中学英語 新課程
これまで中3の4月から6月にかけて学習してきた受動態と現在完了(経験用法、継続用法、完了用法)が全て2年生の教科書に繰り上がりました。
新中3がこの3月まで使用していた2年生の教科書は「比較」で終わりでしたから、生徒自身か塾で受動態と現在完了を学んでおく必要があります。
やや強引な移行ではありますが、新しい教科書の文法事項の並びは1年生から3年生までたいへんに「きれいな並び」になっています。
10年くらい前に当地区で使っていた開隆堂の教科書は実にひどい出来で、その後、東京書籍版に切り替えたのもむべなるかなと思いました。
それなのに「なぜ、また、当地区(11区)だけ開隆堂に戻すのか?」と訝しんだのですが、今回の教科書に関しては、パッと文法事項の並び順と各単元の代表例文を見たかぎりでは、たいへんに良い出来具合に感じました。
東京書籍版の方を見ていないので比較はできませんが自分が採択担当者なら開隆堂でも悪くないと評価すると思います。
まあ、実際の使い勝手は教え出してみないことにはわかりません。
新しい学習指導要領だと英語が不得手な生徒に厳しいのはどれを使っても変わりはありません。
イメージとしてはこれまで高校で学習していた事項がかなりの程度、中学の教科書に繰り上がり、それだけでなく過去の教科書ではギクシャクしていた(と私が感じる)学び順も整理されたというところです。
ただし、関係代名詞のあと中3の後半に「仮定法」を学習する意味というのはいまひとつよくわかりません。
高校内容から繰り上げるなら他にもありそうな気もしなくはないのですが。。
まあ、中学生に仮定法をというのは「教え方がめんどくせーな」というのが本音です。
高校生のときに「If I were a bird , 〜」(もし私が鳥ならば)という例文を見た時は衝撃でした。
「もし私が水戸に住んでいれば、水戸一高に行けるのに。」
ああ哀しき仮定法。
水戸市民や常磐線、水戸線沿線の人は水戸一高を受験対象にできる幸せを感じてください。
それにしても、ここ2年ほどの茨城県立入試というのは自由英作文ばかりで「あなたがたいせつにしているもの。」とか「あなたは何になりたいか。」とか、そもそも現在完了や受動態を使って書くまでもない問題ばかりですし、文法事項はほとんど出題されず配点も振られていませんでしたから、教科書の中に大量に入ってきた新しい学習内容がどのように出題されるのかは本当に謎です。
先週、共同通信が報じたところによると大学入試共通テストも「記述」はなしとなったようです。
採点処理の時間的な実現可能性、採点の正確性といったことが解決できなかったようです。
↑これが今年の県立入試で大問題になったわけです。
架空の大学共通テスト対策を県立高校入試の段階からやるという「勇み足」により多くの中学生と高校教員がとんでもない迷惑を被ったものです。
塾の3年生には高校生になって全国版の学習になっても戸惑わないような学力をつけてもらいたいと思っています。(神奈川とか埼玉の塾のイメージでやっていこうと思っています。)