5:不安定な心と無力な自分 (木村藤子さんに御会いするまで 5 )
その日から、不安で不安定な日々が始まった。普通に行動が出来なくなったのである。今このような事しても、違う方向に進みなさいと言われて無駄になるならやらなくいいや、だけど、反対に今の事をもっと頑張りなさいと言われたらどうしよう・・・。まだ来ぬ未来に縛られてしまい、今がおろそかになってしまっている自分がいた。 木村藤子さんを知らなかったと仮定して行動すれば良いんだ!なんて思ったが、私はどうしても他力本願になってしまう。そう、すがる対象が出来たため、完全に未来を依存する結果となっていたのだ。なにも出来ない日々が続き、余計落ち込んでしまっていた。 これでは、イカン!と焦る自分、まぁ良いやと依存している自分。自分の弱さをマジマジと見ざるをえない虚しさ。事前に予約する前に、心づくりをしてから視てもらいなさい、というメッセージをある方から頂いていたので、私は2週間ほど朝晩とお寺の坐禅会に参加した。 全てが空だと知れば、悩みなども空である。残念ながら私はそのようなお悟りを出来るような人間ではなかった。悩みながら、そして逃げるようにただただ坐る事を目指したが、まったく心が晴れない。もう、仕方がない、割り切って木村藤子さんに御会いするまでは日常生活だけに専念しよう!問題には、今解決できる問題と今解決できない問題がある!今解決できるのは、日常生活だけだ!うっしぃ、忘れよう。そう思えるまでに3日はかかったかもしれない。その甲斐あって、どんなことを言われても、受け入れようという気持ちになってきた。(ある意味、開き直って不安を思い出さないように先延ばしにしようとしただけなのかもしれません。) そして9月の相談の前日、私は旅立つことになり、野辺地で眠れない夜を過ごし朝を迎えた。7時50分、野辺地駅に到着。私は深呼吸をして勇ましく(内心はガクガクで)列車に乗り込んだ。