ゴディバと、旅の思い出。
2005年ということは、もう10年も昔のことなのか。ブリュッセル中心部、『グラン・プラス』という大広場から少し路地裏に入った処だったと思う。ブリュッセルを訪れた人なら検討がつくだろうか。確か、ブリュッセル一の有名人『小便小僧』の近くだったと記憶している。美味しそうな匂いが鼻をくすぐった先に、店先で焼き立てを売っているワッフル屋さんがあった。それは、ほっかほかのワッフルにとろけたチョコがまぶしてある。甘さと苦味の絶妙なバランス。一口食べただけで口の中から全身に幸せが広がる。(笑)それくらい美味しかった。ところが、2口目に行こうとして手が止まった。あまりにもチョコがとろけ過ぎて、次に口へ持っていったなら、間違いなく白いコートにチョコレートがついてしまう。ワッフルを持たない手には荷物。さほど治安の悪くないブリュッセルでも、路地裏で荷物を足元に置くのは不用心だろう。チョコか、コートか。コートか、チョコか。迷っている間もチョコレートは手から溢れでそう。真剣に、真剣に悩んで、その時の私はコートを選んだのだった。本日、戴きもののゴディバのチョコに胸弾ませながら、そんなベルギーでの思い出が蘇った。あの時、あのワッフルを捨てるしか方法はなかったか?未だ悔やまれるが(笑)、それでも今目の前にゴディバがある。 欧州のチョコ好きな私には、それはとても嬉しいこと!