イルカとクジラの群れとの遭遇 アリグアイ島とスリノグ島にみた未知との冒険の素晴らしさ
やはり朝は良いものだ当然のごとく朝になると昨夜の嵐が嘘のように静まりかえり、朝日など神々しく出てくる始末だ。 本気で面喰ってしまう。これほどまでに朝日が美しく、神々しく見えた時があったかな?良いことがあった後は突然落とされて最悪な状況に、その後何もなかったように元に戻る。 自然とはこの繰り返しなのかもしれない。そして人間の営みもビジネスもすべてはこの自然のサイクルの下になりたっていてそれが当然のことなのかもしれない今日5月14日はマイケルの誕生日 起きた瞬間からみんながハッピーバースデイコール。 朝食もいつもよりも少し豪華に、マイケル誕生日おめでとう!!みんな良い仲間達だ。さて、後にも先にもこれでラストダイブ! 昨日良かったアリグアイの保護区の潜ってないエリアに挑戦 今までにない最高のコンディション、これは期待できる! 透明度、透明感抜群、魚影濃い、流れ多少あるがそこまではない優雅な景色を眺めながらのドリフトダイブ ウミガメが優雅に泳ぎ、ロウニンアジやカスミアジ、ツムブリなどの大型回遊魚がたまに通りかかり一瞬ドキッとする。(寿司食いてえなー)とにかく透明感があり、太陽の光が陸上にいる時のように降り注ぎ神々しく珊瑚を照らす、珊瑚達や魚達も何だか嬉しそうで、生き生きとしているように見える。 太陽を神として崇める文化をこのようなものを見ると納得してしまう。 生きとし生けるものはお互いに影響し合い、無駄なものなど一つもなく すべてのものは理由がありそこに存在している。 人間がいくら頭で考えてみても、いくらコントロール、支配しようとしても自然の偉大さにはかなわない。 人間自体が自然の一部であること、その自然のサイクルの一員であることを忘れてはいけない。 優雅で美しい水の透明感の中、神々しい光に酔い、水中にいることすら忘れ、子どもの時に気持ち良い太陽の下時間を忘れ無邪気に一生懸命遊んだようにダイビングを満喫した。 満たされた心と適度に気持ちの良い疲労感のまま帰路につく。 帰路はここが海だということを忘れてしまうほどのベタ凪で湖のようだ。 空は気持ちよく晴れあがり、雲がまるで巨大な生き物のようにいろいろな形を形成している。 天国があるとしたら、こういう風に描くのかもしれない。 船の舳先に座り写真など撮っているとガリーが近づいて来て、 「イルカを探してあげるよ、俺は目が良いから」と そう一般的にフィリピン人はものすごーく目が良いのである。あそこ!あそこ!と指を指されてもしばらく進んで行かないと見えない写真!写真!!と言われても遠いし、なかなかイルカちゃん達はやいので ブレてしまうのです。 近づいて行くとすぐに潜って出てこなくなる群れがほとんどだが、クジラはさすがに優雅に泳ぎ、こちらをあまり気にしていない様子だった。しかし、よく見ると傷だらけだ、そりゃー近づいたらいなくなるよな。ただこのクジラさんはそれを逆にこっちに見せしめているように近づいてきた。そして静かに船のすぐ下を潜り消えてしまった。 彼が何かを訴えたくて近づいてきたように何故か思える。 合計20以上の群れを見て、近づいて行けば逃げてしまい、 時にしばらく遊んでくれる群れもいたりを繰り返していた。しかし、相変わらずカメラの反応が悪く(腕のせいじゃない、きっと!)すべてブレてしまうか、タイミングが遅く何も映っていない。シキホール島が近づいてきて、諦めかけていたその時キャプテンがクラクションを鳴らし「あの群れはでかいぞ!しかも小型のイルカ達だから遊んでくれるよ!!」 近づくにつれ、その群れが大きく20、30匹以上はイルカが一緒に ジャンプしたり、潜ったりして遊んでいるのが見える。 「よし!行くぞーーー」群れに少しづつ近づいたが数匹のイルカ達が興味を持ってくれたのか近づいてきて遊んでくれる すかさず、みんなで船を叩いたり、いろんなものを叩いてアフリカンミュージックのような演奏をはじめたり、叫んだり、踊ったり奇声をあげたりしていると、イルカ達がどんどん、次から次へと近づいてきて目の前でジャンプ、ジャンプ、ジャンプ!! 船の下を潜るもの、上がって来てジャンプするもの、ずっと船に併走して泳ぐもの、それは傍からみると一つの舞台やオーケストラの演奏を見ているように素晴らしいハーモニーを形成していた。 人間が叩いたり、歌ったり、リズムをとって タンタカッタッタ、タンタカタッタ、タンタカタッタ~ドンドン、ドンドン、ドンドン~ ハイーーー!ハイーーー!!イルカ達がそれに答えて興奮していくのがわかる ジャンプ、ジャンプ、またジャンプー! 潜ります、潜りまーーす、潜りまーーす! 泳ぎます、泳ぎまーーす、泳ぎまーーーす!! 人間とイルカの宴はしばらく続き、何とかやっと その姿をカメラにおさめることができた。いやーー、自然は素晴らしいですねー地球は素晴らしいですねーー この地球には、このフィリピンにですらまだまだ未知の場所 未知の経験が溢れている。 今回のスリノグ島、アリグアイ島の新規ポイント開拓旅は自然の素晴らしさ、油断ならない時には牙を剥く恐ろしさ、しかし、それすら忘れてしまう包容力と偉大さ、美しさを兼ね備えた自然を感じることができた。