積　　乱　　雲

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• 第一印象

  いよいよ今日これから受診します。この二週間あいだ、いろいろな意見がと飛び交って、心配したり、ほっとしたり、なんか気持的にいそがしくて落ち着かなかった。でも、先生が私を待っていてくれているようだから、どっちかっていうと、嬉しい気持の方で受診の朝だ。初めての先生はやっぱり、なんか緊張する。看護師さん以上に緊張する。どんな人かな、とか話しやすいか、とか、性格が重要だ。わたしたちの病気は一人の先生に長くお世話になるのだから、別の先生の方がいい、というのができないことも多いからだ。おもしろい先生で、腕がよくて、ギャグがわかって、仕事以外はけっこうドジで、一緒に悩んだり喜んだりする先生だったりすると病院も楽しくなる。今日の先生はどんな人か。楽しみだ。そうそう、先生だって、新しい患者の第一印象は大切だろう。いや、あんまり関係ないのかな。私的には、緊張の強さを知ってほしいけど、それを初対面でやるのはかなりオテンバってことだ。で、悩むところだ。まあ、出たとこ勝負で。服は一応地味目にしていくか。関係ないとは思うけど。マジメな患者をアピールしとくか。

  2007.09.18

• 新着ぐるみ

  脳性麻痺の緊張を緩める治療への扉にもう少しだ。来週初めて受診する。どきどきだ。うれしいけど。1割くらい心配。何がというと、「新しい」からだ。新しいこと、誰もやったことがないこと、初めてなことに挑戦するとき、ちょっと怖い。いいことなんだろうと知っていてもかなり、第一歩は怖い。それでも、誰かがいつだって第一号を経験したのだ。どんなに小さなことでも、その一番初めの人は行動したのだ。髄腔内バクロフェン治療という。緊張を起こす筋肉の神経のうんと近くまでカテーテルを入れて、機械で薬を届かせる治療なのだという。機械を身体に入れる手術が必要だ。手術だったらもう１２，３回目になるのだと思う。手術はあんまり怖くない。よくなるための手術だし、治療によって向上する一つ一つへのことを考えると期待できそうだ。とはいっても、いいことだけで舞い上がるとドスンと落っこちる場合があるから注意深く期待している。治療そのものの詳しいことは先生に聞かないとわからないので、後にしといて・・・。とりあえず、治療や通院に伴う生活の変化の方から調べてみると、最大のポイントだった通院がなんとかなりそうである。治療しても通院できなかったら入院しなくちゃならん。ちょっとそれは避けたい。長い病気の人と家族にとって、通院はかなり大きな負担だ。何度もいかなくてはならないし、身体も大きくなると、移動そのものが大問題だからね。私もチビッコの時はひょいっ、と抱えて車にのったけど、今じゃ、母一人で車椅子にも移れない。まあ、それでもちびっこのときは障害が重複しているおかげで、あっちこっちに通院したし、弟の障害の分も加わって、1ヶ月をほとんど日替わり通院していた。母はその頃の通院トラウマがマジ大きくて、今では通院アレルギーである。なるべく近くになるべく少なくが最優先なのだ。私としても生活が在宅になってからは、通院なんかにエネルギー配分するひまがあったら、もっと楽しいことをやりたいし。あとりえは零細なもんで、時間にも人材にも限りがある。生活の多くの部分を通院に裂く人もいる。通院のために裂く分量を選択できるなら、私はあとりえの分をできるだけ多くとりたい。もちろんいのちにすぐ関わるならそうもいってられないだろうけど、それでもあとりえをゼロにはできないだろうなあ。通院の負担を分担できるか考えた。社会資源も調べた。センターの師匠がボランティアを申し出てくれた。その気持だけで超感激した。タクシーも使える。ただし、1回の通院で2万円。・・・。そして一番びっくりしたことは、脳神経外科の先生がいつもお世話になっている訪問看護師さんのだんなさんだというのである！生活場面のオテンバ度をリアルに伝えてくれるそうである。診察室でおとなしくても伝わるわけだ。うしし＋とほほ。こうやって人はつながる。一斉にみんなが力を分けてくれた。こうやって応援してくれる人たちの「絆」を体中のあっちっこっちにくっつけてこぶだらけになって、こぶがこぶどうしくっついて、着ぐるみに進化するのだ。父のメタボ脂肪とは全然違う。こうやって新しいことへの不安は少しずつ減っていく。いざ受診だ。これでリスクだってきっとちゃんと聞ける。  

  2007.09.11

• やっとほっとした

  コンサートの日の夜中に体調を崩した母は、今日受診してきて、一応大丈夫だった。コンサート中も昨日も、今日も、ずっと心配したよ。マジで。土曜の夜に異常があって、さっそく救急病院にいろいろ電話していた。それでも、深夜とか、休日とかで、あっちこっちに回されていた。それで、結局平日に受診して、というわけで、今日の火曜である。何でもないから平日でいいよ、といわれるのだろう。だけど、待っているほうはかなり心配である。昨日は一日何にもしないで寝ていた母である。一応、私の方が見守っていた。二人とも病人でお互いを見守る、というのは、かなりヒサンである。何もできないからである。何もできないから何もしない一日だった。でも、吸引や料理はしなくてはならないし、そんなときに限って、ピンチヒッターの祖父母は旅行にいって留守だったりするんだよね。とりあえず何でもないからよかったけど、疲れたときにいつも同じような不調になるのだから、疲れないようにしなさいと言われてきた。我が家にとってはなかなか難しいテーマである。やっぱり、近々温泉療法がいいと思う。７０代のお年寄りに混じって受診してきて、若いといわれて喜ぶ母だが、私はショートステイする覚悟をしていたのだ。夏の疲れは忘れた頃にやってくるのだ。あー、ほっとした。で、おやすみなさい。(またか！)

  2007.09.04

• 通院の苦難

  新しい病院にどうやって通うのか検討中。片道１時間半。診察して帰ってくれば半日はかかる。もちろん市外だ。ここで問題。市をまたいでヘルパーさんの派遣をお願いできないらしい。それってかなり困る。市内に１５分でいける福祉センターにも移動するのが大変なわたしである。なにが大変って、移動中の医療行為である。また吸引だ。学校に通っていたころ、一人で運転する母は、移動中吸引はできないから、痰をださないで、なんてとんでもない注文を出した。もちろん、それなりに息を潜めるとかして、協力したもんだ。道の途中に止めるところがあれば、駐車して吸引もした。でも交通量が多かったり、うちの車もリフトワゴン車だからなかなか止められる場所がない。よって、１時間半も痰を出さないのはむりだ。ついでに、体が緊張で車椅子からずれたりするからね。わたしの移動に二人は必要である。通院も一大事となる。母が吸引していけばいいところだけど、ヘルパーさんに運転は頼めないし、タクシーはお金がかかる。移動以外の待っている時間のお金のかかり方とか、待ちかたとか、やっていい仕事とできない仕事とか！遠くの病院で、その先生しかいないのに、通院しなければならない人が山ほどいる。病気なんだから一人で行けない人も山ほどいる。だったらそれを助けて手伝える方法を考えないと、通院もできないってことだ。通院できなきゃ、入院、入所なのか！看護師さんを個人で頼むと１時間８０００円もするのだ。だいたい、、そういう人を見つけることから大変だ。どこの、だれに訴えたらいいのだろう。考えていたら、だんだん頭にきた。とりあえず父が仕事を休んでいくけど、両親セットでいつも行けるとはかぎらない。お金がたくさんあればバンバンタクシーを頼めるけど、わたしにはそんなに収入がない。そういえば、お金がないから通院も減らして薬も減らすという人もいたっけ。なんか、こんなんでいいのかなあ。いいわけないよー。 

  2007.09.01

• いのちに関わらなくても楽になりたい

  進行性の重い病気の人が、呼吸器をつけて命を守る決断をするとき、声を失うことと、いきのびることで家族にかける負担について悩むという。もちろん自分自身の生き方について、自然に命を終えるのか、それとも、治療して命をのばすのか、その｢のばし方｣が根本的に悩むところだ。ただ、横になって、何もできなくて、いるだけで、時間をすごすことだけで、生きているといえるのか。人とのかかわりの中で生きてきた人が、かかわる手段をなくして、｢ただいる｣という状況におかれて何を思うのか。支援の人にかかる負担も大きく、お金もかかる。理想と現実がいつも必ずあって、それぞれの状況でちょうどよい場所を選択している。もちろん、うまくバランスがとれていればいいけど、みんなが納得してみんなが幸せなんていうちょうどいい場所はなかなかないだろう。さて、わたしは声を引き換えに生きのびたときは、生きていたいと強く思った。できたことができなくなっても、どんな姿でも生きていたいと思った。もし、いますぐ｢ただいるだけ｣の状況になるとしても、生きていたいと思う。ただし、自分のことだけを考えた場合だ。新しい治療法を前にして、色々な人の意見を聞いている。命に関わるなら、大変でもすぐにやると母は言う。それと同時に、日常の生活は毎日の２４時間のことだから、緊急度は低い分、とっても現実的なところが見えるのだ。ただでさえ、ぎりぎりで毎日をまわしているから、何かが増えるということが全体の暮らしのバランスをかえてしまう。でもわたしにとっては緊急度はあんまり関係ない。大きくても、小さくても、今より少しでも楽になりたい。しかも可能性があるなら今すぐに、である。本人が希望している生活を、自分が支えきれないからと選択しなければ、後で後悔してきっと自分を責めるだろうという人がいた。すると、選択できなかったその人のせいになってしまう。それがいつも、病人を支える家族の方にずっしりあるのだ。もっとたくさん支援があれば、家族もすっと支えられるのだ。家族だけに重い負担が増えていく。けっこうそれが今の医療だ。そんなことを考えるほど、自分が生きたいと思うと、家族に負担を強いるという思いが増えていく。家族に対する愛情から治療を選択しない人だって、現実にいるのだ。うーん。治療法があって、医師がいるのだから、楽になれるのならわたしはチャレンジしたいと思っている。たぶんぼやきながらも家族はその道を模索してくれるだろう。踏み出せば、新しい支援がまた生まれるかもしれない。そんなことを考えながら、受診日をまっている。 

