多くの相談者と神様との狭間で・・・ その2 (木村藤子さんの生い立ち 6 )
江原氏によってもたらされたスピリチュアルブーム。その事もあり、木村藤子さんのもとには雑誌の取材やテレビ出演の依頼が相次いだ。そのなかで、彼女の心にはある想いがあったに違いない。神様と関わる事で経験し続けてきた人としての苦しみ。現実世界と関わる事で実感した人としての苦しみ。神様と相談者の狭間で、人間である自分自身の立場をどのようにするべきか?その答は、今まで苦しみぬいてきた経験の中にあったのだと思う。木村藤子さんの心の中にいつもある想い。それは『一人でも多く幸せになって欲しい』と思い相談を受けるということ。 現在、木村藤子さんは多忙な日々を送っている。一日30人以上の(現在は少し減らしたようです。)相談者を相手にし、ほとんど休むことなく、食事をとることもなく神様の御言葉を伝え続けている。普通の人間なら、精神的に参るような過酷な環境。悩みを抱え暗闇を背負う者、我が強すぎるために不幸になっている人間、何を言っても理解できない、勘違いをする相談者。時には自殺をしようとする人を寝ずに助けたり、神殿で神様と木村藤子さんに対し罵声を浴びせる者もいる。不幸の原因の多くは霊障ではない。祖先の悪い行いでもない。不幸の原因は、一人一人違うものの相談者自身の心の中にあり、それは相談者自身が気がつく事で解決できるものなのである。そう木村藤子さんは思うのだった。 「気づき」の幸せ彼女の著書の題名は、彼女が長い長い暗闇の中で見出した光の言葉なのである。 いつも心にあるのは人を助けたいと思う気持ちだが、いつしか蓄積される疲労とストレスのため辞めたいという気持ちが芽生え始めてきた。しかし、神様は彼女を励まし続けている。人を助ける事が自分の使命、自分が生まれてきた現世での修行、そして人生。受け入れざるをえなかった木村藤子としての宿命。その思いは彼女にしかわからないものだろう。木村藤子さんは神様の御言葉だけで今まで続けてきたのではない、と私は感じている。木村藤子さんを支え続けたもの、それは『相談者の幸せ』なのではないだろうか?