続々 文部科学省<「心を育む」5つの提案>
さて、<「心を育む」ための5つの提案>についての日記の続きです。 前の日記は、↓の二つ。文部科学省<「心を育む」ための5つの提案>2月5日続き<文部科学省「心を育む」ための5つの提案>2月6日 以下、<「心を育む」5つの提案>本文より引用。出典は、文部科学省のHP掲載のPDFファイル------------「心を育む」ための5つの提案~日本の良さを見直そう!~(前略)1.「読み書きそろばん・外遊び」を推進する。~「早寝早起き朝ごはん」とともに、生きる基礎を養う活動を積極的に行おう!~2.校訓を見つめ直し、実践する。~先生と子どもが一緒になって、各学校にある校訓を具体化する取組を継続的に実践し、地域でこれを応援しよう!~3.先人の生き方や本物の文化・芸術から学ぶ。~心に残り、人生の規範となる先人の話題を、道徳の教材に取り入れよう! 本物の文化・芸術にふれ、また、人生の先輩や様々な職業の話を聞こう!~4.家庭で、生活の基本的ルールをつくる。~家庭は総ての教育の出発点。携帯電話の使い方など、家庭で基本的名ルールづくりを行おう!~ 私が提案する親と子の約束 (1)挨拶しよう。(2)みんなと話そう。(3)手伝いをしよう。 (1)いじめるな。(2)嘘をつくな。(3)人に迷惑をかけるな。5.地域の力で、教育を支える。~学校支援地域本部の活動などを通じて、地域ぐるみで子どもを育てる環境をつくろう!~-------------- この<「心を育む」ための5つの提案>は、文部大臣塩谷立の名で2月3日に発表されました。また、同時に、<新しい日本の教育 今こそ実行のとき!>も発表されています。↓文部科学省のHPに掲載されています。<新しい日本の教育 今こそ実行のとき!「心を育む」ための5つの提案>http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/1236056.htm◆新しい日本の教育 今こそ実行のとき! ~元気あふれる教育によって日本の底力を回復する~↓ 平成21年2月3日 文部科学大臣 塩谷立(PDF:111KB)http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/__icsFiles/afieldfile/2009/02/04/1236056_1.pdf◆「心を育む」ための5つの提案 ~日本の良さを見直そう!~↓ 平成21年2月3日 文部科学大臣 塩谷立(PDF:61KB)http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/02/__icsFiles/afieldfile/2009/02/04/1236056_002.pdf <新しい日本の教育 今こそ実行のとき!>が、「現在の教育課題を踏まえ、今後重点的に取り組む7つの事項を示した」もの・・予算を重点配分する具体的な政策の提示を含む・・です。 そして、<「心を育む」5つの提案>は、その「教育課題」の中でも「社会生活を営んでいくための基本的倫理観や自制心・自立心を育てるなど、「心を育む」取組を重視」し、教育行政当局が実施する新しい学習指導要領では、道徳を充実させ、公共の精神や伝統・文化を重視するとともに、体験学習を通じて感動を覚える多くの機会を設け」るけれども、学校教育の場以外でも、「大人も子どもも地域も一緒に、社会総がかりで実行することが必要」であるという認識から発せられた、国民全体に対しての呼びかけであると考えることができるのではないでしょうか(青字部分は、上記URLのPDFより引用)。 私は、この二つのPDFファイルを読んで、これは、「地域に根ざした学校づくり」のための地域・家庭への協力の呼びかけ、であると同時に、「学校を核にした地域づくり」の提案であり、さらに言えば、「(改正)教育基本法の理念」・・特に、「公共の精神や伝統・文化を重視」するという理念・・を地域・家庭に普及させていこうとする呼びかけであると考えました。 また、この「呼びかけ」の背景には、少なくとも二つの団体からの提言、要請があるのではないかと思います。 一つは、「こころを育む 総合フォーラム」 元文部科学大臣の遠山敦子さんが発起人で、学会、経済界などから16人の有識者が集まり、平成17年から討議を重ねて、提言書を作った団体です。↓公式HPhttp://www.kokoro-forum.jp/index.html↓同フォーラムによる提言のPDFファイルhttp://www.kokoro-forum.jp/pdf/teigensho.pdf これ、いま読みかけですが、なかなかおもしろいです。 もう一つは、1月10日の日記でご紹介した、日本青年会議所です。↓社団法人日本青年会議所のHP TOPhttp://www.jaycee.or.jp/index.html↓社団法人日本青年会議所 倫理道徳力教育実践委員会HP TOPhttp://www07.jaycee.or.jp/2007/strength/morality/ こちらの提言はまだ見つけていないのですが、「道徳教育の実践」に関しては、私とは相容れないものでした。 「公共の精神」や「伝統・文化」を重視すること、その文言自体には、異論はありません。けれども、何をもって「公共の精神」とし、「伝統・文化」としていくのか、それは、私たち一人一人がしっかりと考えていかなくてはならないことです。もちろん、「しっかり考えていく」ためには、きちんとした知識は不可欠ですけどね。 現行の「(改正)教育基本法」が、強行採決という形で成立したことは忘れてはならないでしょう。 「上意下達」を守ることが「公共の精神」ではありません。「公共の精神」があるからこその建設的な批判というものだってありますし、それこそ、日本青年会議所の方たちも、「現状に対する批判」的な観点から研究・ご議論なさってきていらっしゃるのでしょうし。にほんブログ村