市民の力が八王子市を動かした-この秋から学校給食が無償化に
八王子市で学校給食の無償化が実現今朝の新聞に、うれしい知らせがはさまれてました。共産党市議団ニュースの22期・13号です。この6月の第2回定例会で学校給食が、この秋から無償化されるとの報告です。「何をいまごろになって、うちなんてとっくに実現しているよ」と思われる方もいるでしょう。しかし、これも多摩格差の一つです。財政力の弱い多摩の各自治体ですから、まだ多くの自治体が実現できてないのが現実です。おまけに、自民党と公明党が議会の多数を占める八王子です。「くらしよりも軍事費を」の萩生田議員の地元です。市民の要求を背景に、くり返し共産党市議団は学校給食の無償化を提案してきたんです。2018年3月の第1回定例会から、市民の請願をうけて共産党は提案してきたんです。しかし、市長は自民・公明の市議団の顔色をうかがう、その自・公市議団は萩生田議員の姿勢を忖度してるじゃないですか。請願は、議会で否決され続けてきたんです。そうしたなかでも、市民はくりかえし請願署名に取り組んできました。否決されても、否決されても、市民と市議団はとりくんできました。若い父母にとって、子育て、教育費にかかる負担を緩和するというのは、当たり前じゃないですか。それにもかかわらず、これまで市議会では否決されてきたんですよ。そうした経過が、このニュースでも紹介されています。ところで、頑迷な保守的が牛耳る八王子市ですが、それは今も変わってないんですが、それでは、なぜその八王子で、今回、この市民の学校給食の無償化が実現したんでしょうか。そこが問題です。今年の1月に八王子市長選挙がありました。自民・公明の候補者が、今の初宿市長が当選したんですが。初宿氏も市長選挙に際して、学校給食の無償化を公約に掲げざるを得なかったんですね。その支持母体である自民・公明市議団の方は、ずーっとこれまで反対し続けてきたんですよ。その候補者がなぜ?ようするに、市長候補たるものは、もはやこの市民の切実な要求を掲げなければ、選挙にならない、市長選挙を闘えない、そうした社会的な事態を、八王子市民はつくりだしていたんです。これは、市長選挙の半年前の夏でしたが、とりくまれた請願署名への呼びかけ文です。100名の市民が呼びかけ人になりました。父母の声です「子どもが2人いれば給食費に毎月1万円。修学旅行や課外授業に参加するのにも何十万円必要に。保護者負担へらして!」八王子市の資料でも、 1人あたりの学校給食費は、年間で、 小学生で49,000円、中学生で51,000円かかっている。全国的に、少子化が問題とされ、子育てしやすい環境づくりが求められている時に、東京都下の多くの自治体がすでに実施している学校給食の無償化です。八王子市の2000億円の一般会計予算の1%、18億円をかけるだけで実現できる。無理じゃない、その気になれば、できる、と。この声が、保守も革新も問わず、選挙の前には八王子市民のみんなの声になっていたということです。そとて、2024年1月21日投票の八王子市長選挙の結果ですが。 当選 初宿(自民・公明) 63,838 滝田(立憲・共産・社民・新社会党・生活者ネットワーク、一部保守・市民) 57,193 両角(元都民ファースト、維新) 44,913でした。萩生田氏は、自公候補への小池百合子都知事の応援を得るために何度も足を運んだそうです。同時に、両角氏に出馬するように働きかけたとのこと。この構図は、今回の東京都知事選挙の関係と同じで、1対1になるのを避けて、相手への流れを分散させる。結果は、自民・公明の候補者が当選したんですが。 それでも、6,000票の差まで市民の代表候補は迫ったんです。市民と野党の共同は、自・公の市政をあとチョットで変えたんです。この市民の力が、長年けとばしてきた自民・公明市政ですが、自らの姿勢を変えざるをえなくさせたんですね。八王子は東京都知事選と同じだった今回の都知事選挙を考えたとき、このことは教訓的でしょう。萩生田自民党都連会長は、八王子市長選挙での小池知事への御礼もありました。伏兵をたてて相手の蓮舫さんへの支持が集まらないように、分散させるのも同じでした。ただ違うのは、都知事選挙の場合は、具体的に都政の課題は何か、何をこれからするのか、この選挙の選挙たることを、政策の論戦を徹底して避けたこと、そして暗闇の組織の力でおさえるとに徹したわけです。そうして結果は、たしかに都知事選挙に勝ったかもしれません。しかし今後の東京都政ですが、都民要求はなにを求めているか、そのための政策はどうのか。都民からしたら、どうしたら都民の声がとおる都政にかえれるか。選挙は暗闇の中でした。それが、選挙後の今問われているわけです。どうですか、この八王子市の経験ですが、どうしたら現状を変えていけるか、私などは、八王子は、そのためのヒントを示していると思っているんですが。そんな感じをいだかせてくれる日本共産党・八王子市議団ニュースです。来年は、定例の参議院選挙、都議会議員選挙があります。秋までには、任期満了の衆議院の総選挙があります。関ヶ原の、天下分け目の戦いが、目前に迫っているわけです。ここが、これまでの諸々の経験をいかす勝負どころなんですね。