当たり前 ?
*この頃の私、誰よりもモンゴル人らしいかも?!(笑)【'00.06.29】* * *この季節、雨の少ない香川県では毎年のように水不足に悩まされます。香川用水の源である高知県の早明浦ダムの貯水量は確実に減少。ここで一句。~蝉しぐれ、一雨欲しい 庭の木々~ * * *私が知る遊牧民の生活で、最もキツいと感じたのが食べ物と水不足です。モンゴル伝統の食文化に欠かせないもの、それは牛馬や羊の生乳から作られる乳製品。この写真は、様々な乳製品の元となる「ウルム」を作っているところです。早朝に搾った生乳を火にかけ、沸騰寸前に一握りほどの小麦粉を入れます。それを柄杓で掬いとっては上から注ぎ戻す動作を繰り返します。(↑)表面に泡が立ってきたら火を弱め、そのまま放置しておくと、鍋の表面に黄色い脂の層ができるのです。それが「ウルム」。「ウルム」を木の容器に入れて置いておくと、少し濃くて酸っぱくなった「ツォウ」という食べ物になります。又、生乳から「ウルム」をとって濾したものが「ボルソン・スー」。これをゲルの屋根?の上に並べて天日干ししたものが、保存食としても活躍する「アーロール」になります。正直、どれも臭くて酸っぱくて「不味い」食べ物。私には全て同じような味がしました。ホント、泣きそうなくらい不味い!そして水のない生活ですので、飲み物といえばミルクティーばかりでした。ミルクティーだなんて、聞こえはいいですけどね。^^;その時、一つしかない炉に、大きな鍋で牛乳を沸かしていました。そこへ茶葉を入れようとした時のことです。長女(右から2番目)の手元が狂い、足元に茶葉を撒き散らしてしまいました。それをササッと掃いて、塵とりに取った彼女。かなりの量の茶葉だったので、勿体ないけど仕方ないよねぇ、って表情で私は彼女を見ました。言葉が通じないので、全て目と目の会話です。^^彼女もニコッと笑い、そしてそのまま 掃き集めた茶葉を鍋の中へ!ゲルの中は土足なので、勿論その中には砂埃が沢山混ざっています。( ̄○ ̄;)恐る恐る鍋の中を覗くと、砂や草などが泳いで?いるではありませんか。え~、これを飲むの~?私は苦笑しながら彼女を見上げます。そこにあるのは、変わらない眩しい彼女の笑顔だけ。(; ̄Д ̄)そして、ガジガジ砂を噛みながら、ミルクティーを飲ませて頂いたことは言うまでもありません。。。この時の私にはショックな出来事でしたけど、こんなこと 貧しい国々では当たり前なのかな?(苦笑)飲み物があるだけでも感謝しなくちゃね。* * *水が全くないに等しい訳ですから、ホームスティした3日間はシャワーも浴びられませんでした。夏本番、たった3日間でも私にはキツかった。。。最後の夜は、ウランバートル中心部にある「フラワーホテル」に宿泊。それはモンゴルで唯一の日系ホテルです。広い大浴場に超感激した私。♪(ノ^o^)ノ♪シャワーからは冷たい水しか出なくても、水がこれほど有難いものだと感じたことはありません。たまには大自然の中、地球上にあるものは全て限りがあるという事実を体験するのもいいものですね。世界には、最小限に暮らしている人の方が多いのかもしれません。いえ、それ以下の人達の方が多いのかもしれません。何もかも 彼らの分も余計に使っている私達の生活、、、当たり前になり過ぎて、エコだと言いながらも無駄なことの多い自分の毎日に、何だか呆れてしまってます。(^_^;)