映画レビュー 『スター・ウォーズ フォースの覚醒』 新旧ファンの琴線を掴む、歴史的SF映画の新章
新旧ファンの琴線を掴む、歴史的SF映画の新章 スター・ウォーズフォースの覚醒 STAR WARS:THE FORCE AWAKENSアメリカ(2015年12月18日公開)136分■ 監督 J・J・エイブラムス■ 出演者 ハリソン・フォード/ キャリー・フィッシャー/ アダム・ドライバー デイジー・リドリー/ ジョン・ボイエガ■ もくじ ■- コラム - はじめに 1. 本作制作の経緯に付いて 2. ルーカス・フィルムが買収に応じたのは 3. 賛否両論の話題作の行方- 解説 - 1. ウォルト・ディズニー制作 2. 大ヒットクリエイターJ・J・エイブラムス監督 3. 強い正義を描く可能性- カイロレンの人物設定に付いて - (※ネタバレ解説注意) 1. 壊れた人物が悪となる恐怖を描く 2. 時代を反映させた造りの選択 3. 世界を巻き込んだイベント性- INTRO -■ はじめに1977年の登場から映画史を塗り替えてきたSF映画の金字塔『スター・ウォーズ』がアメリカの国民的SFTVドラマ『スター・トレック』をリブートし一躍21世紀を担うクリエイターとして注目を浴びたJ・J・エイブラムスを監督に迎え『スター・ウォーズ エピソードVI/ジェダイの帰還』の公開から実に30年ぶりの新作続編となり新たな三部作の幕開けとして 全世界が待ちに待ったSF超大作として歴史的SF映画の名に相応しく公開後わずか20日で『アバター』超えの全米歴代興行収入1位という歴史的大ヒットを成し遂げ話題となった『スター・ウォーズ フォースの覚醒』が遂に公開され日本でも興行収入100億円突破という記録を更新し『アナと雪の女王』に続く歴史的イベントとして更なる話題を集めております▲目次へ▲■■ 本作制作の経緯に付いて第一作に当たる『エピソード4 新たなる希望』の公開時に全9作の超大作となる事は ファンであれば誰もが知る事でしたがルーク三部作の終了から16年後の1999年の『エピソード1~3:アナキン三部作』の制作時にこれを持ってシリーズ終了とのアナウンスがあった事もあり現在70歳になるジョージ・ルーカスの年齢を考慮すれば残りの3作が制作される可能性は無いだろうと誰もが思っておりました。そんな事態が急転するのは2012年にルーカス・フィルムがディズニーによって買収された事を機に新たな三部作の制作が決定したとのニュースが世界中を駆け巡った事に始まります。George Lucas (wikimedia)ジョージ・ルーカス1944年5月14日生まれ(2016年現在71歳)73年『アメリカン・グラフィティー』のヒットで一躍注目され『スター・ウォーズシリーズ』『インディージョーンズシリーズ』の大ヒットで世界的にも知られる映画監督、プロデューサー、クリエイター。▲目次へ▲■■■ ルーカス・フィルムが買収に応じたのは既に世界的なアメリカン・コミックの大手マーベルを買収し『アベンジャーズ』シリーズで成功を収めていたディズニーであれば『スター・トレック』シリーズの様に、新たなクリエイター達によって『スター・ウォーズ』シリーズを今後も存続させる大きな期待に応えてくれる巨大企業である事が大きな理由でした新作制作にあたっては現代にアピールする新時代の物語を構想するルーカスに対してそのルーカスの思惑とは 少しだけズレたパブリシティーの観点から特に、ルーク3部作からの筋金入りのスター・ウォーズファンに訴える様なレトロなビジュアルのオマージュに満ちたSF冒険活劇の制作を検討し2年のインターバルで三本を制作し、間にスピンオフシリーズを加えた年一本のスター・ウォーズ映画公開の計画を推し進めるディズニーの商魂たくましい姿勢 (別名ビジネスモデル) に難色を示したルーカスが製作から身を引くという事態へと発展し新作制作に多大な期待を寄せる 世のスター・ウォーズ・ファンの不安を駆り立てる事となりました。しかし公開された新作はそんな憂いを吹き飛ばす様な初公開の時の興奮を呼び起こすかの歴史的大ヒットを遂げるのでした。