  2007.08.31

• 新しい治療法

  わたしの脳性まひによる緊張はめちゃめちゃ強くて、ほんとムカつくやつなのです。いいときも悪いときも、要するにどんなときも勝手に緊張して、まずは身体を疲れさせる。そんでもって、精神も疲れさせる。小さいときから、嫌で嫌で、いつも怒っていた。気持を侵食されたときは、ほぼあきらめかけたけど、やっぱり、そんなの納得いかなくて、こんちくしょー！で踏み倒した。相変わらず緊張はわたしの肉体のなかに居座っているけれど、わたしの精神の方が偉いし強いし支配してんだ！という具合に無視したり、相手にしてやったり、たまには都合よく利用したりしてつきあっている。そしたら衝撃的なニュースを聞いた。緊張に効果のある新しい治療法ができて、しかもなかなか成績がいいというのだ！なにー！すぐやりたい、って感じでコーフンしてしまった！大人にはすでに治療経験のある人がたくさんいるらしいけど、小児科ではまだいないそうだ。ってことは、また、わたしが第１号か？わたしがよくなって、みんなにもいいかも、なんて聞くと、よし、じゃ、いっちょやったるで、という気分になる。すぐのせられやすいわたしであった。とりあえず、話を聞くのはタダだから聞いてみようと思っている。色々調べてみると、なかなかいい話ばっかりだ。でも、リスクの部分もけっして少なくはなさそうだが、ＱＯＬの向上を言われると、これまたメチャクチャ気持がゆれます。管理、通院、など看護の負担は増えるものと減るものがある。わたしの気持がよくても、家族の負担の全体のバランスがまた動くかもしれない。何しろ、病院が遠いのだ。とりあえず、猫なで声で受診につれていって～と親にお願いした。治療法があって、治療できる先生がいるってことの幸せを感じているよ。海外までいかないと治せない人や、治療法がない人だっているのだ。楽になりたいよ、まじで。治療後、飛行機に乗れるか。温泉に入れるか。おしゃれはできるか。椅子にたくさん座れるか。お酒飲んでいいのか。いっぱい聞きたいことがある。

  2007.08.28

• ケーキ職人

  みんなに平等に与えられている時間をどのようにすごすか。何のために過ごすか。誰のために過ごすか。ひとつの場所に集まる人の一人一人同じではない。わたしは何のために、なぜ、どのようにしたくて障害福祉センターを利用するのか、またまた考えている。もうかなり、その答えは出ているのだ。たぶん、みんなが見ている方向も、考えている価値も同じ方向を向いているのだろう。新しいことに模索はつきもので、トントン拍子ではなくても、できそうなことからやっていけばいいのだ。とはいうものの、テンポ感とか足並みとかは、みんなで合わせる気持が必要だ。たくさんやりたいことがあって、全部できそうで、やっとできるんだ！と少し急いだかもしれない。なんとか保障しようとする母と、できないものはきっぱりやめる父は、はじめは堂々巡りでぶつかり合ってだんだん、ひとつの方向を見つけた。わたしは、結局いつも｢で、本人はどうしたいの｣と聞かれて、最終的な願いを少しずつ削って削って現実にすりあわせる。できることをがまんして減らすのはけっこうつらいよ。交渉の相手が体調の時は、無理をすれば自分に跳ね返ってきたもんだ。今は体調がいい分、跳ね返るのは他人になった。他人の犠牲の上に成り立つ自分、というのがまた現れる。やだね。犠牲じゃないのに。わたしはセンターがうんと楽しいし、みんなに会うのを待っている。いろんな活動もしたいし、いきたいところもたくさんある。医療が必要なわたしが、どうしたらみんなに安心してお世話してもらえるのだろう。１００パーセント安心はないと思っている。少しでもそこに近づいて行けばいいとは思う。気をつけても事故はおきる。起きないように知恵を絞るのだ。医療のない人が自由に行動しているたくさんのことをわたしはできない。障害のない人が当たり前にできることをわたしたちはできない。そのことは、本心から悲しいしくやしい。その悲しみや孤独はきっとなくならない。それでもいつも、その小さな闇みたいな気持がふとわたしを包みそうになるとき、必ずそのまた周りからあたたかくて安心させる気持が広がってくる。一人だけど一人ではない私を助けてくれるみんなを信じる心なのだ。こぼれおちていたと思った砂が、実はちゃんと受け止められているのだ。ぎゅっと固めて形にしようとする人たちがいっぱいいる。もちろんわたしも参加する。１日活動したかったところを半日に譲歩して、センターではお菓子つくりをした。パン工場長夏休みのため、師匠によるケーキつくりだ。めちゃめちゃ楽しかった！集中した。そんなとき吸引は一度もなし。楽しいときに痰の出番なんてないのさ！うっしっし。甘いケーキを食べて、家族もにっこりした。

  2007.08.26

• 寝不足

  医療を抱えて社会に出ようとする私の生活をどう支えるか、をテーマに激論が繰り広げられている。両親は話始めるととことん議論する。このところ、わたしも参加者の一人で、もちろん付き合わされる。自分のことなんだから当たり前ではある。意見を聞かれるのはいいけど、疲れる。で、あっという間に１２時である。深夜まで頭を使うと目が冴えてくる。寝らんない！つくづく、わたしという存在は社会にとって中途半端である。つかんでもつかんでもこぼれ落ちる砂みたいだ。ヘコンだ。

  2007.08.25

• 献身と良心

  重度障害者を介護する人は、頼まれたことをしてあげないと、自分が悪い人になってしまうような気がするという。弱者に対して、やさしくしてあげていない、とか、やさしくしてあげられない気持に向き合うらしい。重度障害者の私は、大抵はあんまり用事を増やすと悪いと思うから、最低限のものから頼むか、いくつかまとめてお願いするようにしている。痰の吸引もそう。トイレもそう。あんまりまとめていると、限界がきて、吐いたりする。そのとき、介護人に余裕があれば「もっと早く言ってくれれば」となるし、余裕がなければ「なんで吐くまでがまんするの、仕事が増えた」としかられる。お互いに気持ちよく、介護を頼み、介護を受ける、というのは、実はものすんごく難しい関係だと思う。仕事で関わる人でも、嫌なことがあって関わると、顔や力かげんにすぐ現れる。家族だったらもっとストレートだ。で、重度の人の願いに答えられない自分が悪い人に思えてくる、という気持は、その人が自分の良心と向き合うということだ。献身的な介護が美しいという価値もある。それができる人がすごく立派で、そうできない自分を責めたりする。疲れても疲れたといえなくなる。献身的な介護は愛情に支えられたものだとは思う。でも、献身的という言葉には犠牲の意味がくっついている。介護が犠牲になると、たぶんお互いにつらいよ。だからといって、犠牲でない介護に愛情がないわけではない。犠牲のない愛情ある介護は成り立つ。だから献身的である必要はないと私は思う。献身的は重荷だ。重度障害のある人の生活には山ほど制限があるし、それをできるだけ保障しようとすればするほど、大変だ。それを最後に支えるのは愛情と良心なのだろう。それは、介護する人にもされる人にも必要な気持だ。人間は体がある以上、限りがある。無限に仕事はできない。できることしかできないのだ。なので、犠牲の発生しない「境目」をお互いに探していくしかないだろうねえ。というわけで、喧嘩するととたんに困る私と、良心と向き合った母は、めでたく仲直りしたわけである。

  2007.08.20

• 熱中症

  やっと涼しくなった。一息ついた。もう一息ついた。また一息ついた。どろどろ疲れが出てきた。夕方になって痰でおぼれそうになるくらいになった。一回吐いちゃった。弟は朝食の後、２度寝した。起きて３度寝。また４度寝した。眠れてまったくうらやましい。私はちょっとしか眠れなかった。涼しくなると体がほっとしすぎてすごい疲労感だ。気持悪い。早く普通にもどりたい。熱中症でたくさんの人が亡くなったそうだ。布団の中で、なくなっているって！心配になった。自分でも気がつかなうちに死んでしまうのだろうか。熱中症ってどうなるんだろうか？意識障害でばったり倒れる部活の人のことも聞いた。暑いのもの寒いのも私には厳しい。ちょうどいいところがみんなよりすごく狭いんだから、調子いい日も少ない。おとといまで暑くて、体中氷でどんどん冷やしていた。地球が自然に起こすことに人間の抵抗は限界がある。元気な人でも大変なんだから、弱いものから死んでいくのだ。こういうとき、弱い私たちが大切にされて生かされている嬉しさと同時に、自然の大きな仕組みの中では強いものが生き残れる厳しさの両方を考えさせられる。うー、考えるだけでも疲れる。

  2007.08.18

• 風邪ひいたかも

  風邪ひいたかも・・・というとき、母は、大丈夫？と言う前に、何で風邪をひかせてしまったかと不機嫌になる。あれか？これか？とさかのぼっていくんだけど、なんでかよくわからないときの方が多い。いつもいつも、気をつけているんだから、たまに、すこしくらい風邪ひいたって大丈夫なのだ。・・・と、こんなことをいえるのも最近のことですけど、前みたいに風邪ひいても速攻で肺炎、なんてことにはならないと思うから、それほど反省しなくてもいいのではないかと思う。新潟の地震でおばあさんが風邪をひきながら避難所にいた。そっちの方がよっぽど心配だ。新潟の障害が重い人は大丈夫かと気になるし。人のことも心配だが、今日のところは、自分のことを気にかけることにします。→寝る、ってことです。寝ればなおるレベルです。たぶん。で、おやすみー。(朝ですが)。両親がわいわい話し合って今日の薬も決まったことだし。おまけ・・・寝不足父はため息をつきつき仕事に行きました。がんばってね。

