コルテオ
究極のオリジナリティと、卓越したクオリティを誇るショーを創造し続け、エンターテイメント界を代表する奇跡のサーカス集団“シルク・ドゥ・ソレイユ”日本では過去に、『サルティンバンコ』『アレグリア』『キダム』『ドラリオン』といった演目が公演され、いずれも絶賛されている今現在東京で公演されているのは『Corteo(コルテオ)』今回が東京最終公演となるよくテレビのコマーシャルで放映されているので、興味はあったものの、なぜか観ようとは思わなかったしかし今回機会があって、遅まきながらようやく初体験することとなった特設会場となる、原宿・新ビッグトップ円形に組まれた客席中央にある丸いステージその客席とステージの間には天使などが描かれた、まるで絵画のような大きなカーテンが下りている会場のムードは、まるで別世界にでも迷いこんだかのよう開演前になると、演者の方々が楽器を演奏したり、ちょっとした芸を披露しながら客席通路を抜けていき、観客を湧かすそんな雰囲気に呑み込まれ、自分の心は早くも躍り始めていた『Corteo』イタリア語で“行列”を意味する「コルテオ」一人のクラウンが思い描く大行進、祝祭のパレードそれは楽しく陽気でありながら、どこか儚く哀愁漂う世界人生の喜びと悲しみ、躍動と静寂、大きしものと小さきもの、ダイナミックさと繊細さ様々な対比の中に垣間見られる色とりどりの世界愛すべきものたちに囲まれたクラウンを中心に繰り広げられる数々のドラマが、観る人の心に語りかける(作品コンセプトより)初っ端から度肝を抜かれた「シャンデリア」という演目なのだが、題名どおり大きなシャンデリアにぶら下がっての空中アクロバット縦横無尽に動くシャンデリアと一体となって、女性たちが華麗な技を魅せる楽しむというよりも、かなり危険を伴うものなので、ハラハラドキドキして仕方ない手に汗握る…という言葉があるが、まさしく掌に汗をかきっぱなしいやぁ、ほんと凄い!なんて言うのかな?身体のなかに電流が流れたような衝撃が走ったこういった類のものを目の当たりにするのは初めてだから、唖然というか、圧倒されたというか…陳腐な感想かもしれないけれど、やっぱり凄い!としかいいようがないベッドのスプリングを使って、コミカルに飛び跳ねるアクロバット「バウンジング・ベッド」金属製の細いホイールと一体となり巧みに操る「シル・ホイール」地上6メートルの緊迫したワイヤーわたり「タイトワイヤー」シーソーを使ってのダイナミックなアクロバット「ティーターボード」空中で繰り広げられるスリルと芸術性に満ちたアクロバット「パラダイス」上空から垂れ下がった細いストラップのみで美しきアクロバットを披露する「デュオ・ストラップ」鉄棒で力強く華やかな技を披露する「ツアーニク」などなど、度肝を抜く大技から、客席をも巻き込んで楽しませてくれるものなど、実にヴァラエティーに富んだ演目が目白押しあまりにも凄いものだから、自分は最初から最後までズーッと手に汗握りっぱなしだったそれほど興奮と感動の波が自分のもとへと押し寄せてきた超越した身体能力、超絶な技の数々…目の前で起きている出来事に、これは現実なのだろうか?と、我が目を疑うばかり一糸乱れぬ完成度の高さは、まさしくこれぞエンターテイメント!って感じ客席に座っているあいだは、現実のことなどまったく忘れて、まるで夢のなかにでもいるような錯覚に陥っていた今回初体験となった“シルク・ドゥ・ソレイユ”こんなに凄くて、こんなに興奮して、こんなに楽しいものだとは思いもしなかったもっと早くに出合っていればよかった…興奮冷めやらぬなか、会場を後にするのであったシルク・ドゥ・ソレイユ『Corteo』東京最終公演原宿・新ビッグトップ2009年12月21日(月)~2010年1月24日(日)まで