選挙戦をご苦労様でした、この7月の農夫のまとめです
みかん農夫の7月のまとめみなさん、ご奮闘を、ご苦労様でした。この7月は、参議院選挙(6月22日公示)が7月10日に投票となり、つづいて東京都知事選挙(7月14日告示)が7月31日の投票まで続きました。日本の未来がかかった、全国が注目する都知事選挙でした。7月31日、午前5時35分、小田原から見えた富士山です。一、この7月ですが、私なども二つの選挙へのかかわりが大きかったんです。1、都知事選の結果ですが、当選 小池候補 2,912,628 投票率 59.73 増田候補 1,793,453 鳥越候補 1,346,103 これをどう見るかは、これからいろいろ分析されますが。2、当方は、この二つの選挙を、ブログ・フェイスブックでいろいろ交歓させてもらいました。参議院選挙については6月からブログの発信をしてきましたが、この7月には2通を発信しました。つづく東京都知事選では、7月16日の「第一声について」に始まって、7月31日「開票の前に」まで、全部で11通のブログを発信してきました。いろいろ有意義なニュースもみさせていただき、認識を広げさせてもらいました。やはりインターネットいうのはすごい力をもっていますね。二、さて7月のみかん園の手入れの方ですが。7月の、梅雨のこの時期は、カミキリムシ対策と草刈りが中心でした。いずれも後回しには出来ない仕事なんですよ。この関係でも5通を発信させてもらいました。1、カミキリムシの問題。カミキリムシはみかんの木を枯らしてしまいます。7月1日に今年最初のカミキリムシを見つけてから、基幹に防虫剤を塗布しました。だいたい行くたびにみつけて、これまでに全部で4匹を駆除しています。2、さらに草刈り作業です。7月28日にはようやく関東も梅雨明けしましたが、この時期はひと雨ごとに雑草が繁茂してきます。若草のうちに草刈りしておかないと、後回しにすると、雑草が丈夫になって、難行苦行のもっと大変な作業になるんですね。三、もう一つの課題として学習活動がありました。年金農夫としての当方としては、〈二つの選挙とみかん園の手入れ〉、この二つが社会的な活動でしたが、もう一つ懸案として学習活動がありました。この7月には、7月4と5日にマルクスの「独仏年誌の手紙」紹介と、7月11日に夏目漱石の「現代日本の開化」と14日に「私の個人主義」を、この4通を紹介しました。これらが、この間の全体的な活動と発信の基礎となりました。1、にわか仕込みの知識ですから、とかく浅知恵をひけらかしたがるんですが。どういうわけか、今回、マルクスの1843年「独仏年誌の手紙」に注目ました。ここでマルクスは何を問題としているのか。「ヘーゲル法哲学の批判」なんですね。フォイエルバッハの唯物論をすすめて唯物弁証法を探りだしています。とらえています。そのことは同時に「へーゲル法哲学」を批判することですから、社会観・国家観を探究することでもあったわけですね。唯物史観の確立に接近して行きます。ここで言う「唯物論」とは何か、要するに、主観的な独断と偏見を排して、対象そのものを認識するという、ただそれだけのこと、ごく当たり前のことなんですが。ここには哲学・社会観の問題があります。2、このマルクスの1840年代の活動ですが、当時のプロイセンでは君主制の反動的専制をむき出しになった反動政治と対決することでした。そこでのマルクスの活動と探究ですが、日本の今日の状況とは、とうぜん時代も状況も違いますが、しかし立憲主義の建前が壊されて野蛮な政治が大手をふるっている状態への対決など、たいへん似ている問題があるんですね。政治社会を変革・発展させる理論の問題があります。3、もう一つの柱は日本国憲法です。『「憲法改正」の真実』(樋口陽一・小林節著)を入り口に憲法論を、歴史と思想を学んできました。これまで憲法は、その三原則は、自然なことのように思ってきたんですが、しかしきわめて歴史的なものだということが、あらためて最近になって感じさせられてきたしだいです。近代民主主義の思想も学びかえされました。4、「理性はいつの時代にも存在してきた、ただし理性的な形をとってはなかったが」-『独仏年誌』の手紙の中での一文です。夏目漱石による2つの講演「現代日本の開化」「私の個人主義」ですが、ここで近代日本のもっている課題が探られています。漱石なりにそれを明らかにされています。そしてそれは今読んでも古くないんですね。今回の参議院選挙や都知事選挙の結果を見ても、ここで漱石が提起した課題にわれわれはまとわりつかれていることを感じさせられています。100年の前の講演ですよ。たしかにこの2つの講演は、私の漱石に対する見方を一新させてくれました。この二人によって、私なども、もう一度、日本の近代史を学びかえす必要がでてきたわけです。あらためて、この二人はすごい巨人ですね。私などは、これまで問題の周りをうろついて、右往左往しているばかりだったんですが、それを正面から立ち向かっていたんですね。今回、蛍光灯で、ようやくいまごろ気がついたんですが。「社会の唯物論的な見方とはどういうことなのか。近代はどの様な課題をもって発展しているのか」。それはまた「現代の日本社会のもっている問題点はなんなのか、そして、それはどうやったら解決できるのか。」-こうした問題を、現代人に対して、たしかに二人は問題提起しているんですね。これが、だいたいの7月でした。今回の都知事選挙は残念な結果でしたが、けっしてその努力は無駄ではないとおもってます。そしてこうしたもやもやを整理することも、これからさらに前進していくには、欠かせない事柄だとおもっています。