  2007.07.18

• 空気マット

  暑さ対策なんとかして！とぼやいてから１ヶ月。速攻でいろいろ聞いてもらって、空気マットのお試しをしています。ありがたい。昨日は大雨の中、ベッドやさんがマットをもってきてくれた。ここへ、たどりつくまでにいろいろな人に聞く。まずは友達。次はＯＣＷ(おじさんケースワーカーさん)さんに制度のことを聞く。次に訪問看護の看護師さんに実物の詳しい事を聞く。そして、ケアマネさんと区役所の担当さまに確認する。一番大切なのは、リハビリのぽんたさんにも身体のことを聞く。そして、めでたくベッドやさんにつながるわけ。どうやら母が一番きにしていることは私のテーマとは違う。私はもちろん身体のこと。母はもちろんお金のことである。何しろ介護保険ではレンタル料１割負担というのがあるんだって。障害者のあるのかもしれないが、私はじょくそうの時、低反発マットを買ったので、今回は全額自費負担である。月に１４０００円払うか、２６万円を買うか。どっちがお得なんだ？歩み寄って暑いときだけかりる、ということになりそうだ。お金は親にまかせておいて・・・というのが今まで。どうも、このごろお金の心配も気になってきた。お金のことで身体のことをちょっと我慢するかなあ、ということは今まではなかった。生活していく、とはこういうことなのだ。ところで、マットそのものは、かなり涼しい。今日は雨で涼しいし、蒸し焼き肉は解消した。でも、ちょっと柔らかい。この柔らかさが、身体の変形にどう出るか。こっちがよくわからない。マットの凹みに納まってオテンバしないのがよろしい、と母喜ぶ。実に短絡的である。使った感想をいえるということは、幸せなことだな。そうしないと、たぶん、お金のこと優先ならこの話は却下かもしれない。  

  2007.07.12

• 緊張と睡眠

  脳性まひの緊張は手ごわい。最近いいかなあ、と思っていると、ぎゅぎゅぎゅっ、とやってくる。これがぎりぎり、とかみしみし、とかうぎぎぎぎ、となってくると、かなり苦しい。身体が縛り付けられて骨ごとばりばりっと壊れそうだ。もちろん筋肉痛になるし、通り越すと全部痛い。こんなときは大抵眠れなくなって、寝ているけど起きている。自分で治せないからなお寝られない。というのがこの頃ずっと続いていて、側湾はもう９０度に近くなっている。上半身と下半身をどっちか優先させてまっすぐ寝ないとベッド柵にぶつかる。緊張が突然くるので激突する。なので私のベッドさくにはぷちぷちのビニールが思いっきり巻いてある。それもあっというまにつぶれてしまうんだけど。ひざならいいけど、上半身が柵にぶつかると、ちょうど右目があたる。避けようとするとますます曲がって、自分で押し付けてしまうわけ。なので、しょっちゅう私の右目はまかっかである。ほんと、宙に浮いて寝られたら楽だろうなあ、と思う。重力との戦いである。そういえばこのごろ体重が増えて、よけいに動きにくくなった。基礎体力はついてきたので、風邪をひきにくいのはうれしいが、母は文句が多くなった。重いーーー！！と一日何度言うことか！デブーとかもいうんだ！超ムカつく検診のときに先生に相談して眠剤を増やすことにした。ためしに昨夜は倍にした。これがなかなかいかもなんだ。眠いのに眠れなくてばたばたするのはあいかわらずでも、少し筋肉の緊張がゆるくなったような気がする。洗顔中もあっちむいて、こっちむいて、にすばやく反応できたし。日常生活のいつものちょっとした行動がすんなりできると、すごくうれしい。ひとつ苦労が減った感じ。着替えの腕がすっと伸びると、介助の人も引っ張らなくていいから喜んでいる。一日に何度もだから、小さなこともたまると大きいのだ。一瞬もう一段強い眠剤を使われそうになった。だけど、そっちは一日中どろどろが残ってしまうのだ。見た目にはゆるっと見えるだろうけど、使用感はイマイチ。そこんところをうまく伝えることができるおかげで、ビミョーな世界を探していくことができる。やっぱり言葉には感謝だな。

  2007.06.06

• はしか

  今日は本当はトッシーとマクトス練習の日だったのだけど、トッシーの近くではしか(かな？)の人がいるということで休みになった。私は少し残念。でも、トッシーのやさしい気持に感謝。そういうトッシーは大丈夫なのか？なんで大学生にはしかがはやるのか？予防注射をしていない人がいるらしい。私はしたのか？どうやら私はしていた。でも混合ではなくてひとつずつしたらしい。超未熟児８９０グラムの私は予防注射もどきどきだったらしい。みんなが１回ですむところを３回も行ったんだからね！という母の話を聞くと苦労がしのばれるね。予防注射で障害が残ってしまう人もいる。予防注射で死んでしまう人もいる。助かる人はものすごくたくさんいるのだが、ほんの少しのそれらの人にとっては、予防注射は「予防」でなくなってしまうわけだ。と、すぐ、マイノリティーのことが気になるんだけど、やっぱり、みんなにとっていいことはいい。なので、マイノリティーの悩みも切り捨てないで解決の努力も重ねられていることに目をむけるとちょっと安心する。うちでは、弟がちょっとの風邪をひいても、いきなり「しかられる」。私にとって風邪は命取りだからだ。自己管理して「予防」できなかったことをしかられるのだ。弟にはちょっとかわいそうだ。だけど、ちょっとしたことが大変なことになりやすい、そういう見えない怖さはいつも背中にしょっている。できれば予防したい。本当に予防したかったら、隔離室にこもればいい。でも、みんなと会うから楽しいことがたくさんあるのだ。人が多くなるほど、自分から気をつけてあげる気配りが必要なときもある。ところがドッコイ、気配り度にはすごく個人差もある。だからひやひやすることもある。あらかじめ防ぐ、って、実はとっても難しいことだ。

  2007.05.23

• 睡眠障害

  このところ夜、さあ、寝よう、と思うと９時頃からものすごく緊張が高まる。呼吸が乱れて汗が出る。痰が多くなって、体中が固くなってしまう。眠剤をブレンドして使うようになってだいぶたつけれど、合わなくなっているのか、とか、日中の疲れが出るのか、とか、胃腸が滞っているのか、体重が増えて薬の量が足りないのか、とか、とか、とか、・・・・・議論がすすんでいる。そもそも眠剤の助けをかりるようになったのは、寝るのが怖くて、寝ている間に息が止まって死んでしまったらどうしよう！と考え込んだころに飲むことになった。睡眠の確保が本当に大変だった。まただよ・・・・。体調と薬のブレンドがうまくなって、コントロールできるようになったと思っていたんですけど。心理的なものか、とか、環境かとか、とか、とか、いろいろ考えるんだけどわかんない。次回の検診で先生に言ってみようかな。でも、薬が増えるのはいやだなあ。とりあえず昨日は酸素を多めにブレンドして寝た。寝るまでが一苦労なのだ。

  2007.05.22

• 医療ケア

  医療ケアがあると、実に条件が悪くなる。いろいろな施設を利用するときの条件だ。単に重度でも車椅子だというだけでも条件が悪くなって、そのうえ医療があるとかなり利用できる場所が少なくなる。確かに病院のように、医療が必要な人をケアする「ための」施設なら、その目的のためにそこへいくのだから無駄がない。ただし、その場合も「医療」という目的の部分はいいけれど、そのほかは当てはまらない。医療があることはいのちにかかわる場合もあるから、慎重になるのはよくわかります。でもそのことでいろいろな制限があると、医療を常に必要とする人は生きる場所が限られてしまう。なので私が障害福祉センターを利用できるということはかなり画期的なことである。ミラクル看護師さんがいてくれるおかげで実現したし、そのことで、師匠やスタッフも安心することでしょう。もちろん、やっと親と離れて行動できるわけだから、ほっとする。もちろん重度の障害で医療が必要な人が利用できる施設はある。だた、私の家からはとても遠い。センターはとても近くて利用しやすい。いろいろ選ぶことができれば、利用する人にあった場所が提供されることになる。いろんな人がいろんな場所をいつでも「条件で選ばれないで」利用できたら、とってもいいことだと思う。なんでもあり、をめざしていくのは価値があると思う。いろんな人と出会うことはとっても面白そうだ。 

  2007.05.17

• ご挨拶

  寒い日が続いていますがみんな元気ですか。私はいまのところ風邪もひいていないし新年度の疲れもなく(何しろ学校がないのだ！)まったりできています。学校がないというのはひまである。少なくとも週に３回、１時間は集中した。その時間をてがかりに学校のみんなとつながることもできたわけで、改めて学校のありがたみを感じる。こういうのは終わってみて、離れてみて感じることだ。同時に介護の母は貴重な休憩時間がなくなった。これはちょっと検討してあげたい。ところで薬が不足して母だけもらいに病院に行った。新しい先生がわざわざ挨拶してくださったそうである。案外いつもの検診以外に別の先生に会いに行くものいいなあ、と母。すっかり子育ての話で盛り上がったそうである。色んな先生に覚えてもらっていつでも診てもらえるのは本当に安心だ。病気のことだけではなくて家族のことをぼやけるのは母にとってはガスぬきらしい。障害が重いおかげで小児科を卒業しなくていいのはなかなかいい感じだ。 

  2007.04.19

• ただいま復活中

  家族みんなが昨日の出来事を引きずった。あ、弟は気にしてないかも。みんな口数が少なくなって、それぞれの思考の世界にこもっている。どうすればよいのか。どうすればよかったのか。これからどうするべきか。それを行ったりきたりしながら、恐怖や緊張をまた思い出してはほっとしたりしながらだんだん時間が過ぎている。この手の緊張は精神戦だ。ものすんごく後から疲れる。私は身動きできないからとりあえず寝る。この場合はけっこう狸寝入りで、精神的にはあんまり休まらない。寝ながら起きている。寝ているんだけど熟睡できない。また事故がおきる恐怖がおさまるまで少し時間がかかる。動ける家族はそれぞれにやっぱり精神戦を闘っている。話し合うのはもっと後だ。こんなとき弟は癒しの存在である。両親はかわりばんこに弟をお供に出かける。こんな具合にまたいつもの日常にもどっていく。日常の中には危険も隠れている。その危険をなくするために安全第一にしながら普通に暮らすには工夫が必要だ。その工夫と一緒に家族みんなが緊張と不安をうまく分担して支えてくれているのだなあ、と思う。その緊張と不安を家で引き受けてくれるかどうかはまったく家族の心しだいである。患者がどんなに望んでも受け取る人がオッケーしなければ叶わない。最後の最後の決め手はなんだろう？愛情か？強さか？信頼か？チームワークか？いのちは重いよ、と母がぼそっと言った。

