[読書]の記事一覧 | nightfly

ガリア戦記

「ガリア戦記」を読んだ。カエサルは部下からの信望は厚く、励まし方も上手くまた、当然、判断は常に的確ですばやいし敵との交渉も上手く、最後まで優秀な指揮官って感じだった。政治的な手腕に問題があったかもしれないが暗殺されるなんて皮肉に感じた。

2012/11/15

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イリアス

「イリアス」読み終えた。別に「オディッセイア」より特に面白いこともなかった。相変わらず、単純なプロットを決まり文句と色々なエピソードを挟んで精一杯引き延ばしているって感じだった。まあ、芸術と学問をこよなく愛する私が武芸に秀でる英雄に感情移入出来る訳もないが。ただ、あの時代から大衆が連綿と英雄を賛美し続けていることは興味深い。最近「ニーベルンゲンの歌」を読み始めたがやはりそんな感じだし極端な話「２４」なんかもそうだろう。

2012/11/09

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複雑系

大分以前に買っていた「複雑系」をようやく読み終えた。７０年代ぐらいに流行っていた「ホーリズム」をより科学的にアプローチしていた印象だ。かなり分厚い本だが、収穫は地震等に当てはまる「ベキ法則」や「囚人のジレンマ」の克服ぐらいだった。

2012/10/17

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柿の種

著者自身も最初にことわってはいたがあまりに面白くなかった。まぁ、物理学者が書いているのだから硬いのは分かるがまだ、福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」の方がよほど読み安かった。確か、名著のように言われていたと思うがとんでもなかった。

2012/08/20

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「夏の花、心願の国」

何冊も並行して読んでいるので、また読み終わった。今度は、原　民喜の「夏の花、心願の国」だ。紹介文に「現代日本文学史上もっともうつくしい散文」と書いてあった割に相当読みにくかった。かなり難しい漢字を使ったりしてたので少し「美文調」ではあったかもしれない。でもまぁ、内向的な文学青年の眼を通した「妻の死」「軍国主義者の愚劣」「原爆体験」等の描写は貴重ではあったと思う。

2012/07/29

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「灯台へ」

ヴァージニア・ウルフの「灯台へ」を読んだ。「波」ほどの実験的な作品ではなかったがとんでもなく優れた小説を読んだ気がした。大して文学通ではないので、傑作かどうかは分からない。そのうち「ダロウェイ夫人」も読もう。

2012/07/27

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フロム

　なんとなく生ぬるい感じがして読んでいなかったフロムを読みだした。今まで何となく社会に感じていた違和感に対する答がある気がする。　社会そのものに対する病理のアイデアはそういえばフロイトが言っていたようだ。フロムはそれを敷衍しているようなので興味が湧く。

2012/03/18

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優雅なハリネズミ

　近くに図書館がふたつあるので交互に利用している。今日は「優雅なハリネズミ」がある方だった。知的なアパート管理人が出て来るのは知っていたがいきなりマルクスが出て来て驚いた。（フランスなのでプルーストぐらいは出て来るだろうと思っていたが）もっと驚いたのは芭蕉とマンガ家のタニグチジローが出て来たことだ。俳句の良さも理解しているようだ。フランスで日本のマンガに人気があることも知ってはいたが、日本のマンガ家をフランスの作家に教えられるとは思わなかった。　

2012/03/15

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ダブリンの人びと

　ページ数からしても「死者たち」が最後に来るのが順当だろうが、読み応えも１番だった。愚かで滑稽ですらある人生に救いを感じた。

2009/11/22

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外套

映画「その名にちなんで」の流れでゴーゴリの「外套」を読んだ。ゴーゴリはなんとなく下世話な感じがしていたので避けていたが、やはり下世話だった。しかし、人間の深いところに到達していた。「その名にちなんで」の父親が言っていた通り天才だと思う。

2009/09/05

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フェルメール全点踏破の旅

　海外のノンフィクションは良い物を結構読んだが日本のでは珍しく良い。読みやすい文だと思ったら「マティーニを探偵する」と同じ著者だった。　プルーストが絶賛したと言う「デルフト眺望」を観てみたいが飛行機がダメなので一生叶わぬ願いだ。

2008/10/12

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ロック・デイズ

　「ロック・デイズ」（マイケル・ライドン）を読んだ。昔のロック好きの私としては、読まずにおれない本だったが何も残らなかった。　黄色と黒のコントラストが効いた装丁はマァマァだったが誤植が多く、文章も、訳が悪いのか、元々が悪いのか空回りだった。　単なるミーハーの日記を読まされた感じだった。

2007/08/25

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生物と無生物のあいだ

　「生物と無生物のあいだ」を読んだ。興味深かったが、難しかった。へたに中途半端な遺伝子があるより全く無かった方がバックアップが働いて健康に育つというくだりが面白かった。　著者が幼少時にアオスジアゲハのサナギを採集して孵化の様子を観る話も面白かった。ただ、頭が良くても、プロの文章家でないひとの文はやたら、難しい語句が出てきて読みにくい。

