二月花形歌舞伎
花形とは「年若で人気のある花やかな者」のこと。その名の通り、歌舞伎に詳しくなくても知っている名前の多い若手イケメン7名。市川亀治郎、中村獅童、中村勘太郎、中村七之助、中村亀鶴、市川男女蔵、片岡愛之助若手ばかりの演技というのが面白い。歌舞伎若葉マーク付きの私にでさえ、面白い思ってしまうのは何なんだろうかと思う。古い伝統を受け継ぎながらも、現代という時代に敏感である若者が、その枠の中で何かを表現しようとする、その何かであり、それを表現しようとするエネルギーであり、、古いものと現代をしっかり結びつけ、そこに発するエネルギーや魅力は未来に続くものをかいま見せてくれるような、そんな感じだ。伝統や型を受け継ぎながらも、個々の個性がこうも違って見えるものかと新鮮。幼い頃からお稽古で身に付けた芸や所作、その1本筋の通ったものは、凡人とは放つオーラが違うなぁと改めて思う。日本の伝統芸能の詳しいことはよくわからないけれど、やっぱり何か違うし、若いながらも、その中に日本の良さを感じる。お稽古ごとや芸事は人を育てる。幼い頃から厳しく積み重ねられたものはちがう。また、幼い頃からお稽古ごとや芸事をはじめることの意義も痛く感じる。大人になってからはじめる知識や経験の幅を豊かにする習い事とはまた異なる。ピアノもお稽古ごとのひとつとして、人を育てるもののはずだのに、今日日、子供が嫌になって止めないように、止めないように、苦痛にならないよう、、、サービス産業のようなとんでもない方向に流れていっていることに嘆くばかり。。そんなことを考えてしまった。お稽古ごとは何でもいいだろう、好きなことをやるべきだし、何のためにやるのかも学ぶ方が自覚すべく、指導者がその根源を我慢強く説き、導く必要があるだろう。何を教えるべきか?単にピアノが効率よく弾けるようになることだけなのか?そんなの知識や技術の切り売りに過ぎない。芸事を磨くことで何かを得る、その方が得られた枝葉より人生にとっては重要なことのように思う。いやはや、、思考は違う方へ一人歩き。。そんな固いことより、単純に若いイケメンたちに楽しませてもらいました!歌舞伎初心者には、若手の演技から入るの方が分かりやすいかも。昼の部もいきたかったなぁ。イヤホンガイドはいい。最前列ってまじかで見れて特等席だけれど、『吹雪峠』では細かい紙吹雪にまみれて大変そう。さらに『蜘蛛糸梓弦』では亀治郎さんの投げる蜘蛛の糸の連発に、後から片付けに舞台から引き寄せる作業に引っ張られそうになり、大変そう。。3階席でも結構楽しめるもの。(なんて負け惜しみ。。)