後にルーカスは、大ヒットを受けてか買収したディズニーに対して『奴隷業者』と激しく非難した事を含めて感情的過ぎたと後に発言を全て撤回しておりますが以前『スパイダーマン3』の時、「くだらない映画」と爆弾発言した時と同様に『フォースの覚醒』に対して「嫌いだ」と激しく批判する爆弾発言をしております。元々ジョージ・ルーカスはあからさまな商魂に走り、規約で縛るハリウッドスタイルが昔から好きではなかったらしくその為か、アメリカの映画協会の「全米監督協会」「全米脚本家組合」「映画芸術科学アカデミー」にも属していないという自分が目指す理想を貫いたワンアンドオンリーな作品作りをして来た事でも異色な存在でした。例えば、アメリカのTV映画事情は 日本とは異なり作品のオープニングには主要スタッフにキャスト、エンディングには全スタッフ、キャスト と一律様式が決まっているのはアメリカの映画関係者であれば、必ず属している映画組合が非常に強い権限を持っている事による映画関係者達の権利保護の観点からの法的な取り決めという理由があるのですがスター・ウォーズの様式でもある文字引きの後 そのまま物語が始まるオープニングは 違反行為として『帝国の逆襲』公開時に映画組合に対して罰金を払う事態が発生しそれを期にルーカスが組合を脱退したという経緯がありたとえハリウッドでの活動に支障をきたす結果を招いたとしてもオープニング一つにも 決して妥協しないルーカスの映画にかける熾烈なまでの姿勢の一端を見るものがあります。以降20世紀フォックスは、単なる配給先として『スター・ウォーズ』はルーカスのポケットマネーで作られる壮大なインディーズ映画として上映される事となりジョージ・ルーカスはハリウッドの誰も成し遂げられない位置付けの作品を生み出す歴史的な映画人となるのでした。■通常なら困難な巨大企業M&Aが速やかに行われたのもルーカス・フィルムが巨大企業でありながらほぼ ジョージ・ルーカスの個人会社でもあり最高決定権を持つ人間がルーカスのみだった事が大きな理由の様に思いましたがルーカス自身が語った「ルーカスフィルムを守る力のある巨大企業」「スターウォーズのコンテンツを託すにふさわしいクリエイティブなスタジオ」の生みの親でもあるウォルト・ディズニー自身もまたクリエイターにして実業家というアニメ作家に留まらない誰も成し遂げられなかったワン・アンド・オンリーな理想を追求して来た人物だった事でルーカス自身と似た理念を持つ人物が作り上げた企業だったのがルーカス・フィルムを託した大きな理由の一つとなったのかも しれません。▲目次へ▲■■■■ 賛否両論の話題作の行方世紀の大ヒットを記録した『フォースの覚醒』はこの手の超大作の続編には付きものの作品批判も多種多様に渡りましたその多くは スター・ウォーズが余りに好き過ぎる故の過敏な反応から「期待通り過ぎて期待はずれ」「ファンが喜ぶ映画でしかない」などの本作の造りそのものに真っ向から疑問をぶつける 鋭い意見など数多くありこれも本作が 歴史的SFシリーズたる所以と言える所ですが何よりも本作はルーカス本人からも一時激しい批判を受けた事でも大きな話題となりましたこれについては今にしてみればある意味映画界の元横綱自ら大関候補にしごき稽古を付けた「かわいがり」の様なものだったと(好意的に)捉えればこれらの顛末とは巨大な世代交代が行われた儀式として私たちはその一部始終を間近に目撃し歴史の生き証人になったと言う事なのかもしれません☆■ という訳で今回は 公開から2ヶ月が過ぎ既にネットのレビューが散々立ち上がり切ったこの時期に映画レビュー激戦区ですら無くなったこの気楽なタイミングでさして心の琴線をくすぐる様な記事内容でもない事を承知の上でほとんど物語にも触れずどんな映画なのかも面白いのかどうかも全く見えてこないいつもの切り口でレビューしようと思いますw▲目次へ▲-STORY-遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。