2007/08/14

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恐るべき旅路

　「恐るべき旅路」を読み終えた。日本が造った火星探査機「のぞみ」のドキュメントである。関係者の「執念」には敬服したが「恐るべき」とは思えなかった。　筆者自身も理工系のせいか文章が堅かったが、読み応えがあった。「ボク、オタリーマン」の筆者が理工系の本では、珍しく泣けたとあったが確かに、２７万人の応募があった火星に名前を送るプランのハガキの文面は泣けた。

2007/08/06

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日本語の歴史

　「日本語の歴史」（山口仲美　岩波新書）を読んだ。全体に良い本だった。話し言葉と書き言葉の相克と言う視点も面白かったが「係り結び」を初めて分かったのが収穫だった。「あおげば尊し」の「今こそ別れめ」の「別れめ」が「別れ目」ではなく「別れめ」であり「め」が「こそ」に係る「係り結び」で「今こそ別れよう」と言う意味だと知って少し感動した。　

2007/07/29

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「小津安二郎先生の思い出」　笠　智衆

　笠　智衆さんが書いた「小津安二郎先生の思い出」と言う本を読んだ。ほとんど一気読みだった。人柄通り、素朴な読みやすい本だった。面白いと言うより、滋味のある、とても良い本だった。本人は気乗りしなかったらしいが出してくれて本当に良かった。あんなに小津安二郎のことを尊敬しているとは　思わなかった。小津安二郎は勿論のこと、笠さんも最良の日本人のひとりだと思う。

2007/05/21

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生き延びるためのラカン　３

　「生き延びるためのラカン」を読み終えた。かなり、眉唾だった。私自身、高校の頃、フロイトの精神分析の本をかなり熱心に読んだくちだが、やはり「似非科学」の印象をまぬがれない。「それでも、治った患者がいる」とは、当時の私の弁護の言葉でもあるのだが。　「現実界」「想像界」はまぁ、なんとなく分かった気がしたが「象徴界」がもひとつピンと来なかった。名前を変えたら、もう少し分かったかも知れない。

2007/03/05

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生き延びるためのラカン　２

　「生き延びるためのラカン」の中の「僕たちは「ママ」という言葉によって母親の不在に耐えられるようになった代わりに、たとえ目の前に母親がいても母親の存在そのものにふれることはもうできない」云々という文章に感心した。　昔、「原始人が恐ろしい生き物であるライオンに「ライオン」という名前を付けた時に恐怖感が少し減ったであろう」という文章にも感心したが似た話ではある。　ただ、前者は「母親そのものの喪失」というマイナスの側面があり、後者は「ライオンに対する恐怖心の減少」というプラスの側面があるが。　まぁ、下世話に言ってしまえば、「卵を割らないとオムレツは作れない」と言うことか。　　

2007/02/20

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生き延びるためのラカン

　「生き延びるためのラカン」（斎藤　環）を買った。「欲望は他者の欲望である」とラカンは言ったらしい。確かに、そうゆう側面はあると思うが色んな欲望があることを説明出来ない。　

2007/02/19

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時間はどこで生まれるのか

「時間はどこで生まれるのか」橋元淳一郎（集英社新書）を買った。　いきなり「原子レベルでは温度は存在しない」と言うフレーズが新鮮だった。時空論での「世界線」と言う概念がいまいち分からないが。後が、興味津々ではある。

2007/01/30

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漢文の話

　吉川幸次郎さんの「漢文の話」を読み終えた。やっと、レ点の意味が分かった。「論語」の原典に当たれたのも収穫だった。全体に素晴らしい本だった。一流の人間だけが持つ「凄み」と「味わい」があった。

2007/01/24

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世界最高のジャズ

「世界最高のジャズ」（原田和典）という本を買った。私より、はるかに若い著者だが、えらく文体が古い。そして、クサくてクドい。なかには感心するエピソードもあったが。ちょっと軽薄過ぎる感もあるが、中山康樹の方が読みやすい。読んでいて、私にとって「ジャズ」は、かなり過去の物になってしまった気がした。

2006/09/21

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貧相ですが何か？

　「貧相ですがなにか？」と言う本を買った。私もどちらかと言うと貧相だからだ。そう言えば、良く犬に吠えられるし、すぐ、人にナメられる。体が細いし、気の弱そうな顔だからだろう。　著者は「お茶の水」の哲学の教授のようだ。あまりに、卑屈かつへそ曲がりだと思う。論理も哲学の教授の割にいい加減だと思う。ところどころ、面白いところはあるが。　そう言えば、池田何とかと言う女の哲学者の本も良く、売れているようだが、決めつけが多いのでキライだ。永井均さんは、かなり好きだが。　要は、この世はカオスで、たとえ哲学者であろうと簡潔に記述するのには、かなり無理があるのだろう。哲学者なら、最低限の真理だけを語ってほしい。　

