恋情アライバル・18終わり
「や、あ、あの。夏都兄っ……」「夏都って呼んで。ここもしてあげるから」 そんな甘い声で僕の自身を握らないで!「あっ! や、やだっ! ああん!」 首を振って嫌がっても指が刺激を与えてくる。呼吸が苦しい、もう・もたない。「いやっ、あっあっ、あ……アアッ!」 乱暴な扱きに興奮して放出してしまった。膝の力が抜けてふらついた僕を、夏都兄が慌てて支えてくれた。「大丈夫? 立っていられる?」「う、うん。今日はちゃんとしたいから」「その健気な気持で、跳ねそう」 夏都兄がキリキリとジッパーを下ろした。 狭い場所からようやく解放された夏都兄の自身は、屹立した逞しい姿を僕に見せ付けた。「な・夏都。それは……」初めて見た夏都兄の大きな自身に顔が紅潮して、怖気づいてしまう。「千里、もっと足を広げて」引き気味な僕の腰を強引に掴んで、頭をもたげた自身を僕の奥に突き立てた。「痛い! 無理っ!」「逃がさない」 そんな、強引に来ないで!「ああっ! ……嫌だ!」 ねじ込んでも困る。呑み込めないよ、太いもん。入口で暴れないで、腰がひくひくする「いや……もう無理……」「もっと力を抜いて、動いてごらん」 腰を動かすとようやく入って来た。でも足が震える、このまま夏都兄が僕の体を突き抜けそうで怖い。どうしたらいい。腰がひくつくし、頬を静かに汗が流れる。「くっ、うん。ん……」 ああ、腰を前後に振ると楽になる。これで誘えるんだ。あ、あとどのくらい?「ううんっ……」「あ、そんなによがって」 夏都兄が僕の腿を持上げて激しく突始めた、このまま貫かれてしまいそう!「いっ、嫌だ! 待って、アッ、いやあ!」「千里、もっと。もっと声を聞かせて」 突上げてくる力は加減を知らない。(強引過ぎるよ) 中で擦れる感覚に思考が飛びそう。 目の前がチカチカ光るよ……? アア!「あっ! 千里、千里!」 ……大声で呼ばれて、はっとした。でも胸が苦しくて、肩を上下させながら大きく息を吐くと、夏都兄が背中をさすってくれた。「千里、急がせてごめん」「な、夏都兄。夏都……」「震えないで。ね、ゆっくりするから」言葉通りに僕の中をゆっくりと夏都兄がかき回す。あ、さっきよりきつくない。「夏都、ん……あ、ん……ううん」「いいよ、千里。気持いい……」半円を描く腰の動きは僕の中を突いて、いい場所を探り当ててくれた。「アッ! んっ、んー! そこ……」「千里、いい声。感じちゃう」「夏都っ。そこ、そこが……!」 体が疼くんだ、どうにかして! 「あっ、ああん!」「ん、もっと良くしてあげるよ」 夏都兄がこの角度を集中的に突いてきた。「アアッ!」突き上げられて気持がいいし、肌の触れ合う音が聞えて興奮する。「ア・ああっ、んっ、んっ!」 のけぞる体を更に追い込んでくる腰に壊されそう。「千里、千里っ。もう、持たないっ」夏都兄の荒い呼吸が僕の肌を濡らし、反らした胸に力んだ後の吐息がかかる。同時に僕の中に何かが注がれたのを感じた。溢れた雫が腿を伝う。あ、これって……。「……千里、凄く良かった」 夏都兄の首筋に汗が光っている。「僕も。……ねえ夏都兄」 かすれる声で恥かしいけど、聞いて欲しくて夏都兄の手をぎゅっと握った。「好きだよ」「ありがとう」 いつもの穏やかな笑顔。その瞳に奪われたままの心ごと、抱きしめて貰った。クラブを出ると、夜風が涼しい。ようやく秋の気配かな。頬に触れた髪を除けると、夏都兄がキャリーケースを引きながら微笑んだ。「今夜は、一緒にいよう」「一緒? えっ!」 クラブの前で慌てる僕を促して歩き出した。「話とかしたいし。ね?」驚いて口が半開きの僕を見て、夏都兄が笑いを堪えている。「母さんに聞いたけど、昨日は焼肉じゃなくて炭を作ったんだって? 俺がいないと千里が寂しがるから側にいてと言われたよ」 母さん、余計なことを!「父さんが怪しがらないかな」「兄弟だから平気でしょう」(そうかな) 夏都兄を見上げると、すぐ僕に気づいて微笑みながら少しかがんでくれた。「他に、何か心配?」「一緒に寝てくれるか、聞いておかないと」「……それは考えておこうかな?」震える指先を夏都兄が握ってくれた。もう、手を離さないで。お願いだよ。「千里、ゆっくり歩こうか?」その気配りが嬉しくて頷いた。終わり ありがとうございました!