「小田原・石垣山みかん園を再生する会」の、9月の課題
「石垣山みかん園を再生する会」の9月課題やはり気候には要注意です。一昨年まではみかん園に向かう途中の温度ですが24度くらいでした。今年は33度などを示しています。表で仕事をしている人は、゛およげ、たいやきくん゛の状態だということです。東京・八王子から小田原まで移動する、仕事する以前に、その移動だけでも大仕事だということです。そんな中、本日、8月24日(土)、多摩の永山団地の商店会で、カボチャの朝市を開いてきました。一、小田原・早川のみかん農家の様子ですがみかん畑のある小田原・早川地域を調べてみました。小田原市の「統計要覧」(2022年版)によるものですが。みかん園のある早川は、世帯数1,530、居住者は3,106人です。では、その中で、農業の従事者は、106人(男59名、女47名)です。果樹園(主としてみかん園と想定すると)は、49戸で、44haです。耕地面積規模では、0.5ha未満が13戸、0.5-1haが18戸、1-2haが18戸、2ha以上が3戸です。ようするに、早川のみかん農家ですが、だいたい0.5haから2haの畑を手入れしているということです。これにより、自分の「水曜農夫」の位置が、ある程度見えてきます。二、9月のみかん園の課題さて、8月も下旬となり、赤とんぼとツクツクボーシの季節となりました。まだまだ残暑はきついんですが、それでも朝晩の秋風を感じられるような時期になりました。今回の問題は、みかん園の9月課題をたてることです。1、柑橘の収穫は、8月下旬から、スダチ・カボスなどの香酸柑橘類の収穫が始まります。ついつい草刈り作業に追われて忘れがちですが、みかんの年間収穫サイクルは、ここから始まります。10月下旬の早生みかんの収穫からが本題なんですが、その前から、少しずつ柑橘類の収穫が楽しめるようになります。2、しかし、依然としてみかん畑の主要な作業は、みかん畑の草刈りです。10月半ばには早生みかんの収穫が始まりますが。それまでに、みかん園全体の草刈りをしておくことが、丁寧に収穫するため大事になります。少なくとも、みかんの木の周りの雑草は除去しておかなければならません。そこが大事なところですが。しかし「みかん園全体を草刈りする」ということは、簡単なことのようですが、やってみるとわかりますが、とんでもありません。みかんの手入れとは、とどのつまりは繁茂する雑草をいかに抑えるか、ここに基本がありますこの1年間の経験ですが。昨年(2023年)9月12日でしたが、当方は根府川にある農業技術センターを訪ねました。小田原の広い畑ですから、草刈り機をふりまわすだけでは、とても除草しきることは無理なんです。園主さんから『あんたの草刈りはあまい、だからみかんの木が枯れている』と言われてました。それで、根府川にある県の試験場に行って、繁茂する雑草を抑えるための手立てとして、除草剤の使用についてのアドバイスを聞きに行ってきたんです。もちろん、誰しも食品として安全なみかんをつくりたいじゃないですか。ベトナム戦争の報道や、アメリカでの訴訟のこともあるじゃないですか。これまでは、なるべく除草剤は使わないようにしてきたんです。しかし「現実に今の農家の全体をみよ」、除草剤を絶対悪とみる見方を改めよというのが、みかん栽培のプロの園主さんの忠告だったんですね。それで、みかん栽培の専門的技官のレクチャーも聞いて、私も「コペルニクス的転換」をしました。昨年の10月から、除草剤を雑草をおさえる手立てとして、除草作業に組み入れだしたんです。ようするに、9月中には、みかんの収穫が始まる前に、広い畑の草刈りをおわらせろ、ということです。これは、150本の木を相手にした場合、大変な作業なんです。(1本を15分として、1時間で4本。35時間が必要になります。私などが畑にいられる時間は限られてるんです)三、この8月のみかん作業はどうだったかさて、この8月の作業はどうであったか。今年の、この暑さの中での作業は、尋常なものではありませんでした。1、一番は、アシナガバチに刺されて、アナフィラキシー症候群を体験させられたことです。8月の高温状態は、蜂に要注意だということは、毎年刺されてたので分かっていたんです。7月17日に草刈りしていて刺された時は刺された腕が腫れるくらいだったんです。しかし8月7日にみかんの木の密集を剪定していた時に刺された時は違いました。体の全体に湿疹がでてくる。これはやばいと思い、園主さんに最寄りのクリニックを紹介してもらい、何もかもおいても急行しました。正解でした。血圧は60に低下してたとのこと。霧の中でのような車の運転でした。医師の先生によると『そのまま我慢してたら、命が危なかったよ』とのことでした。2、7月-8月はカミキリムシ対策が、重要点でしたが、今年、駆除できたのは2匹でした。これは、発生が少ないんじゃなくて、みかんの木の根回りの草刈りが追い付かなくて、多くは見逃していたかと思います。しかし、去年は、もっと草刈りが追い付かなくて、防虫剤を塗布することが出来なかった。それに比べれば、援農の方たちの支援もあって、荒くはあっても、一応ある程度は防虫剤を塗布することが出来たんです。以前よりかは幾分でもカミキリムシの加害をおさえれたと思っています。3、とにかく、この炎天下に、草刈りが主要な作業となりました。援農の人たちも、この暑い中を応援に来てくれました。この協力があったからこそ、私などは、この難行苦行をのり越えれたんですが。私などは、早朝・午前5時半からの1時間、夕方・4時過ぎからの1時間、これが基本作業でした。午前9時を過ぎると、太陽がギラギラして、熱中症が必至となります。もちろん、それでも、その間であっても、体力・気力が回復次第草刈り作業です。目安として1時間以内とする限定作業ですが、最大の重点ポイントをきめて、短時間の集中的草刈りをすすめました。あくまでも体調次第で、無理は禁物なんです。まぁそこが、一般の会社員の人たちの就業規則のもとでの仕事とは違うところですが。これには、その度に着替えが必要になりますから、4セットを回転させるとか、これまでの手もちの衣類ではまったく足りなくなりました。4、8月はブルーベリーの収穫期でもありました。みかん園の園主さんが、みかんの裏側のこの時期、ブルーベリーを栽培しているんです。7月下旬から8月末までが、その収穫の時期ですが、私なども早朝の30分間を収穫させてもらいました。園主さんなんて、朝は5時半から。さらに夕方にも、収穫作業をしてるんですよ。あとは、カボチャですね。これは、知り合いの農家の方ですが、カボチャをつくっておられるんですね。これが美味しいんで、今回のブログの冒頭の写真に使わせてもらいました。それを東京の団地に運んで、安くて美味しいカボチャを販売させてもらってるんです。5、失敗のミョウガしかし、今回失敗がありました。せっかくたくさん採れたはずのミョウガですが、完全に採り損ねました。フキの畑ですが、そこは、時がうつるとミョウガ畑になるはずだったんです。ところが、みかん畑の草刈りに追われていて、その移行する時期の草刈りが出来なかったんです。そのことに気がついて、畑を見に行ったら、ご覧の通りで、ミョウガ畑は、すっかり竹と雑草に覆われてしまっていた。今季のミョウガの収穫を逃してしまったということです。せっかくの富を、私などの手当のまずさによるわけですが、今年は、あれこれの忙しさもあって、逃してしまったということです。来年こそは、必ず改善するつもりですが。