胆管肝炎症候群
肝臓と胆管はつながっています。一方が炎症をおこすと、もう片方も炎症をおこします。オス猫に多くみられる病気で、発症すると、発熱、食欲不振、腹痛、黄疸の症状がでます。素人目には元気がないということしかわかりませんので、この病気かどうかは調べてみなければわかりません。■原因(化膿性)肝臓や胆管が細菌に感染することで炎症をおこし、化膿します。小腸や、すい臓もつながっていることから、これらの病気が原因となることもあります。胆管が腫瘍などでつまってしまうと、症状はさらに重くなります。■症状(化膿性)1.発熱、食欲不振、腹痛。2.黄疸がでる。(目や口の粘膜が黄色くなる)3.嘔吐、下痢による脱水症状※食欲不振が1週間、あるいは絶食期間が36時間を超えると、脂肪肝を併発するのでとても危険です。■非化膿性の場合この病気には化膿性と非化膿性があり、原因や症状が少し違います。非化膿性は、病原体が侵入したときに、免疫細胞が異常反応をおこし、免疫が肝臓や胆管を攻撃してしまうことで炎症をおこします。非化膿性の症状で、化膿性と異なるのは、食欲にムラがあって、ときどき吐いたり下痢をするなど、一見病気とわかりにくいところです。ある程度症状が進むと、口の粘膜に黄疸が表われるため、はじめて病気と気付くことが多いようです。中年期(5~6歳)のに多く、少しずつ進行するのが特徴です。化膿性が比較的急性なのに対し、非化膿性は慢性といえます。■予防法化膿性にしろ非化膿性にしろ、肝臓の病気というのは、主に太りすぎ(肥満)が原因です。肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、はっきりと症状がでたときには、病気はかなり進行していると考えられます。栄養が多すぎたり、偏ったりしないように、日頃から健康管理をすることが大切です。病院で健康診断をするのが予防の近道ともいえるでしょう。