2006/08/19

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地味ですが何か？

　おぎやはぎの「地味ですが何か？」を読んだ。おぎやはぎと言う芸人は知らなかったが、概ね好感を持てた。私もどちらかと言うと地味な方だが、彼らとまるで年代が違う割に共有している物は多かった。　ただ、お互いをホメ合うところとか、普通のスーツにポケットチーフをするところとかは昔よりアメリカナイズされていて、かつオシャレだと思った。（私も、割にひとをホメルし、年の割にはオシャレに関心がある方だとは思うが）

2006/08/17

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ビッグバン　宇宙論

　サイモン・シンの「ビッグバン　宇宙論」を買った。読み始めだが、かなり面白そうだ。簡単な三角形の相似を使って、月の直径を計算する辺りも面白かったし月食の時に月が地球の影に隠れ始めてから完全に隠れるまでの時間と月が完全に地球の影から抜け出す時間で地球との直径の比が分かるところは興味深かった。サイモン・シンは同じ科学読み物のライターでもマーティン・ガードナーより分かりやすい。

2006/06/28

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ラッセルのパラドックス

　「ラッセルのパラドックス」には前々から興味があったがそのものズバリのタイトルの本があったので即買った。ラッセルは「論理階型論」が、かなり納得したが「記述理論」と言うのも興味津々だ。ただ「集合の集合」と言うのは明らかに論理階型が違うと思うのだが。

2006/05/08

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ボブ・ディラン自伝

ボブ・ディランの自伝が来た。アル・クーパーの新譜もそうだったが、絶対、買わずにいられない１冊だ。少し、読み始めたが、ジャック・デンプシーとのエピソードは微笑ましい。プライヴェートのディランは意外とミーハーなところもあったようだ。ジョン・ハモンドに認められた事に驚いているところなども謙虚だ。オリジナル２曲だけでディランを認めたハモンドも凄いが。各書評は絶賛だが、どちらにしても、物凄く楽しみだ。

2005/09/13

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世にも美しい数学入門

「世にも美しい数学入門」を手に入れた。エッセーを何冊も読んでいた藤原正彦さんと「博士が愛した数式」の小川洋子さんの対談なら読まずにいられない。内容が非常に楽しみだ。

2005/05/09

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タモリのtokyo坂道美学入門

　タモリのtokyo坂道美学入門を手に入れた。元々、知的な人だとは思っていたが予想以上に真面目な文章だった。　幼稚園が「バカバカしく思えた」ところが私と同じだったが小学生以降「団体に埋没」出来たところが私と違っていた。マァ。そうでないと「いいとも」に出られる訳がないか。

2005/04/13

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ちょいモテ男になる技術

長い事こなかったので、ほとんど諦めていたがアマゾンから、ようやく「ちょいモテ男になる技術」が届いた。ちょっと読んだだけだが、かなり目からウロコが落ちた。特に「本指名」と「場内指名」の違いなどかなり「人情の機微」を感じた。

2005/03/29

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英語でよむ万葉集

　リービ英雄の「英語でよむ万葉集」を読み始めた。比較的好きな英語と苦手な古文を一緒に勉強できると思い買ったが、いきなり、これまた苦手な日本史の勉強になった。　あの頃の時代感覚は、その時の天皇がいた宮の場所に由来するらしい。　例えば初瀬（どこか知らないが）近江、明日香等。いずれにしても、全米図書賞を受賞した本書は非常に楽しみだ。

2005/01/29

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rock between the lines

ピーター・バラカンの「rock between the lines」を読み終えた。装幀、内容共に良かった。　仕方ないが、歌詞の背景に古さを感じた。リアルタイムで歌詞を理解出来る英語力を身につけたい。hip hopなどは一生無理そうだが。　

2005/01/23

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「百億の昼と千億の夜」

　「百億の昼と千億の夜」を読み終えた。プラトン、イエス、シッダールタ、阿修羅王等を登場人物にした設定には、さほど魅力を感じなかったが、終盤に出て来た、虚数空間に接触した時に広がるマイナス・エネルギーのひろがりの事を「ディラックの海」と言っていたが、著者の造語かも知れないが、少し興味が湧いた。

2005/01/15

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「人間の本性を考える」

　スティーブン・ピンカーの「人間の本性を考える」を読んでいる。昔、フロイトが人間の無意識の存在を証明するのに催眠中に、催眠から覚めてから窓を開けるように指示された被験者が、催眠後、窓を開けた理由を聞かれて「暑かったから」とか適当な理由を言って、催眠中に指示されたことを忘れていたことを挙げていたが、最近の脳科学の研究によると、右脳と左脳をつなぐ脳梁を切断された被験者が右脳に出された指示で窓を開けた理由を左脳に問うと、やはり「暑かったから」とか適当な理由をでっち上げるらしい。右脳、左脳だけでなく、脳が色んな機能のパーツに分割されているのなら、オバチャン達が訳の分からない言い訳をするのも納得出来る気がする。

2005/01/01

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