震災の被災地から、つたえられてくる要望
現地からの声、被災された人たちの要求がつたわってきます日曜農夫の本業は、介護の仕事、介護用具の貸与事業ですが、小さなその職場は、全日本民主医療機関連合会に参加しています。職場には今回の震災への「支援ニュース」が届きますが、それで現地の様子、その一端が伝わってきます。被災地は広範囲ですし、その時、その場所によって要望の重点も違ってくるかとは思います。それでも、発信者のところ、時では、まさに現実です。「東日本大震災 全日本民医連支援ニュース」(2011.4.12 18時発 33号)には、宮城県塩釜市にある松島海岸診療所に支援に入った埼玉民医連のSさんの報告が紹介されていました。釜石市の松島海岸診療所での地域訪問に参加して、そこで聞いた声が紹介されていました。1、乾いたヘドロが舞い上がって、目や喉が痛いし、畳みは水を吸って大人二人掛かりでも持てないほど重い。瓦礫やヘドロを取り除くための人手がほしい。もう心身ともにもう限界だ。2、保健所が瓦礫やヘドロに消石灰をかけているが、今後もっと暖かくなってくるとその中に細菌が増えてくる。衛生面の問題が心配だ。早く片づけないと、どういう病気が蔓延するか恐怖を感じます。3、地震から3週間経って、ほっとした途端、熱を出す人たちが増えている。免疫力も下がっている。老人や子どもが心配。4、学校が再開するので、ここから立ち退かなければならなくなり、心配。5、物価が2倍以上に上がってしまいものを買えない。6、金利策だけでは自営業者はやっていけない、このままでは半分以上の店が倒産するのではないか。・・11、電化製品や車が全滅、会社も流されたので、収入がない、仕事がない。ハローワークに行列するも・・・。お金の支援や雇用の支援をしてほしい。12、行政は山のように訪れる住民の対応に追われ、いまだにこちらには来てくれない。独り暮らしのお年寄りも多いので、一軒一軒徹底した訪問活動を行って、命をつないでいくケアサポートをお願いしたい。・・・・などなど。どれも切実な要望ですが、こうした要望が多岐にだされていました。この「全日本民医連支援ニュース」第33号によると、全日本民主医療機関連合会の支援の全体は、4月12日現在で、医療スタッフで1899名。一般支援は12日が187名、延べでは8863名。支援募金は1億4800万円を超えたそうです。韓国やフランスからも義損金を受けたとのことです。うちの会社のグループ事業所としても、6名が参加していますが、いち民間での支援なんですが、全体を合わせるとじつにすごい力だと思います。「民医連新聞」のホームページです。http://www.min-iren.gr.jpまた、その中に参加しているある院所の人たちから、別のニュースがとどいています。東京・板橋区にある小豆沢病院を中心とする「健康文化会」。そこのニュース「医療と健康のひろば」(4月号 第133号)でも-、3月16日から19日に宮城県坂総合病院と6か所の避難所へ、医師や看護師さんたちが支援に行ったこと。その時の様子が紹介されていました。その3人の報告から、抜粋です。○避難所である小中学校や体育館の環境は、物資や暖房も場所によってかなりの差があること。○一番困っていることは、「高血圧や糖尿病などの定期の薬が切れている」「下着がとりかえれない」「お風呂に入れず、皮膚症状を発症している」など。○診療所まで車で約30分でしたが、道中、パン屋や豆腐屋、ガソリンスタンド前は、長蛇の列でした。○病院は1日救急車40台、それ以外の診察で200人と、通常診療の2倍以上の人を受け入れていました。○どの避難所でも、食事が満足にできなかったり、津波の泥で水が使えず不衛生になることから、インフルエンザや風邪などが蔓延していました。また、こんなことも。「津波は海水ではなく泥水で、溺れたら呼吸ができず亡くなるそうです」、避難者からの話です。新聞によると、警視庁の19日まとめですが、4月11日までで分かっている震災の死亡者は、13,135人。その内の12,143人、なんと92.4パーセントが津波により亡くなられたそうです。もちろん、まだ全容は明らかになっていません。今回の東日本大震災、この万を超える人たちの避難生活は、まだまだ長引くこと、そのことは、支援する側においても長期にわたるし、これからの事態の状況に即して支援の形も多岐多様な支援が求められてゆくものと思います。何よりも国・行政の対応が重要になっていますし、政治の力もそれぞれの真価が問われているかと思います。より根本的には、今を生きている国民の見識がテストされていると思います。