築城石(ナコウ山 2)
●築城石(ナコウ山 2)山中には所々に石が集まっている所がある。ここで石を細工した場所なのだろうか。頂上付近には「羽柴越中守石場(細川忠興)」の文字がある。見晴らしの良い場所からは右手に宇佐美の海岸、左手に網代海岸、小さく富士山も見える。網代方面。富士山の頭が見えたまた、この道は「東浦路」といって江戸時代からの旧道である。地図作成には欠かせない「三角点」、この位置は北緯35°01′21″、東経139°05′12″で標高352.93mである。旧街道のため「大島茶屋」の跡や1797年の馬頭観音が残っている。また、幕末の志士であった「吉田松陰」が下田のペリー艦隊に潜り込もうと向かった道でもある。当時は往来が多かっただろうから、もっと整備されていたのかも。山中には矢筈、十字、〇、△、三、田、卍など多数の刻印がある石がゴロゴロしている。凄いとしか言いようがない。割る前。割れた後。昔は、これを持ち出して庭の敷石などにしたようだ。3時間ほど散策して下山してみると、登山口の近くに比波預天(ひらよてん)神社があり、境内には県の指定天然記念物となっている国内最大の「ホルトの木」がある。ホルトとは「ポルトガル」の事で江戸時代に平賀源内が命名したようだ。オリーブに似た実を付けるようだ。宇佐美の海岸にも築城石がある。山から下ろして船積下場所なので海中に落ちた石も沢山あるのだろう。短時間で江戸時代にタイムスリップした「ナコウ山」は築城石を実感するのには最適の場所だろう。いつまでも保存されることを願う。