プルースト「失われた時を求めて」" 精神の務め "
死ぬまでに読了できるかどうか怪しいが「失われた時を求めて」を読み直し始めた。前回では「思想を共有する者は同じ人間である」が印象に残った。今回、「真実を見出すことこそ精神の務めである」が引っ掛かった。核心を突いているように感じる。だが、Quora で「本物とはなにか?」の問いに答えられなかったように真実も難しい。本物は「その分野で最も優秀なもの」かと思った。しかし、「真実とは最も本当らしいもの」では堂々巡りだ。ニーチェに言わせれば「真理とはある生物種がそれなしには生きられない妄想である」となる。(真実と真理では違うが)ともあれ、真実がより価値の高い(おそらく最高度の)情報であることは間違いないだろう。それは極めて少ない。そして、素晴らしいものから醜悪なものまである。