小田原の梅まつりは終っていました、しかし梅の花は咲いていました
梅の花の季節は終りです3月8日、小田原の曽我梅林によりました。当方の真鶴の梅も終りの時期にありましたが、曽我梅林も、やはり梅まつりを終了して、その別所梅林の中央にあるお店もしまっていました。しかし、梅の花はまだまだ健在でした。なにせ小田原の名産、梅干しの産地となっている曽我梅林です。しだれ梅でしょうか、おそらく花梅です。他の梅林と違うのは、35,000本という広大な梅林です。もちろんそれは、観光用の鑑賞が目的の梅林ではありません。目的は、この地域の歴史的な特産品となっている、実梅の生産です。木の太さが、その歴史をしめしています。6月ともなれば、この木にたくさんの大きな梅の実がついていることでしょう。それは、実梅として出荷されることはもちろんですが、梅酒や、梅干しに加工されます。梅の生産地としては、和歌山県の南高梅や、群馬の梅なども、今日知られていますが、当地の梅は、なんたって歴史があります。東海道を、そのむかし徒歩で旅した人たちは、難所の箱根越えをする時に、欠かさずに梅干しのおにぎりを持って行ったと思います。また、戦国時代には、北条家の家訓に、梅干しを携帯することが奨励されていたと聞きます。そうした歴史を背景にした曽我の梅林ですから、この梅まつりの季節には、一度は足を運んでおきたいもの。去年の梅は、当方ではかなりの豊作でしたが、ことしの梅も、今回の小田原梅林を見た限り、順調に生育しているものとみました。この数年には、300キロも離れた原発事故が影響したこともあったり、それまでは順調だった梅が、幼果のころになって遅霜がおり、寒害が発生したりで、あたりまえの、普通の平年の自然が、アクシデントにみまわれる年もありました。普通でない時期を経験させられたのも、この数年です。小田原も真鶴も、規模は違っても、おなじ地方にある梅のことですから、去年に続いて、これから6月の実梅の収穫まで、大事なく平穏に季節が推移してほしいものです。