ことばがのびて失われたもの
生まれたばかりの子供は特殊能力をもっているそうです。たとえば、世界中のさまざまな言語にふくまれる音を聞き分け、まねする能力をもっているらしい。母国語(わたしたちの場合は日本語)を覚える過程で日本語に含まれない音(rとlとか)を聞き分け、まねする能力は衰えていくとか。でも、それでいいのです。日本人はさまざまな「ラ行」の発音をしていますので、それを「r」と「l」とにいちいち聞き分けていたら効率が悪いでしょう。発達障害が認知の障害である、といわれている理由のひとつに、この「r」と「l」が同じ「ラ行」であるという情報処理が行われずにいつまで区別してしまう、というのがあるようです。ことばが上手に話せなかったころの息子は、「オウム返し」が得意でした。映画の長いセリフなどを実によく記憶し、再現してくれました。また、比較的最近でも「tomato」の発音をnativeの発音どおり上手に再現し親を驚かせたものです。残念ながら、この「英語を聞いたままに忠実に再現する」能力は、急速に失われてしまいました」しまじろうのEnglish教材で「one, two, three」といっているのを、まねしているつもりで、息子は「ワン、ツー、スリー」と日本語で発音しています。英語早期教育に熱心な親だったらがっかり、なのかもしれませんがことばの遅れを心配していた親としては、むしろほっとしています。3歳9ヶ月の息子の頭の中にはもうしっかり「日本語」が根付いているのでしょう。知ってる単語は1000語以上あると思います。・・・日常生活に役立つ単語が少なそうなのが難点ですがね!