「紫」の品とエロチシズム
TV話題の『紫根エキス』配合コクのある美容液を厚手のふっくらシートにとろ~りたっぷり配合紫...価格:1,260円(税込、送料別) 茜さす 紫野行ゆき標(しめ)野ゆき 野守は見ずや きみが袖振る(額田王)染めれば茜に匂う紫草の野御料地の野を行くあなたがわたしに向かってそんなに袖を振ったりして野守(のもり)に見られたたらどうしましょう...(砂天狗訳)紫(むらさき)は、青と赤の中間の色で、寒色と位置づけられている。虹を構成する七色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)のうち、380~430nmと、光の波長が最も短い。菫(すみれ)色、江戸紫、赤紫、青紫、黒紫、淡紫、藤色と色々あるけど、紫という色に、人はどんなイメージを持っているんだろう...平安時代に定められた冠位十二階は。この紫を最高位に青、赤、黄、白、黒と続き、それぞれに「濃き」と「薄き」をつけて十二色とした。紫を染めるのには、紫草の根で染める紫根染めで、その紫草は生育しにくい薬草で、相当貴重なものだったらしく、高位の者だけ着用が許される色で"本紫"と呼ばれた。TVで話題の紫根がクリームとセットでお得『紫根化粧水・紫根クリームセット』(シコンけしょう...価格:2,980円(税込、送料別)また、本紫に継ぐ高貴な色として、二藍という色も生まれた。二藍もまた高貴な紫とされ、紅花の赤と藍の青を合わせてつくられた色。紅花の紅は、紅(くれない)と呼び、古来、呉(くれ)の藍とも呼ばれたため、藍と呉れ藍の二つの藍を合わせた色として、二藍と名づけられたそうだ。二藍は、華やかな紅と静かな藍を合わせ、その分量で様々な紫を醸し出す。その後、紫への憧れから、本紫に対して似せ紫と呼ばれる色がつくられた。似せ紫は、藍(あい)に蘇紫を混ぜて合わせたり、蘇芳だけで染められたりしたもの。紫は、あのカエサルやアントニウスを誘惑した、クレオパトラが好んだ色でもある。西洋では、おもに貝のパープル腺で染める貝紫で、これも飛びぬけた貴重品。それ故に、貝紫は別名で帝王紫とも呼ばれた。かつての日本では最高位の冠位を表し、紫の袈裟、紫綬勲章、紫辰殿、紫雲、紫峰と、ともあれ、紫は高貴な色。そして、日本人にとっては特別な色だ。権力を誇示させる、気高く美しい紫は、女の魅力を引き立てる色でもあり、同時にエロチシズムを連想させると共に、呼び覚ます魔性の色でもあるから愛され続ける訳だ。それに、紫は悪魔除けの意味もあるそうだ。砂も、クリエーターとして色には多少のこだわりもある。機会を見て、時々こんな日記も書いてみよう♪