中らなくても、悔しくないのである。
昨日は、初雪、初雪かきと、ありがたくもない「初」が二つもあったのだが、雪かきは午前中に終えた。水気の多い、重たい雪だった。その前に、もちろんピアノ。『人生のメリーゴーランド』は、少し速度を落とせば、何とかノーミスでいけるのだが、タッチが危ういところとか、よくないところは無数にある。「危うい」というのは、和音の音がぎりぎり拾えているとか、黒鍵を掠るようにして、やっと白鍵にたどり着いたように弾いている、とかだ。「よくない」というのは、ちゃんと押さえてはいるが、長さ分、押さえ続けずペダルで誤魔化したり、もっと指を上げるような感じで、スタカートを出すべきなのに、叩きつける感じになってしまっているところなど、課題は山積である。今朝は5時間は眠り続け、2時半ころ一度目覚めたのだが、右上腕部が痛い。あ、これはピアノだとすぐ気づく。最近は1日2時間近く弾いている。指を広げると痛みが強くなるから、とりあえずモーラステープを貼る。それから、またウトウトと5時半くらいまでしていたが、今は痛みはない。大丈夫だ。これなら練習できるだろう。昨日は、それからホームセンターで長靴を買った。雪かき用と射場用の冬の長靴。夏は夏で、射場と畑用のものが要る。確か4,000円くらいだったが、最近の長靴は保っても2年。この前は、8,000円くらいのを買ったが、1年で破れた。だから、もう高いのは買わない。昼に帰宅して、久々の蕎麦。海老天と薩摩芋天を添える。美味かった。妻はうどん派だが、自分は断然、蕎麦派だ。が、家では、うどんの方をはるかに多く食べる。それから昼寝をして、射場を閉めがてらに、ちょっと射ってこようかと思う。いろいろやったが、全然中らない。3本のうち1,2本赤が出る。結局、一番ラクな「切る射」で今日の試合は射とうということに決めた。20本くらいでやめてしまった。中らなくても、何も悔しくないのである。中てるためにどうしたらいいか、ということもあまり考えない。ああ、自分はもう弓に夢中ではなくなったのだな、と実感した。今の弓は、ストッパーが取れて、不完全な状態なのだが、新しい弓を買おうとも思わない。矢も同じだ。帰宅し、大相撲を観た。熱海富士は霧島に完敗。どうやら、今場所は霧島の優勝で決まった。相撲も、以前ほど熱心には見ていない。これは、北の富士が、体調不良でテレビ解説、『はやわざ御免』という中日スポーツのコラムをやめてしまった、ということも大きい。相撲自体よりも、あの軽妙洒脱な語り口と文章が好きだったのだ。6時から、また30分ほどピアノ。ゆっくりと一つひとつ直しながら弾く。夕食は鶏肉のワイン煮。肉じゃが。おひたしなど。「毎日、こんな美味いもん食べて、ピアノ弾いて、わしらキリギリスだよね」などと妻と話す。イソップのキリギリスは冬に死に絶えるのだが、自分たちはこの冬も乗り切れそうだ。夕食後も1回だけ通し、後は歌った。フィギュアNHK杯を観たが、浅田真央や羽生謙の時代が一番面白かった、と思う。妻もまた弾いていた。さて、そろそろ、朝の練習のために、ピアノの部屋を暖めておこうか。