  2007.04.15

• そして事故は起こった

  中休み復活の日、また家族は動き出した。私はおもいっきり集中してとっしーとパソコンだ。トッシーがくると喜ぶ弟はパソコンゲームを「今」やりたくなる。今はまだ私が練習中だってのに。それを予想した母はヘルパーさんに弟の相手を頼んで、同時進行して練習の介助と通訳。引き続き速攻でヘルパーさんと体拭きだ。パソコンをストップできない弟は何度もゲームが中断して母を呼ぶ。せわしない！歓迎会の父の帰りが遅いと私は眠れない。玄関の鍵がカチャッといつ鳴るかと思うだけで眠れない。付き添う母は眠りたい。私が眠れなくて緊張して歯ぎしりするから不機嫌になる。夜中に父が帰る音がしてやっと家が静まると私もようやくほっとする。そして事故は起きた。気管カニューレが抜けた。熟睡の母は音に気づかない。久しぶりのチアノーゼだ。苦しかった。飛び起きた母に酸素大量供給してもらって恐怖が去る。歓迎会帰りの父は起こしても起きない。カニューレ周辺をテープで思いっきり貼り付けられた！いろんなことが少しずつ重なって事故は起きる。いつもならたぶんもっと早く対応されるし、笑っていられるのだ。酸素モニターをつけて寝るとかカニューレを脇の下まで固定するとか方法もある。でもたぶんそれはかえってストレスになる。それだけで眠れなiい。ほとんどいつも大丈夫でも１００パーセントではない。たまたまがいつどのように重なるか予想もできない。それでももし間に合わなかったら死んでしまうことはあるのだ。自分で決めた条件の中で自分で失敗してそして死んでしまったら、自分のせいか。自爆事故はしょうがないのか。自分の命なんだからか。たぶんそうじゃない。介護する人は私の命を守れなかったことを一生抱えて生きていかなければならないだろう。もう私一人の命ではない。介護する人の安心感のために自分の願いを言わない方がいい場合もある。相手が大切は人ならよけいにそう思うだろう。自分の命なのかそうでないのか悩むときがある。人にいのちを頼んで生きているからなんだと思う。一歩間違えると死んでしまうかもしれないことをいつも気にしながら生活している。時々は忘れるし忘れてしまうくらい楽しい時間もある。でも私たちの生活がこの緊張から開放されるときはないのだ思う。

  2007.04.14

• ドラゴンくんおめでとう！

  生まれたときから病院で暮らしているドラゴン君が今日小学生になる。入学式だ。めちゃめちゃめでたい！超うれしい。ほんとにうれしい。ドラゴン君は病院の中で授業を受けるという。私と同じ訪問学級生だ。先輩として手書き祝電を届けてきた。ドラゴン君とは入院中に初めて出会った。赤ちゃんだったのに、それがもう小学生だ。大きくなったなあ。しみじみする。なんか親か兄弟みたいな感激だ。私が気管切開の手術をしたときにはリカバリー室に入って、ドラゴン君のとなりで過ごしたものだ。私が肺炎のときは看護師さんといっしょに面会にきてくれた。生まれて初めて病院の玄関まで散歩に行ったのも一緒だった。太陽のまぶしさに目をしばしばさせていたなあ。今ではバギーもできて門の外へ行くこともできるようになったという。やるね。昨日は廊下までバギーで出てきてくれたから車椅子目線で会えたのがとってもよかった。握手もしたし。先生たちも集まってきて、みんなで喜んだ。わたしも一年生になったときはすごくうれしかった。病気とつきあう私たちは１年生になるまでにほんとに大変なことがいっぱいある。学校にいくという当たり前のことだって、ものすんごく高いハードルをひとつひとつ越えて実現するのだ。本人もがんばるけど支えるみんなもすごくがんばっている。健康な子どもの入学もうれしいけれど、病気とつきあう子どもの入学はその何倍も感激する大きな節目だ。私が無事に学生を終えたバトンをドラゴン君に渡した。これからだって山ほど大変なことがあるだろうけれど、がんばってほしい。もちろん私も応援している。おまけ・・・実は昨日は突然胃ろうがお腹からぬけて、急きょ受診することになったのだ。そのおかげで面会もできた。わざと？と思うでしょ。でも今回は違う。このハプニングもドラゴン君をお祝いするための必然の偶然ってことにしておこう。神様がいるとしたら、なかなかやるね。

  2007.04.11

• 留守番

  多少のトラブルに自分なりに対応できるようになりたい。無謀な希望ではあるけど。単独外出プロジェクトに挑戦するからには、自己ベストの状態でなはくても、ちょっとくらいの時間は何とかしたい。もちろん通じれば一番はやくいい状態に改善せいてもらえるけれど、いつもベストベストというわけにはいかない。それには看護に慣れた母なら安心だが、そうでない場合の不安感を克服しなければならない。それは看護をお願いする人との信頼関係と技術だけではない。私自身の｢ここまでならガマンしてがんばれる度｣も進化させたい。ガマンというとなんだか遠慮しているみたいだが、そうではなくて、自己管理度というか、自己許容できる危機管理度みたいなことだ。カニューレが抜けるとちょっとは焦る。全部抜けばハンパに気管をふさぐより安全だ。息グルしい時はちょっと息をいっぱいして痰を出してみたりとか。首の角度でいいところを探すとか。まだ確実ではないけど少しの時間なら稼げる。危険と隣り合わせの怖さは何でもある。だからといって何もしないでいるのは自由を減らす。呼吸器をつけた大人の人が１時間も一人で留守番できる話を超びっくりして聞いたことがある。何もなければいいのだし、何もないことがほとんどなのだから、きっと｢大丈夫度｣が高いのだろう。１時間の間に何かがおきてもいいのだ、と確率は低いけれどあるかもしれない危険を受け入れたということなのかな？それともせっぱつまってそうしたのか？私にはまだまだそんなことはできない。でも３０分くらいなら一人でいられる。家の中に誰かがいればまあ、安心だ。すぐ横にいなくても大丈夫になった。弟でもまあまあだ。なので、弟と二人で留守番というのをやってみることにした。母が近所に用足しにいく１５分だ。以前は回覧板を隣に置いてくる１分が超不安だった。思っただけで痰が増えた→吸引できない→吐く。で、１５分。大丈夫だと思ったら大丈夫だった。１５分という長さが感覚でだいたいわかるし、今の状態で呼吸の急変もないだろう、ということも予想できる。２０分でもたぶん大丈夫だろう。でも、１５分ならもうほっといてオッケーということでもない。１５分はみんなには短い時間だろが、何かが起きた時の私たちには長いし命にかかわる時間だ。自由と危険の隣りあわせを自信と信頼がつないでいるのだ。大丈夫に安心したくないし、慣れたくないし、危険の対応は絶対大切だ。たった１５分。でも弟と留守番できて大丈夫だったことは実はすごくうれしい。二人でやり遂げたって感じである。 

  2007.03.28

• 夜中の超過勤務

  せっかく家でゆっくりできるはずなのにできなくて体中疲労の緊張でへとへとの２日間だった。久しぶりの入院生活からうまく在宅に切り替えられない。緊張しすぎて側湾が痛い→苦しんでいるうち胃がむかむか→ストレスで胃から出血してきた。誰か止めてくれ～。どうにかしなくちゃ、とやってみたのは夜の足浴。オレンジアロマでリフレッシュ。さらにストレッチリハビリ。思いのほかコレがよく効いて少し背中がすっきりした。今朝は腸も無事開通。いくらかすっきり。こんなとき親は意見が分かれる。父はすぐ薬を使えというけど、私はヤナの！で、母がとりあえず歩み寄りの意見を出して昨日はリハビリをしてくれたわけ。通じない人はすぐ自分の意見を使おうとするのだ。無理もないけど薬はヤナの！というわけで時間外労働のリハビリで母は肩が痛いという。それに対しては特別休暇で対応します。身体は思い通りにいかないものである。

  2007.03.05

• 高校生活のまとめ　入院の部

  高校生活３年間、入学から卒業までいろいろな形で病院とかかわった。今日はそのまとめ。高等部入試の時、ものすごく緊張して、前日にCV（中心静脈栄養）のカテーテルをひっこぬいてしまった。即入院した。みんなは具合が悪くなったと思っていたようだが、あれは緊張なのだ。入試は同じ時間にできないと追試を受けることになる。入院中の病院で入試を受けさせてもらった。そのあと手術をした。伝説になってまだ語られている。高校１年。高等部の忙しさに目がまわった。ちょくちょく肺炎もどきになりながら、なんとかして学校のみんなについていこうとした。高校２年。夏と冬にドカンと入院した。どっちもピンチだった。けっこうこれまでか！と思った。友達が亡くなった歳を越えるのがすごく恐怖だった。やっぱり、と思った。呼吸器のベネットに出会ってすごく安心した。親友ができた気分になった。高校３年。修学旅行を目標にするからにはとことん体調の自己管理をした。ひとつひとつ成功させるのは長い道のりだった。大きな仕事も小さなことの積み重ねなのだと知った。成功して自分を信じることができた。多少の不調も外来で復活できるようになった。早め早めの予防の大切さを思い知る。そして最後の入院。今回はほとんど症状なしで息苦しさだけが自分で「ん？」と思った。先生たちもビックリするくらい数値が悪かった。週末観察していたらたぶん悪くなっていた。１週間で肺炎をなおしたのは初めてだ。身体の表に症状が出る頃には身体の中身はかなり悪くなっている場合がある。障害が重い私たちの健康管理に観察は何より大事だが、それ以前の身体の不調を伝えられることの幸せを痛感した。みんながそうできればいいのに、と本当に思った。はじめと終わりに入院して、病気と付き合う大変さとうれしさを感じた。自分がうまく病気の気持を察知して予防できたときにはすごくうれしい。そうすると、もっともっと次へ、と欲が出てやりすぎてけっこう失敗してきた。失敗すると、何倍も大きく凹む。やっぱりだめだった、と思うときものすごくヤルキも自信もなくす。だけど、自分の力をよく知ると、まあこのくらいの凹みは許す、とか、とりあえずこの目標ははずせないとか、自分の中にある病気の人格と話し合うことができるようになった。自分劇場を演出するようなものだ。それぞれの役者の出番を考えてうまく動かす感じだ。たまに役者が勝手な行動をしてけんかになることもあるけど、これからは一人の社会人として、冷静に話し合って決めていきたいものである。一年ぶりに入院したら病棟のスタッフもずいぶんかわっていた。やっぱり時々つながりを作っておくのはすごく安心なことだ。入院の分量が減ってしまっても病棟の看護師さんがブログを読んで私の様子を知っていてくれることはすんごくありがたいことだ。そのことで、私を知らない人もこんな人がいることを知る。人と人はそんなふうにつながる。３年間で病気や医療がうーんと自分の一部分になった気がする。

