農業を知らないみかん農夫は、ある新聞記事に注目しました
みかん農夫が注目した、ある新聞記事神奈川県の真鶴で、週に一度のみかん農夫をしているんですが。8月31日付の、米価にかんしての新聞記事に注目しました。今年のお米、早場米の出荷価格に関する記事です。当方の農業は、みかんの果樹栽培でして、神奈川県西部の真鶴で栽培しています。ここは、平地というものがなくて、山肌をつかったみかんが中心です。日本の農家というのは、やはり基本となるのは米作り、稲作ですが、これについては、当方は、まったく知識も経験も無いんですね。そうした中で、この記事でした。米作の主要産地の千葉県の例ですが、今年の早場米の農家からの買い取り価格(「概算金」というのだそうですが)は、「ふさおとめ」で玄米60キロで、1万1,000円とのこと。「ふさこがね」で、同じく、1万800円とのことです。ところが農水省には調査があるそうで、稲作農家が他産業並みの賃金を考慮すると、生産費は1万5,416円だそうなんです。生産費の3割を労賃と計算しているのだそうです。第二次安倍内閣が発足した2012年には、1万5,752円だったそうです。その後、毎年毎年、値下がりして、ついに1万800円まで下がっているのだそうです。これは、政府の買い取り価格の問題ですから、政治の問題ですね。いつからこうなっているかというと、とくに第二次安倍政権になってから、ひどい状況がより深刻化しているんですね。しかも、その政府は、今度の国会でTPPを押し通そうとしている。今現在でも、外国産米を、77万トンを輸入しているそうです。この量というのは、コメどころの新潟県全体の生産量を上回る量だというんです。さらに問題のTPPが発効すれば、この上さらに6万トン以上の外国産米が輸入される約束が出来てるそうです。この数年で、農業政策がどんどん無茶苦茶になっているんですね。農家が、各地で米作りに意欲をもてないのは、生産価格が安すぎる、米の買い取り価格が安すすぎること、これがその事情なんですね。だいたい食料の安定供給は、農家のしっかりした下支えがなくては成り立ちません。田を手入れして、苗を植えて、自然の試練に耐えて、収穫する。これは年間サイクルであって、場当たり的な政策ではやっていけません。今のままでは、農家が後継者も含めて、営農の先行きが見通せなくなってしまう。その意味で、この農家のおかれた状態というのは、国民自身の食糧供給の問題として、見過ごせない問題だと思います。農家の人たちによる要求だけでは、政府の政策を改善させれてないんですね。私なども、よく全体に関心を払うようにして、国民の世論の全体で、関与していかなければならない事柄なんだと思います。私なども、もっとよく知らなければならない事柄だと感じています。