エンドアの戦いから30年、帝国軍の残党によって組織化された新勢力「ファーストオーダー」とレイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)が率いるレジスタンスは共に最後のジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカー(マークハミル)の行方を追っていたレジスタンスのエース・パイロット ボー・ダメロン(オスカー・アイザック)はルークの手がかりとなる地図を入手する為、惑星ジャクーにあるレイアの支援者の住む村に訪れるがその直後カイ・ロレン(アダム・ドライバー)率いるファースト・オーダーの襲撃を受けるボーは捕虜となり連行される前にドロイドのBB-8に受け取った地図を託すが・・・-解説-■ ウォルト・ディズニー・スタジオ制作、 大ヒット・クリエイター、J・J・エイブラムス監督作 ■■ 既に記録的な世界的大ヒットを成し遂げ、今もなお記録更新中の歴史的SF映画の金字塔、『スター・ウォーズ』シリーズの最新作で新たなる三部作の第一作となるのが本作です本映画は1999年制作のルーク三部作以前の物語を描いた「エピソード・ゼロ」という呼称の元祖的な存在となった『アナキン三部作』とは異なり1977年より制作公開された エピソード4~6 ルーク三部作の純然たる続編の「エピソード7」として制作され今回、新キャストに加え、旧キャストが再集結し監督をジョージ・ルーカスから、「スピルバーグの後継者」との呼び声も高い大ヒットクリエイター、J・J・エイブラムスが制作、監督したことでも大きな話題となった作品です。■ 本作はルーカスフィルムの大型買収で世間を驚かせたウォルト・ディズニースタジオが制作した事でも大きな話題となりましたが、制作発表からわずか2年のスパンでシリーズを制作し尚且つ、空いた一年の間にスピンオフ作品を制作する年一本のスター・ウォーズ作品の公開を可能にしたディズニー・スタジオの企画力と機動力があってこそ今回のシリーズ復活が実現し歴史的大ヒットに繋がった印象があります▲目次へ▲J. J. Abrams (wikimedia)■■ 大ヒットクリエイターJ・J・エイブラムス本作の監督のJ・J・エイブラムスは最新のテクノロジーを駆使した映像にレトロな味付けを施したビジュアルでドラマを描く事を得意とするクリエイターでこれまで見た様で見た事の無かったレトロな既視感を感じる一風変わったミステリアスな世界観で描いた『エイリアス』『ロスト』『フリンジ』などの数多くの大ヒットTVシリーズを世に送り出し21世紀のヒットメーカーとしてアメリカの国民的TVシリーズ『スタートレック』のリブートやトム・クルーズの大ヒットシリーズ『M: I』シリーズにも関わった今やハリウッドを代表する、押しも押されもせぬ存在となった人物です。本作はエイブラムスの持ち味でもある、レトロな既視感を感じるビジュアルを用いた第一作エピソード4の作風に倣ったオマージュ的な内容となり第1作から鑑賞して来た往年のスター・ウォーズ・ファンの琴線に触れる作りと本作から鑑賞する若い世代が歴史的SF作品の初演の興奮を追体験する機会として更に、複雑な人間ドラマを描いた群像劇でありながら「情報を持ったロボットを巡る争奪戦」という現代的な物語のシンプルさが加わりどの世代にもアピールする作りになった印象が強く現代に向けた新時代の物語を構想していたルーカスのビジョンとは真っ向からぶつかる結果となった事でルーカス降板の大きな理由にもなった曰く付きの作品でもありましたがこれは本作に限らずエイブラムス作品に見られる特徴としての一環として作られたいつも通りのエイブラムス作品とも言える内容だった事が本作の成功に繋がった一つの要因になった様に思われました。▲目次へ▲■ 強い正義を描く可能性『インディー・ジョーンズ』シリーズ他、大ヒット作を抱え当時の油が乗り切ったジョージ・ルーカスが制作し重厚なドラマ展開ながらも勧善懲悪なハリウッド娯楽作的カタルシスに満ちたサービス満点の『ルーク三部作』は 当時の複雑な国際問題が絡むベトナム戦争敗戦後の冷戦下の時勢に置いて、大国としてのアメリカが失速し、先の見えない不安が蔓延する世相の中再び「強いアメリカ」を見る思いの痛快娯楽シリーズとして爆発的ヒットを遂げる作品となりました。それから約30年後の 21世紀を迎えた現在複雑な国際情勢の様々な価値観で揺れ動く中の国内で根深い人種問題に、格差社会の問題に加えてテロの脅威に晒される日常を送る現代のアメリカが第一作公開77年当時同様の 先行き不安な世相となった事から「強いアメリカ」を見る、純粋でシンプルな娯楽作を求める動きに応える第一作目を踏襲した内容になった様に感じました。