  2007.03.04

• 帰ってきました

  速攻で帰ってきました。ひな祭りはうちで。やっぱ、うちはいいなあ。応援のみなさんありがとう。病院で元気がでました。さんきゅっ！

  2007.03.03

• おフランス

  順調に回復中。昨日は思いがけず洗髪ができたのですっきり！さらさらでっす。病棟のTくんからおフランスみやげの高級シャンプーをかりちゃった。看護師さんが、「普通のシャンプーとおフランスの高級シャンプーどっちがいい？」と。高級にきまってるって。フルーツのかおりで女優モードですよ。Tくんありがとう。話によるとTくんは汗かきで、外国製の香料と汗ですぐくさくなるらしい。で、今では全身ビオレだとか。私も汗かきだけど、しばしさわやかな病室である。

  2007.03.01

• 超特急

  しゅぱっとよくなって、酸素なし、ペースト食注入開始、リハビリ開始の授業開始、でいい感じです。金曜からまだ３日しか経ってないのに、マジ超特急だね。ちょっと太って風邪に対抗する計画です。ちょいふと計画。今日はニンジンとゴマあえ。光君落ち着いたかな？訪問授業中ちょいと戻って更新中。(ローリエ母)

  2007.02.27

• 経過報告

  夫と交代してゆっくり眠ったローリエ母です。まだ１泊しか付き添いしていないのにものすごく疲れました。トシ！？あかるい病室に移動して点滴もさくっと入り、ようやく落ち着いて眠れた模様のメールが来ました。最近は病室内で携帯メールができるのでものすごく楽になった。ロビーの公衆電話までヒヤヒヤしながら部屋を何度も抜けた時代が懐かしい！思わず光君と入院仲間になってしまいましたが、こんな形で励ましあうものなんだかうれしい。光ママも倒れないで～。入院は３日、１週間、２週間、１ヶ月、３ヶ月、と生活に慣れるものだけど、はじめの１週間がきついもの。赤ちゃんの若いお母さんの元気な足音を聞きながら４０台折り返しを痛感する今日この頃でした。あっ、私だけか。何はともあれ、週明けからの息子の社会資源手配を入院バージョンになんとか切り替え、明日から動き出しそうです。

  2007.02.25

• 一年ぶりでした

  みなさんこんにちは。ローリエ母です。ブログをいつも応援いただきましてまことに感謝！です。更新してもしなくても、みなさんにご心配おかけするので、この際経過報告することにしました。(本人に無断。付き添い中抜けなので、病棟に帰ったら事後報告です)このところ風邪をひいても日帰り点滴でしたので、週末の今日も少し早めに、という気持で受診。思いのほかデータが悪くてお泊りになりました。熱も咳もぜいぜいもあまりないのでしたが、本人が息苦しさを訴えてくれたのがよかった模様。1年で病棟もかなり様変わりしましたが、やはり院内、という安心感でまったりしていました。入院＝留守番、で動揺する弟も、さすがもうすぐ中学3年生。入院必要物品を電話で伝えると、ヘルパーさんと荷造りしてくれまして、母大助かり。おまけに、山のようだった食器はかたつき、洗濯もばっちり終了。頼れる男になっていました。というわけで高校生活のまとめ病院編もご期待ください。じゃ、いってきま～す。  

  2007.02.23

• 久しぶり

  かなり本各的に吐いてしまった。週末までにはなおしたい。やっぱりちょっとがんばるととほほである。本日休養でーす。お休み。朝なのに。 

  2007.02.22

• 外へ行きたい

  日差しがあかるくなってきた。今日はあったかい、なんて聞くと外に行きたくなってくる。そういえば去年はのんびり散歩はあんまりできなかった。何しろ自宅の周りは山なのだ。当然坂が多い。私も重くなって、スロープを押すのだけでもヘロヘロしている母である。それでも、今年の登校日は一人で学校に連れて行ってもらえるようになった。いろいろチューブが多いときは車椅子に乗り移るのだけで大変だったわけだから、進化した。今のところぶらぶらしているのは栄養のチューブ一本だからだ。そっちはいいけど、今度は親の体力が下降線で落っことされるんじゃあないか！と不安がある。担任のぽっぽ先生はバリバリの力持ちのおかげで、ひょいっ、と移してくれる。お母さんが力持ちの人はいいよねえ。卒業したらだんだん出にくくなるかなあ、というのが気になる。でも、とうとう定期的に外出することをもくろんでいるのだから、そこは何とかしたい。定期的に通うときにもちろん運転の人だけではなくて、吸引ができる人とか、荷物の人とか、私の移動には本当に人出がかかる。出かけられそうなくらい元気になってきたのはうれしいんだけど、手配とかたくさんのことを考えるとつい遠慮の気持も起きる。そこまでして出かけたい用事、というか、目的の重要度と準備のバランスにはけっこう気を使ってしまう。だから、ささっ、とちょっと外にいける人はホントいいなあ、と思う。ちょっと風にあたってくるとか、ちょっと新聞が来ているか見てくるとか、ちょっとコンビニでコピーしてくるとか。けっこうあこがれてしまう。究極は夜の飲み会である。まずは夜だということ、それだけでスゴイ。次に店で楽しく会話することがスゴイ。たまにだけど母が飲み会に行って帰ってくると確実に元気になってくる。そーんなに楽しそうなことは私もやってみたいもんだね。とりあえずバリアフリーのお店のリサーチはぽっぽ先生に頼んでおいた。みんなでわいわいやるのにはそれなりにコミュニケーションが通じるようにしないと面白くない。さらに吸引だ。やっぱり親はご遠慮申し上げたい。こんなときは友達が看護師だとちょうどいいか。看護師の友達が飲み屋で友達の吸引をしていいのか？もっといいのは彼氏が看護師だとかなりポイントが高いということになる。看護師でコミュニケーションできて、力持ちで、性格もよくて・・・・・はあ、やっぱハードル高すぎ。人生は思うようにいかないもんだ。でも、具体的に考えると外に行くことひとつとってもいろいろあるのだ。ま、とりあえず、親がいなくても外にけるようになりたいよなあ。飲み会参加まであと2年。成人祝いはぜったい夜の飲み会でやってやる！

  2007.02.21

• いのちのスープ

  料理人が親を介護するとき、食事ができなくなった親においしいスープを毎日届けたという話を一日に二つも聞いた。毎日病院にスープを届けて、飲んでくれるとうれしくて、それで自分も励まされたというのだ。食べ物はいのちにすぐつながるから、「食べられない障害」＝「摂食障害」がある私なんか、生まれたときから食べ物との闘いだ。小さいときは食べる訓練、嘔吐の時は注入を増やす訓練、口から食べることがめっきり少なくなった今でも栄養をとることは重要課題だ。スープの先生は、病人がスープ１杯おいしく飲み干したときはいのちがこっち向き、飲めないときはあっちに行ってしまうから、いのちの瀬戸際でこっちに向かせる祈りをこめて料理したという。私も瀬戸際だったころ、体調がほんのちょっといいときは「なにかなめてみようかな」と思った。でもちらっと思っただけ。身体が食べ物を前にしても無理無理といってくる。それでもちらっと思ったその瞬間、いのちはこっちに向いていたのだろう。元気になってほしいと母は必死に食べさせようとした。食べればいいこともみんなが知っている。でも食べられないときにあまりにも食べさせようとされると、本当につらいのだ。介護人の熱意がものすごく苦しいものになる。思い出したら吐きたくなってきた。マジトラウマだ。いのちのスープの作り方を聞いた母が弟と作ってくれた。すぐに作ってくれた。ただ、夕食の支度だと思っていたからジーンとした。ほどほどのとろみのポタージュスープだ。甘くて野菜のオーラがある。地面で育ったいのちのパワーだ。よくいのちをいただく、というそれだ。気持悪くならなかった。「おいしい！」と感じた。なんかますますジーンとしちゃった。料理はいのりのひとつの形だ、とスープの先生が話していた。こんなスープだったら毎日飲んでもいいな、と思った。「えっ！毎日作るのは大変だよ～」、とぼやく母である。ま、許す。

  2007.02.05

• 医療行為はめんどくさい

  弟が熱を出したから迎えにきてと学校から連絡が来た。今ついた頃かな、ってな時間だ。また困った。今日はおばあちゃんが通院で留守だ。１８年目にして初めておじいちゃんに吸引を頼むしかない。マジ、初めてだ。近所に住んでいるおじいちゃんがさっそくかけつけてくれた。吸引の手順を伝えて、実習。やり方も最も簡単な手順で伝えた。この際細かいことはカットだ。おじいちゃんもわたしもドキドキだよー！母が出かけると、空気が緊張モードになった。心配性のおじいちゃんが初めての吸引という責任を感じているのがわかってしまう。その気分が伝染して、わたしも緊張した。当然身体が曲がってしまった。痰を出さないようにした。息をする回数を減らした。人工鼻をさわらないようにうんと神経をつかった。母から電話が来た！二人でびっくりした。注入の追加に気がついたのだ。普段やっている人には何でもないことが、初めての人には超緊張の仕事だ。注入なんて、と思うだろうがおじいちゃんは電話で確認しながら丁寧に入れてくれた。もし、看護の人が何かを間違えたとき私にはすぐにわかる。でも伝える手段がない。おじいちゃんは筆談ができないし、顔のサインも慣れていない。そう思っただけで焦る。弟たちが帰ってきて、二人でほっとした。空気が変わった。おじいちゃんは何でもなさそうに大丈夫、と伝えた。でも、二人でかなり緊張した１時間。原因は医療行為なんだ。家族に吸引を頼んでいいことになっている。だけど怖いとか心配だとか自信がない、とかで参加しない人もいる。母とかおばあちゃんとか、うまくやる人がいるとなおさらだ。だけど、こんな風に突然！ということはやっぱりある。おじいちゃんはちょっと自信をつけてくれたようだ。まず、私の体調のいいとき、短い時間から、これからも頼めると他の家族の負担が減る。だからおじいちゃんもできるようになると超うれしい。ほんの１時間。そのために人を見つけたり調整したり、ホント医療行為はめんどくさい。 

