大谷選手ドジャース移籍。他
長らく動向が注目されていた大谷翔平選手が、ドジャースへ移籍すると発表された。米メジャーリーグ中、もっとも人気の高いチームといわれるドジャースで、大谷選手がどんな活躍を見せてくれるかたのしみだ。 話を変える。 イタリアのヴェネチアの大運河(カナル・グランデ)の水が緑色に染まったというニュースが写真とともにCNN報じられた。国際環境団体「エクスティンクション・リベリオン(XR)」が薬品を投入したと、声明を出した。「私たちの未来が危ういことは分かっているのに、その未来を守る対策は何も講じられていない」と主張しているという。 その主張は正しいと私は思う。しかし、この団体の抗議手法は完全にまちがっている。これまでにも美術館に侵入して展示してある名画にペイントしたり、銀行の窓ガラスを破壊したり、やることが人類遺産や器物に対する犯罪行為である。こんな抗議手法では、世界の誰が両手をあげて支持するであろうか。文化財破壊行為や器物損壊行為は、抗議行動としては却って無効であると私は思う。そのような手法で事が成就するならば、すでに世界は未来を守るために動いていただろうし、事は成就していたかもしれない。そうならないでいるから、地球環境の問題は議論が難しいのだ。犯罪行為ではない抗議手段に知恵をしぼらなければならない。ドバイで開催の国連気候変動枠組み条約締結国際会議(COP28)における、英チャールズ国王の「いくつか重要な進展はあったが、我々は依然として恐ろしく軌道を外れている。・・・我々は自然界を均衡の取れた規範や制限から逸脱させ、危険な道の領域に導いている(CNN 023,12,2より)」とした冒頭演説にもかかわらず、それを鼻であしらうようなCOP28の声明である。気候変動=環境保全問題は経済問題と密接しているため、金に目がくらむと人間はいくらでも己の手で己の首を絞めるのだ。 今回のヴェネチアの大運河へのXRの薬品投入をめぐって、ヴェネチアのブルニャーロ市長の声明は、まさに上述の私の思いと同じである。市長、曰く「自称環境活動家、というより環境破壊者の危険な芸当(CNN 2023. 12.10 Sunより)」