Daisy Ridley (wikimedia)■本作の主人公、フォース初心者のデイジー・リドリー演じる「レイ」がアダム・ドライバー演じる宿敵「カイロ・レン」をあっさりとあしらい、いきなり過ぎるフォースの覚醒と、弱過ぎる敵の暗黒面の描写に違和感を感じるファンも少なくありませんでしたが『ルーク三部作』ではベトナム戦争敗戦の影が降りた様な、純粋に主人公が悪を打負かす内容では無かった事に対して今回、悪を打ち負かす強い主人公を描く前振りの様にも感じ新たな敵となった「カイ・ロレン」のベイダーの影を追う事に取り憑かれた若者の心の闇を見る様な描き方になったのもアメリカ国内で社会問題化した相次ぐ若者による銃乱射事件などの過激化する負の連鎖の行動を彷彿させるものがありあるいは、歴史的巨大シリーズを任された エイブラムス監督自身のプレッシャーを投影した様にも見えますし2012年ごろから引退を宣言しクリエイターとして業界との感覚の差異を実感したかの発言をしたジョージ・ルーカスを彷彿する様なまるで引きこもったかの 「アノ」 人物の登場が新旧の世代交代を意味しながら今後の展開を予感させる内容でもあった様な印象がありました。▲目次へ▲■カイロ・レンの人物設定について (※注意ネタバレあり)スター・ウォーズ S.H.Figuarts カイロ・レン【送料無料】価格:5,938円(税込、送料込)■ 壊れた人物が悪となる恐怖を描く前シリーズの敵「ダース・ベイダー」は絶対悪としてカリスマ性を放った映画史にも残る程の巨大な存在でした本作の制作が決定した時に全世界が期待を寄せたのは主役がどうなるか以上にまず「ダース・ベイダー」に次ぐ新たなる強大な敵となる存在は一体どの様な人物になるかで話題となりました本作はCM解禁後も同じビジュアルを流すのみという徹底した秘密主義で作られ一般には一切の情報が入って来なかった為これらの期待は 公開日が近づくに連れ 更に巨大なものへと膨らんで行きました全世界一斉公開され、今回の主役が女性である事の他、ストーム・トルーパーの脱走兵がレギュラーの一人になるなど本作がこれまでのシリーズとは全く異なる切り口で描かれる作品である事が即座に見て取れる内容となりましたが何よりも往年のファンの多くが本作をこれまでのシリーズに対して異色に感じたのは前作で壊滅した帝国軍の残党で組織されたニューオーダーの指揮官でダースベイダーに代わり敵となって立ちはだかるアダム・ドライバー 演じる「カイロ・レン」の存在でしたAdam Driver (wikipedia)このニューオーダー最高指導者「スノーク」に仕える指揮官の 新たな敵役が前シリーズでの純粋故に悪にも染まるという 悲劇の要素を含んだ「アナキン・スカイウォーカー」の場合とは異なり無軌道な若者の顛末の様な、ヒステリックで掴みどころのない人物という点がファンの間でも物議を醸した事でも話題となりました。■今後の展開を考慮すれば、元々作品が三部作だという事と若き主役と若き敵役 が共に異なった環境でそれぞれ力を付けて行き最後はお互い雌雄を決する巨大な存在となる運命である事を示す展開の上の演出である事は理解出来ましたが任務に失敗したカイロ・レンが周りに子供の様に癇癪を撒き散らしたり新たな主役のレイが フォース初心者でありながらカイロ・レンよりも強過ぎる描写があったり と、成長途中のキャラクターを描く物語の演出の上の事だとしても悪役のあまりの小物な描写に 難色を示すファンも多かった事からも作品全体の出来として「焼き直しである」「革新性が無い」「域に達していない」などの一部の酷評にも繋がった様にも感じました今回のカイロ・レンの描き方は、これまでシェイクスピア的重厚なドラマ展開をしてきたスター・ウォーズ・サーガの作風に親しんで来たファンの心情からしてみればダース・ベイダーに次ぐ悪として立ちはだかるにしては、その域に至っていない印象があったのは否めない所がありましたが一方で、そのような壊れた人物が悪となる恐ろしさを描く狙いを感じる所でもありました。