  2007.02.01

• 入れ歯

  障害児は歯がいのち、ってことで、私には虫歯がない。１７年歯みがきをしてもらったおかげである。ものを食べないので噛まない私はあごが細い。ので、元気な歯を２本も抜いた。ま、おかげで女優の笑顔もできるわけだ。前歯は肝心だ。ところが、長年の悩みというと、それは歯垢である。虫歯はないけど、歯垢はたくさんついてしまう。小さいときは歯科に行ってとってもらった。超大変だった！何しろ口を静かにあけているということが、麻痺の過敏でできないの！口の中は過敏なの！中くらいにあけるなんて、無理無理。そんなわけで、体調もあるし、車椅子も大きくなったし、で歯科に通いにくくなった。ということは、親に歯垢とりもしてもらう。当然、流血バトルだ。虫歯がなくても、ばい菌の歯垢や、歯ぐきが痛むというこを聞いた。とくに緊張で歯ぎしりしてしまう私だ。若くても歯がとれたらどうしよう！入れ歯なんて危なくてできない。ノドにゲロッと落ちたら・・・考えるだけでこわい。究極は入院して麻酔して歯垢とりか。うーん。そこまでやるか。うーん。悩む。入れ歯はやだけど、歯がないのはもっとやだよー！

  2007.01.18

• 手術なんだけど

  弟の首におでき？ができた。もう２ヶ月になるんだけど、なんだかだんだん大きくなってきている。はじめはムシ刺され？とみんなが思っていたから、気にしてしょっちゅう触るせいで、化膿したり痛くなったりするのだとしつこく言われていた。普段でもかさぶたとかが気になる弟は、ますます気にして、年中おこられていた。ばんそうこうをはったり、薬ぬったり・・・・それでもなんだか固くて大きくなってきたわけ。とうとう受診することになって、ストレス最高潮。心配だったんだね。ヘルペスが唇にできちゃって、こっちも痛いし、本人は歯が痛いと学校で大泣きした。お正月に虫歯ゼロと言われたばっかりじゃん。心配すぎると全然違うところが痛くなるんだな。小児外科に行った弟は、エコーをやってきた。それでなおったと思ったらしくて、喜んでいる。でも、実はムシさされではなくて、大きくなっていくおできらしい。小学生の時にも手術でとったことがあるんだ。たぶん、また大きくなったら手術だ。触るから大きくなるというのは濡れ衣だったわけだ。親、謝罪。弟は今なおったと喜んでる。そっちはまた新たな問題でしょう。手術はいやなのに、なんかうれしそうだ。看病してもらえるからかもね。入院というのもちょっと旅に出るみたいで、特別扱いされるのを期待しているようだ。そんなの、たまにだから思うのだ。フン！繊細にストレスを感じやすい弟は、生活のストレスを身体で表現している。学校ですごくがんばると身長も伸びない。気持が安心するとぐんぐん伸びる。痛い、といったのは今回初めてだ。ものすごく心配だったんだな。だんだん理解するようになって、不安の内容も詳しくなってきた。だったら詳しく教えればいいんだけど、難しいところもあって、なお不安になっている。私は１０回以上も手術をしたから元気になったんだよ、とヘンな説得をする母である。回数じゃないと思うんですけど。弟にわかりやすいんなら、まっ、いいか。 

  2007.01.17

• メンテナンス

  身体のメンテナンスの中に医療品のメンテナンスもある。私の場合は身体に入っている二本のチューブと気管カニューレ一本だ。身体本体の調子が落ちると連動してこっちも調子が変わる。原因と結果だ。嘔吐中の注入量を少なくした。案の定つまってきた。とくに腸の細いチューブがあやしい。タダでさえ気を配る場所だけど、さらにだ。しかも突然つまるとあふれる。兆候が出る場所が身体の中では見えない。体調が悪いときにつまると、当然チューブ交換に行かなければならないんだけど、移動をを考えるとつらいなあ。

  2007.01.11

• フツーの生活

  思ったより回復が遅くてブルーな気分である。予想通りだったり思ったとおりのことには気持の余裕もある。そうでないとき、様子を見てもなかなか結果が出ないとだんだん落ち込む。気持ちの貯金がどんどん減る。そのわりにたまらないからまた凹む。なかなか吐き気が終わらない。これが疲れる。腸ろうにずっと水分を注入しながら乗り越えるパターンで脱水はなんとか避けた。しかし、少し微熱っぽくて、身体の痛みもでてきた。なかなか笑えません。まったく自分の都合なんだけど、こんなとき元気な人の様子を聞くとよけいに凹む。受け止める元気がでるまでちょっとそっとしておいて、って感じだ。家の中に病人がいると、家族はヒヤヒヤするだろう。静かにしなくちゃならないし、いつもより仕事が増えるし。病人の本人の私としては、病気の具合にかかわらず、家族には普通にしていてほしい。あんまり大騒ぎしないでほしいし、「あっそ」ってな感じで看護してほしい。元気な人はいつもどおりご飯を食べたりでかけたりしてほしい。みんなが普通どおりしていてくれると、私も普通どおりにすぐもどれるように感じるわけ。元気な人をみて、凹む気持と矛盾するけど同居している。看護人が大騒ぎするとその気持の余波でとても疲れる。冷静でいてくれると落ち着く。ハッスルしすぎて看護されるのも休めない。フツーが何よりである。そういうわけで、具合が悪きときも大抵の場合はヘルパーさんも看護師さんもキャンセルしないでフツーにやってくる。母もフツーに郵便局に行く。いつもより回復も気分も悪いけれど、フツーの今日一日ならフツーになおっていくだろう。いいときもそうでないときもフツーの私の生活なのだ。

  2007.01.10

• 障害児は歯がいのち

  ぼちぼちウチも仕事はじめ。私は初ヘルパーさんと清拭だ。弟は新年恒例の歯科である。毎年予防歯科でピカピカの歯になる。そして一年のスタートだ。完ぺき主義の母は小さいときから私たちを歯医者につれていった。というのは、これ以上通院を増やしたくないと｢予防｣したのだ。それでなくても小児科とかリハビリとか整形外科とか通院が山ほどあって、しかも弟と二人分だ。これ以上やってられない！と虫歯にだけはしないでくれた。歯みがきは嫌いではない私だけど、脳性まひの過敏が多い小さいときは、口の中に歯ブラシがくるとつい反射してがっちり噛んだ。それでもまあ、しつこくやっているうち、歯ブラシあとのさっぱりがわかってきたから、積極的に口をあけたよ。食べる練習で口の動きはすごく言われたから(こっちも超しつこくてさ。摂食に関しては言いたいこと山ほどあり)、自分で口の中は見えないけど、わりとイメージもわいている。障害のある人の虫歯治療は大変だと思う。聞いているだけで怖いし、いたそう。私なんて、麻痺で動いてしまうのだから、網でしばったり、みんなでおさえないと絶対無理。さもなきゃ、麻酔だ。手術とおんなじだ。幸い、フッ素のうがいで虫歯はゼロだ。弟も歯みがきだけなら喜んで歯医者に行く。私としては、重心の人がドコも悪くないのに熱が出て、口を最後に見たら虫歯でいっぱいだったとか聞くと、そっちの方が怖くてしかたがない。歯垢のかたまりを誤えんして肺炎で死んでしまったとか聞くと、ひえ～～～！だよ。障害の重い人は、全身のお世話が山ほどあって超大変だけど、歯もいのちだ。芸能人は歯がいのちというのがあった。障害児も歯がいのちである。で、女優スマイル研究中のわたしとしては、女優は歯がいのちってことになってきた。なので、フッ素ぶくぶくうがいはみんなにオススメだよ。

  2007.01.06

• 発達障害と責任

  弟が週末の疲れも出てパニックをおこした。大騒ぎして泣き出すと、思考がストップしてしまう。いろいろあの手この手と盛り上げたり励ましたりしかったりしていた母も、最近は少し手法が変わったきたと思う。何しろ中学生だ。もう取っ組み合いはできそうもない。弟は向上心もあると思うし、平日学校ではかなりがんばっているから、週末ほっと気が抜けるのだと思う。でも、抜けすぎて、あまりにも子どもっぽいと、サスガに私もあきれる。励まし、ほめほめ路線だった母も、昨日はお手上げあきらめ路線になった。信じて励ましてきたけれど、これ以上はお母さんでも助けてあげられない、と出た。すごく疲れて悲しい気持になると心情を解説している。どうやら、弟は、泣いたりあばれたりしたら最後の最後にやりたくないこともやらなくていいことになるだろう、と計算していたようだ。弱い心に負けている！と一言いって、母はさっさと自分の仕事をする。焦った弟は「ゴメンナサイ」という。今頃遅すぎ！行動しない人はいくらゴメンナサイを言っても単なるうそつきだ。発達障害の人は、どうやら言葉や出来事に流れがなくて、ひとつの言葉や知っていることでどんどん気持がとらわれていくようだ。そのことは世間の流れとリズムが合わなくて、大変だろうなあ、と思う。ある意味、障害が重いほど、支援の量が多くて、そっちのリズムにつれていってもらいやすいかもしれないから楽な部分もあるかなあ。でも、軽度や中度の人は自分で考えたり行動できたりする分、世間とたくさんぶつかる。しょっちゅうぶつかるから支援の人も大変だ。軽度だから楽ということではない。弟は落ち着いていると、自分の行動を振り返ることができるのだから、疲れを自分でコントロールできるようになればいい。(なんか、私の嘔吐とおんなじだな)いつもいつも人から言われて「指示待ち人間」に慣れると、自分で考えることをしなくなる。私のように動けなければ「介護されるがまま人間」になる。おんなじだ。自分の願いや意志で行動するのは自由だけど責任もある。弟には責任を知ってほしい。どうやったらいいか。超難しいけどできるはずだと思うよ。私も考えます。

