紛糾 その二
まだまだくすぶって解決の糸口が見えない状態。一昨日の医局会を欠席した助教授が動き出した。彼はわが医局ではとても人望があり、ちょっと画策するところのある、今の私の直属の上司である。 若いDr.たちを個々に呼び寄せ、それぞれの意見と希望をきいていた。だれも医局での人間関係がぎくしゃくすることは望んでいない。 ある有能な女医は、この病棟医長さえいなければ彼女のストレスは1/100に縮小するだろうといっていた。彼女のいまの負担ははたから見ていてもあまるものがある。彼女は非常に能力があり、器用で私はとても彼女の仕事を信頼している。しかし、彼女とは個人的には仲良しというわけではないし、かといって犬猿の仲というわけでもない。 かつて私も彼女と似たようなストレスの多い辛い状況を経験したので、少しは共感できると思っている。彼女のストレスは、決して周囲の環境や周りの人たちからのみにもたらされているのではないと思う。彼女自身がいかにそのストレスを処理するか。周りの環境を嘆き、ある特定の人を恨んで批判しても、決して解決は訪れない。どうかそのことに気づいて・・・。 なんとしても、彼女がhappyな状況になって欲しい。彼女の不平・不満をきくくらいのことはできる。私が彼女の年齢の時、私は医者の妻で、かつ3人の母であった。彼女はいま医者の妻であり、子供はいないが、私の経験や所感は少しは彼女の助けになれるのではないかと思ってしまうのである。