問4(関数)、大問5(動点と面積)は非常に「塾的な」問題でした。その中では易しめの方に入るので、解き方を知っている人にとっては、さっと終わってしまったと思います。特に大問5の(2)はちょっと拍子抜け。大問7で確率が2問出ていますが、これも落ち着いて解けば完答(9点)は容易です。数学は特待S、Aに入るには90点。私が学院側だったら要求します。以上、常総学院の入試を見た感想です。よく復習しておくことがたいせつです。(久しぶりに、パソコンで書いてみました。スマホに打ち込むのとはだいぶ感覚が違いますね。)