  2006.12.17

• パーカッションネブライザー

  昨日の受診は初めてのお医者さんだった。ジョイさんがいいなあーと思っていたら男の先生だったので、ちょっと緊張した。Ｗ先生は実は優しくて、初めてだけど丁寧に診察してくれた。即なじんだ。喘息の発作に初めてパーカッションネブライザーというのを試してみることにした。ボンプで薬をポンポン押すのがパワフルなやつだ。気管の中央を押された空気が肺のすみまで行ってぶつかると、気管の周囲を戻ってくるので痰も良く出る。機関車みたいにシュッシュポッポと排気する。気管切開の利点は酸素マスクのように空気がもれないことだ。薬も無駄なく吸入できるというわけだ。私は咳き込むと吐く。酸素マスクして吐いたら悲惨だ。気管切開していると便利だ。口が自由だからいつでも吐ける。病棟に行って治療したのでほぼ一年ぶりにいろんな看護師さんたちに会ったよ。みんな元気。やっぱり表敬訪問は必要だ。ただし、訪問のみで帰ってくることができてマジでよかったよ～。パーカッションネブライザーはかなりオススメです。まだ試したことがない人は是非是非やってみるといいと思うよ！色んな先生に診てもらっておくと、いつ行っても安心である。次々と色んな先生が会いに来てくれた。点滴の時間もおかげさまで飽きなかった。成人したら飲み会をする約束までしてきた。バリアフリーのリサーチを頼んでおいた。どんな時間も無駄にしない。ただでは受診しないのだ。ふふふっ！

  2006.12.14

• レベル１だ

  昨日からのぜいぜいがスゴイ咳になってきた。クリスマスが近くなるとなぜだか病院から呼ぶ人がいるんだ。誰だ！とうとうレベル１より下がってきた感じだ。観念して今から受診してきます。入院にならないように、祈ってくれ～。おまけ・・・・母が入院セットを作り出した。備えあれば憂いなしである。備えなくていいってば！備えあると憂いてしまう。絶対日帰りしてやる。

  2006.12.13

• 表現しないという表現方法

  自分にとってよくないことが起きるとき、いつも嫌なことが繰り返されるとき、もちろん、苦しみやストレスをたくさん感じる。障害が重くても絶対感じている。それは、自分の周りにある全てのことに対して感じている。人も環境も自分に対して行われるかかわり方も、言葉がけも、全部だ。もちろん、自分に関わってほしいときに、関わられない、ということも入る。つまり、望んだことと外界のかかわりとがピッタリならうれしい。ずれると苦しい。たぶん周りの人は私たちを見た目で判断するしかない。表情や動きや、体温や、呼吸や、そんなことしか材料がないだろう。でも、中身ではいろんなことを思って、思って、思って、でも通じないとだんだん自分を殺していく。通じないことを受け入れてしまうんだ。あきらめ、というより、疲れて絶望する感じだ。感じる心の働きが動かなくなる。どうでもよくなって反応できなくなる。障害が重い人はもともと反応が微細だから、さらに細かくなっていることをどのように読み取るかはまったく周りの大人しだいである。本人を楽にさせてあげるのか。本人をさらに追い込むのか。いのちを守るのか。いのちを縮めるのか。１００％大人しだいだ。こどもは自分で言えないんだ！ひとつの価値を押しつけようとされたとき、こどもはどうしたらいいんだ。ふたつの価値にはさまれたとき、こどもはどうしたらいいんだ。もしどっちでもないとき、こどもはどうしたら通じるんだろう！考えるだけで苦しくてゼイゼイしてきた。大人がんばれ。

  2006.12.09

• おちこむ～

  弟がやっと登校したと思ったら、吐いているというので早退になった。朝から「今日はヘルプがいないから具合悪くなっても迎えにいけないよ」と送り出した母の言葉がプレッシャーになったのかなあ。そんなときに何かが起こる。学校からの連絡の電話に母は「困ったな～、困ったな～」と電話片手に歩き回るのであった。最悪の場合、私を連れて出かけようとした。そうなのだ。私は一人で留守番するわけにいかないのである。母が動けば私も動くのだ。私を移動させる仕事は重労働である。しかし、私と出かけても、私はなにも手伝いはできないので、はっきりいって何の意味もない移動である。しかも寒い冬だ。この協力には私の体調をかけた決断がいる。ほとんど決心しかけた。あちこちに電話をかける母である。いきなり来て、と言われてポンと来れる人なんてそんなにいない。しかも医療行為つきだ。それでも助けてくれる人が見つかった！ケアマネさんの連絡で他の現場から別のケアマネさんがかけつけてくれた！少したって、別の看護師さんも今の仕事の後ならいけますよ、と電話くれた。ありがたい。ほっとした～。医療行為のある私を在宅で看護する場合、介護の人に自由な行動はない。必ず誰かに私を頼まないとどこにもいけない。これをなんとかしないといけないと思うよ。マジで。私も気が気でない。緊急の場合はそんなにないけど、緊急でなくても、急に何かをしなければならのことはよくある。予定通りばかりではない。そのたびに私はどうしよう、とはらはらする。ゆっくりしていられないのである。ゆっくりしたい。自分の時間が人しだい、というのは落ち着かない。めでたく弟は帰ってきた。おかゆばっかりだから力が出ないらしい。咳も出てきた。あれ～。そんなことをみているうちに、私までゼイゼイしてきた！とうとう来たか！一晩中嘔吐した。もし、昨日一緒に外出していたら、入院コースだったかもしれない。こんなふうにひやひやする日常は疲れる。この嘔吐は久々のレベル１・５だ。父は看護で一睡もしないで仕事に行った。母は私と弟の看病だ。世間がクリスマス～というからよけい落ち込む～。今日は能の鑑賞会に登校の予定だったんだ。こっちもボツだ。落ち込む～。

  2006.12.07

• 全滅寸前

  私を除く家族みんながお腹をこわした。どうやら胃腸にくる風邪のようである。私だけが元気だ。こんなこといつもの反対だ。三人でトイレを取り合う姿はお気の毒である。私に移したらどうしよう！と心配してくれるのはうれしいけど、こんなとき、私はあんまり役に立たないから、これ以上仕事をふやさないように静かにしている。四人とも全滅したらどうするんだろう？たまたまおばあちゃんたちも旅行中だ。１週間も！病気の人が病気なのに休めないで、病気の人を看護する。今日はなんとか乗り切りたい。

  2006.12.04

• 肺炎対策本部

  体調を５段階にすると２くらい悪い日だった。１は最悪で入院コース。２はその分かれ道にあたる。大抵体調を崩して２４時間が勝負だ。私の体調はあっという間に悪くなるから、坂道の急斜面の角度具合とそこを落っこちるスピードをいち早く判断しなければならない。なんか、この間の地震と津波の関係みたいだ。さっさと決めないと大変なことになる。地震は震源の位置と大きさがわりと早く観測できるから、避難勧告もだすことができる。でも、私の場合は震源がはっきりしない分、被害の程度も対策も判断がうんと難しい。なので、私と母の被害対策本部は議論しながら見解が違うとケンカになることもある。対策本部長の私は責任が大きいけど決めなくてはならない。最大のポイントは体調２において、１へころぶか、横ばいに落ち着くかの判断だ。ポイントを間違えると受診が遅れて肺炎コースだ。呼吸器ベネットのお世話になることもある。判断材料は熱と痰の様子と呼吸だ。熱が呼吸のあとから来るときがやっかいなんだ。今回はそれ。今のところ熱はない。吸引回数が増えて痰の様子が細かくなると、ゼイゼイが増えて怪しくなる。昨日は夕方からそんな感じで、あ～だめかも！と弱気になった。明日の受診まで夜を待つとかなり悪化する。でも今受診したら入院コース１週間は確実。とにかく、眠剤はパワフルにして抗生剤を飲み、酸素を高速でたっぷり吸って寝る！今回はポイントから１に落ちるわけにはいかないのだ。｢頑張って｣寝た。今朝の感じでは２の横ばいである。災害対策本部は一番の危機を越えたようだ。しかし油断は禁物。今日は余波に備えてまだ警戒が必要だ。おまけ・・・・みんなに心配をかけていますね。ま、いいときばっかりじゃないので、いろいろあるってことで書いています。いのちを守る危機管理は大事だもんね。  

  2006.11.21

• もちろん呼吸器はつける

  うんーーーっと具合が悪くなったとき、呼吸器をつけるかどうか希望を聞かれた。どうやら、普段呼吸をしている重症の人に呼吸器をつけるかどうか親は悩むらしいのだ。気管切開する前は、「そうかん」して呼吸器をつけたし、こりゃあめちゃめちゃ苦しかった。鼻でも口でもどっちでも、「そうかん」はもうイヤだ。おかげさまで気管切開してからというもの、肺炎で苦しいのはもちろんいやだけど、呼吸器がさくっとノドにつくのでそっちは楽になった。何と言っても、前みたいに緊張で危ないからと「ちんせい」のために眠らなくてよくなった。眠ってないのに、眠っていると思われて、いろんなことが通じなくて困ったものだ。今ならベネットもすぐにつけられるし、多少首が不自由でも筆談で用事が通じるのは天国並みに楽園だ。ホントの天国じゃ困るけど。通じる前は、私の意志がわからないので、親は悩んで決めたことに後悔しないというスタンスだったようだ。だけど、本当にそれがわたしの願いかどうかはわからないわけで、そこはずっとわからないものとして残してくれていた。考えても考えてもわからないから、しまいに怒り出した。子どもの願いをわかろうとしない人は悩まないし自分の都合でどんどん行っちゃう。だから大人にはうんと悩んでもらいたい。わたしにしてみれば、自分の思いと違うことでも親の選択で進んでいくのだから、表現できない時代は意見を言えなかった。子ども時代は親(大人)の判断が大きく影響するけれど、親の願いが子どもの願いなのだ、と勝手に納得されるのはうんとイヤだ。「子どもの気持は今わからなくても、親としては一番の選択をした」ことと「子どもの気持は今わからないから、親の選択が一番だ」とは全然違うと思う。で、呼吸器である。緊急時にわたしはどうしたいか、そのとおりにするからとリクエストだ。やっぱり苦しいのは一番イヤなので呼吸器はすぐつけてほしい。で、意識がないとき、いつはずすかは、ちょっとまだ考え中だ。ほとんど反応できないときでもよく聞こえているからなあ。じゃあ、脳波とかなのかな？いまのところ、息ぐるしいのだけは絶対治療してほしい、とリクエストした。大人になると何かと人任せにもしていられない。自分の命もどうするか、けっこう自分しだいだな。じゃ、そういうことで。

