3つの肛門の謎(肛門嚢)
猫の肛門は実は3つあります。もちろん排便する肛門は一つですが、その両サイドに見えないほど小さい穴があります。スカンクが臭い匂いを出すときに使う穴がこの穴で、肛門嚢という器官につながっています。猫や犬にもこの器官はあります。肛門嚢でつくられる分泌物は排便のとき、この横の穴から少しずつ排出されています。この肛門嚢が炎症をおこすことを、肛門嚢炎といい、症状が進む膿がでて、肛門嚢膿瘍になります。■症状1.しきりにお尻を気にする。2.床に擦りつける。3.痛みが生じると、食欲や元気がなくなる4.進行すると、肛門嚢は破れ、1~3センチほどの穴があく。■原因下痢などで肛門が汚れると、穴がふさがることがあります。肛門嚢の分泌物が排出されず、溜まってしまいます。また、その穴から細菌が入ることによって炎症をおこすこともあります。■治療について以上のような症状があった場合は、病院に行きましょう。肛門嚢を刺激して分泌物を排出させ、抗生物質や消炎剤などの内科的治療をします。膿が出きらない場合は、注射針で抜き取ったり、切開することもあるようです。肛門嚢自体を摘出することもあるようですが、病院によって見解も違うようですので、信頼できる獣医師によくご相談ください。肛門嚢炎を患った場合、定期的に分泌物を排出させる必要があるようです。この際、肛門嚢を刺激するのですが、うまくできないことが多いですので、素人判断はせず、獣医師に相談するようにしましょう。