九分
●九分 ここから台北に入るのだが、途中の道のりが険しく大型バスでの通行は容易ではないので花蓮から九分の入口である七堵までは鉄道利用となった。これも何度も乗っている日本車両製のプユマ号であった。 花蓮から瑞宝までの区間は、海に迫った山間部をトンネルと鉄橋が続く鉄道路線で、1900年に開通するまでは陸の孤島状態だったようだ。 七堵から再びバスに乗換えて「九分(ジォウフェン)」に向かった。相変わらず天気が悪い。年間の8割が雨という場所なので仕方ないか。ここは、まさに清朝初期には9家族ほどの民家しかなかったところだが、19世紀末に金の鉱山が発見され最盛期の時には2万人もの住民が住んでいた。1971年に鉱山が閉山されると忘れられた町となってしまったが、近年になり台湾映画の舞台であったり「千と千寿の神隠し」のモデルともいわれるようになり日本人が押し寄せるようになった。 あいにくの天気なので、いつもの台湾茶を楽しむため店に入った。 七輪と土瓶でお湯を沸かし、台湾流のお茶の入れ方でユックリ楽しむのだ。お茶菓子も付いて300元~。 集合場所は、日本統治時代に最高の娯楽であった映画館、現在は休憩場所となっている。続く・・・