- お釈迦様の最初のお経 -
- お釈迦様の最初のお経 -お釈迦さまが亡くなられて九十日目の第一回結集の時には、文字で書かれたお経はなかったのである。集まった五百羅漢の仏弟子達は記憶して覚えていたことを口で唱えたのである。お釈迦さまの存命中は文字で書かれたお経はなかったのであるから、お釈迦さまが「お経を何遍でもあげなさい」と説かれるはずがない。だから法華経の中に一回でも余計に読誦すれば功徳があると書かれているのは、後世の人が書き加えたものだというのである。後世の人が勝手に付け加えたものを信ずる必要はない。法というものは心に記憶していて、日常生活に実践すべきものである。記憶していなければ、日常生活の咄嗟の間に思い出して実践することはできない。だから神理はお経として書かれてあるものを記憶して、心にとどめて置かなければならないのである。単に読むものとして心にとどめないから「お経よみのお経知らず」とか「論語よみの論語知らず」という言葉が生れてくるのである。よい言葉は、小さい時から子供に記憶させることである。正法誌No23より