  2006.11.15

• マッシー薔薇

  庭のマッシー薔薇が咲いた。１１月だというのに驚きだ！酸素屋さんマッシーにもらったミニ薔薇なんだ。ベッドから見える場所に植えたのが３月。かわいいのがたくさん咲いて、オレンジ色を見ると元気になった。なんで今頃また咲いたのか？すんごく不思議。でもう～んとうれしい。二つも咲きそうだ。もうひとつ小さいつぼみもある。マッシー薔薇だったら一年い何度でも咲いてほしいものだ。マッシーのおかげで大阪の酸素がうまく準備できて、そのおかげで旅行もうまくいって、そのおかげでうんと自信がついて、ヤルキになったからね。今咲いたということは、たぶん冬も大丈夫ということかな？こういうのを、根拠のない自信というらしいが自分がよければいいのである。ちょうど新人の酸素やさんトッシーがボンベと一緒に最新型パルスオキシメーター(酸素モニター)を持ってきてくれた。マッシー同様イケメンのトッシーである。(二人一緒だとかなりレベルが高いモデルのようである)。で、トッシーが携帯で写真をとっていってくれた。パルスオキシメーターが使いやすくなって、母はコレで一人で寝なさいと喜ぶ。コードを引っ張って別の部屋で見ているからというのだ。何となく夜はたった一人というのが心配で誰かにいてもらう。入院すればモニターに電波が飛んで、看護師さんが見ていてくれるけれど、どうも家だと不安だ。うーーーん。大丈夫のような気もするけど、まだちょっとという気もする。一人でいられたら自分の部屋に住みたいとも思うし、息がつまったらとも思う。呼べばいいでしょ、と母は言うけどそこんところがもう一息なのだ。マッシー薔薇が咲いて励まされているような気もして、モニターもあって、けっこう最近息も安定いている。ってことは、あとは気持なのかなあ。悩み中だ。これで成功したら伝説のマッシー薔薇として売れるかも知れない。

  2006.11.10

• わはは・うふふ・がはは

  親友についてはまだまだ続く、ってことにして今日のテーマは志である。秋に開所したお年寄りのデイサービスに乱入してきました。空港の近くにある、できたてほやほやの｢たんぽぽ｣だ。看護でお世話になった人が所長をしている。看護師さん３人といっしょに遊びに行った。うちのおじいちゃんおばあちゃん以外の｢お年寄り集団｣に始めて会った。お茶っこ飲んだり、ゲームしたり、リハビリしたり、なかなか楽しそうである。かわりばんこにお風呂にも入る。施設の中を見せてもらった。動きやすくて、休むところもあって、みんなが一緒にいることも、一人になることもできる。カラオケのステージもあった。そこで昼寝する人もいる。おじいちゃんたちの話はなかなか面白い。昔の歌とか手拍子で歌ったりして、なんか時代を感じる歌であった。盛り上げるのがうまいおじいちゃんとテンションの高い所長さんの掛け合いでますます盛り上がる。つられてわたしもおかしくなって笑いすぎになった。それを見て、別のおばあちゃんがまた喜んだ。５０歳になったときに新しいことを始めようと思った所長さんの話を聞いているうちに、なんだか、まだ１７歳の自分が新しいことを始めるのは当たり前のような気分になってきた。わからないことは教えてもらえばいいのは大人も子どももない。始めるのに遅いということはないけど、形にして人にもわけていくのはスゴイことだ。だけど、たぶん、その人たちは分けてあげているとは思っていなくて、自分が分けてもらっている方だと思っているのだろう。だから、大変なことが起きても引き受けていけるのだと思う。お年寄りにもタイプはいろいろだ。楽しくいる人も、誰かにつれてこられる人もいる。どうせ来るなら楽しくやるのがいい。たまにはズッコケでも、なんとかなるさ、である。行動してみると案外面白いこともわかるってことだ。ミミドシマのわたしは案外お年寄りの中にいるもの面白い。やっぱりいろんな人がわやわやいるのが面白いかも。枠を決めて仲間で力をあわせるのもいいけど、すぐ、まとまりたがって少しでも違うものを排除しようとするのは嫌いだ。案外どこでもそんな気持がすぐ支配する。あはは、うふふのたんぽぽらしい。わたしはがははでまた遊びに行きたいと思う。一緒に行った看護師さんは今回はボランティアだ。仕事以外で会うのはこれまた楽しかった～。今度は弟も連れて行ってやろう。

  2006.11.09

• チャイルドライフスペシャリスト

  今日は母が朝から出かけたので更新が午後です。毎日やることをやらないと、なーんか一日が始まらない感じだ。はやくガイドなしで更新できるようになりたいものじゃ。(１０年先でも！)で、行き先はチャイルドライフスペシャリストの大会だ。病気の子供の不安をなくする医療の専門職だと聞いた。小児医療にはとても大切な仕事らしい。いつも私をダシにされるのであるが、みんなのおかげで私がジブンらしくしていられるので、ダシにされるのもちょとは感謝するようになった。何しろ、病気だということは大変なのだ。たっくさんガマンもしている。やりたいことだって山ほどある。それになおる病気ならまだマシだけれど、私を含めてなおらない病気の人もいる。頭にくることだってたくさんある。言いたいことがイッパイあるのだ。いつだって必死なのである。以前は私の変化が周囲の人の手柄話に利用されているようですごくいやな時期があった。でも誤解のうちに障害が重い人が間違って理解されていることを感じるたびに、やっぱり正しく知ってもらうためには説明しなくてはだめだなあ、と今では思っている。説明もついなんだかグチになったり文句になったりしそうになるときもあるけれど、なんでも話してみないとわからないからね。話してわかる人となら、とことん話したい。みんなにすぐ理解してもらえなくてもだんだんそういう人が増えていくだろう。そこには希望を持っている。チャイルドライフスペシャリストの人たちは病院の小児科で働くらしい。いろんなこどももいるし、いろんな親もいるだろう。まだ日本では数少ない仕事だという。初め人はなんでも大変だ。だけど、絶対苦しいこどもを助ける仕事だから頑張ってほしい。社会をよくするために大人も頑張っている。わたしも頑張ってみよう。

  2006.11.03

• 同級生の介護

  学校のみんなも高校３年の実習をがんばっている。私も次は１１月１日にもうひとつ出かける予定だ。家に帰るのが７時になる人もいるそうだ。仕事して通勤して７時にはすっかり暗くなっているだろうね。ウチの学校では実習の打ち上げは焼肉だ。みんなそれだけを楽しみに厳しい実習をがんばっている。寒くなってきた。風邪引かないでがんばれ、みんな。ところで、今日はそっちの話題ではないよ。訪問看護の実習に介護福祉科の高校３年生が一緒に実習にやってきた。オンナジ３年だ。看護師さんといっしょに清拭とリハビリをしてもらった。超緊張しているらしかったけど、平気平気、私は友達が来たみたいですごくうれしかった。おかげで久しぶりのイナバウアーでこっちも緊張ぎみになってしまたよ。部活のことや、学校のこと、遠くから通学していてがんばっていることとか、進路の話とかができて楽しかった～。もうはっきり自分のなりたいものを持っていて、それに向かって進学するそうだ。すごいなああ。進学先の現場実習でまたきてくれるといいねえ。ところで同じ学年の実習生に身体ふきをしてもらうというのは、貴重な体験だった。実習生というと大抵大人で私より年上だったわけで、それだけで「仕事モード」でお願いしても平気である。でも同じ年というとなんか友達モードで、介護もビミョーだ。でも恥ずかしいかというとそうでもなくて、ボラさんとわいわい温泉に入るのと大してかわらない。むしろ、実習生の方が同じ年の私に対してどんな風に思ったのかなあ、なんて考えた。社会人として出会うと別にトシは関係なくなるような気がする。誰の介護でもいい。学校だと先輩後輩、同級生、と年齢を気にするのかもしれないね。何しろ年齢の集団で勉強するから。それでも、昔小学校で友達がヨダレをさりげなく拭いてくれるのはうれしい半分ちょっとはずかしい半分だった。介護を受けるときあんまり負い目のようなものを感じなくなってきた。自分に必要なことは助けてもらうしかない。仕事の人とそうでない人のかかわりを区別するわけではないんだけど、やっぱり仕事で関わる人には私も仕事モードで介護を受けているのかもしれないねえ。仕事は責任がしっかりあるし、安心できる。もちろん友達のかかわりにもよさがある。どっちもいいのだから、どっちにもお世話を頼みたい。昔なじみの友達が介護のプロになったらお願いするか、どうか？やっぱ、お願いするだろう。たぶん。仕事と友達のよさをどっちも持っているはずだ。 

  2006.10.23

• 社交場

  月に一度の通院日は社交場である。特に調子がよいときは、検診にきているのか、先生と世間話をしにきているのかわからないくらいだ。弟もいっしょにいくから、さっさと終わったらレストランでおやつだとか、そっちも落ち着かないで楽しみにしている。昨日はもちのろん、大阪報告会である。話をしながらまたまた楽しかったことを思い出した。ロビーで待つ間も、いろんな人に久しぶりで会って、近況報告で忙しい。入院していたときのスタッフだったりすると、元気そうだね、と言われたりしてうれしい。数年ぶりに懐かしい人に会った。マレーシアに海外青年協力隊ででかけていたＹさんだ。帰国後ちょっと病気で入院しているんだって。おまけに奥さんになっていて、だんなさんと並んで笑っているではないか！マレーシアで障害のある子供のお世話をして、私のことをたくさん話してきたといってくれた。遠い国でも私の話を聞いてくれた人がいるんだ。私の話で支えられたといってくれた。な～んか、感動。べトさんとドクさんの元気な弟の人が結婚したというニュースを聞いた。お兄さんは重い知的障害が残っているので入院中だという。外国の話、発展途上の国の話、と聞いていたけど、マレーシアからメールをもらったことを思い出しただけで、どんな国の障害がある人もよい状態に近づいてほしいと思った。病院はウチから３分の場所にあるのに、世界につながる社交場でもある。

  2006.10.03

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