▲目次へ▲■ 時代を反映させた造りの選択又、前作の敵「銀河帝国軍」に付いては、「ナチスドイツ軍」をモデルにした 悪の枢軸のイメージとして描かれ「ダース・ベイダー」に付いても善人のアナキンが洗脳され悪の権化へと豹変するシェークスピア悲劇的な物語の根幹となる過程を特に重厚に描いた事で超大作作品に相応しい内容となりましたがこれら昭和の世代であれば容易に真意を理解出来た作りが戦後から70年が経過した現代に置いて若い世代には通用しないジェネレーションギャップにより悪の枢軸の描き方も、絶対悪の存在も全く実感の伴わない非現実で虚構に満ちたものにしか捉えられず真意が伝わらなくなっているという事実が存在しておりました。本作では、悪の定義も侵略行為の意味する価値感も大きく変化し現在テロの驚異に晒され先行き不安の中にあるアメリカ国内の世相を考慮した時代を反映させた造り になっていると捉えてみますと自由な生き方を好み体制に反抗する様な60年代フラワームーブメントを象徴する活発で純粋な若者だった「アナキン・スカイ・ウォーカー」とは異なり引きこもりやオタク系などの現代のサブカルチャー文化を象徴するどこにでもいる様な気弱で悩める若者の心の闇を描きながら今ひとつ非道になり切れない人物を「カイロ・レン」としたのも『機動戦士ガンダム』の「シャア・アズナブル」を見る様な「悪の魅力」が転じて「漢の花道」と捉える昭和の世代の鉄壁のスター・ウォーズ ファンに向けて では無く巨大なストレスに晒される現代で、問題を一人で抱えて壊れてしまう様なそんなどこにでも居る 繊細な若者達を含めた新世代を担う新たなスター・ウォーズ ファンに向けて「カイロ・レン」の境遇への理解と共有を狙った有機的な演出の一環だと捉える事ができます。この件に関して監督のエイブラムスは「ダースベイダーの影として修行中の、壊れた悪人を描きたかった」とコメントしている事から今回そのような人物を設定したのは巨大なストレスを抱え、様々な誘惑が蔓延し、慢性的な社会問題が耐えない現代のアメリカに生きる若者を取り上げた という点と「カイロ・レン」自身を犯罪者気質な邪悪な人物として描くのでは無くどの家庭にもある親と子の心情からの行違いのこじれを描きながら周りの大勢の人間がかける巨大な期待や世襲が宿命付けられた跡継ぎ問題など他の生き方が許されない、一人の子供が抱えるには余りにも重すぎる巨大なプレッシャーとストレスの中で多感な子供時代を過ごしその様な特異な境遇を、誰一人として真の理解を得られぬまま、すべてを一人で抱えて押し潰されて壊れてしまうそんな繊細な若者が持つ孤独と恐怖と心の闇に焦点を当てテロの影を追うかの様に激昂した若者の突発的な銃乱射事件が同時多発的に発生する深刻な国内事情を汲みその渦中にある若者達を見る様な人物像をキャラクターに据えて事件背景の家庭問題と病める社会の闇を作品に反映した未曾有の家族ドラマにする狙いがあった為という印象がありました。▲目次へ▲■ 世界を巻き込んだイベント性本作品がこの様に 巨大な影を追う内容になったのも巨大過ぎる歴史的コンテンツとなったこの スター・ウォーズ という作品をハリウッドの巨人ジョージ・ルーカスから映画製作を委託され後の世に託された J・J・エイブラムスが正に カイロ・レン同様、世界の巨大過ぎる期待の渦中にあったその心情を描いたかの様な所が興味深く「先人を越えようとする気概がない」「何も革新的な点が見られない」など一部の批判に晒された作品ではありますが、巨大過ぎる先人を超えようとしたり、十分革新の限りを尽くしたコンテンツに更なる革新性を見出そうとしたりと現実性に欠る精神論から作品に新風を巻き起こそうと鼻息荒く挑むよりもルーカスが制作から離れて、委託された時点でルーカスの影を追う姿を、カイロ・レンに投影させこれまでに無いタイプの新たなキャラクター達がその影を葬るというその様な流れの内容になったのも、むしろ自然の成り行きとも考えられいわば、エイブラムス監督が巨大なプレッシャーを一人で抱えずに若者をめぐる社会問題を作品に投影し、「これがもし自分の息子だったら」という形で鑑賞者に感情移入させて世界中の家庭に見られる家族の問題を物語に反映させるというルーカスから委託された歴史的巨大コンテンツを、世界中の人々にも一緒に抱えて貰う為の壮大な観客参加型イベントだったと捉えるべき作品だったのかもしれません☆スター・ウォーズ/フォースの覚醒 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