できちゃった結婚をする人たち
ある若い人気タレントの「できちゃった結婚宣言」がネットニュースを賑わせている。それにしても、芸能人、「できちゃった結婚」が多すぎる。まあ若い女の子が、仕事をしていて、人気も出て、ある程度稼ぎもあって...という状況にあれば、子どもでもできない限り「結婚するタイミング」を掴めないというのも分からないではないが。一応、仕事もしていて、スケジュールも埋まっていて、という状況で、周囲に迷惑をかけることが分かっていながら、どうしてバースコントロールをしないのか、っていうことも謎。私はバースコントロールの責任が、必ずしも男性側だけにあるとは思っていない。女性の側にも責任があると思っているのだ。私には男性側の気持ちは分からないので、あくまで女性の視点からだけ言わせてもらう。その時期に健康な(規則正しく月経のある)女性が性交渉を持てば、妊娠する可能性が高い、ということくらい、知識としてないのだろうか。分かっていて、バースコントロールしない(パートナーに協力を求めない)のだろうか?むしろ妊娠して、彼氏をつなぎとめたかったのだろうか?保健体育の授業を寝ていて聞いてなかったのだろうか?自分だけは妊娠しないと思ってるんだろうか?それとも、そんなことも見当つかないほどみんな月経不順なのだろうか、とまで思ってしまう。患者さんの中にも、もちろん「できちゃった結婚」をした人、過去にしていた人たちがいる。そういう人たちの話を聞いていると、やっぱり「できちゃった結婚」には否定的にならざるを得ない。意外に古風だと言われるかしらん?今時、婚前交渉を持つなんてけしからん、と言っているわけではない。ある意味、「性的な相性」というのも重要な要素だから、それが結婚してしまってから合わないとなると、生理的にヤバいだろうとも思う。そういうのって人間の本能に根ざすものなので、どうにも我慢ならない!ことがある(実際そういう相談も、よく受ける)。「今結婚しよう」と思い切る二人のタイミングに、「子どもができたから」という理由は、ないならないに越したことはない。たとえ元から結婚を前提にお付き合いしていて、いつ子どもができてもいい、と思っていたとしてもだ。赤ちゃんができたとか、できるとかいう要素は差し引いて、二人だけで、もしくはたとえこの先ずっと二人だけであっても、人生の同じ方向を見つめていこう、という気持ちの点で、「できちゃった結婚」は「できないうち結婚」にどうしてもかなわないような気がする。同じ相手と結婚するとしても、「子どもができたからその時結婚した」というより、二人の納得のいくタイミングという理由だけで結婚した方が、末永くうまくいく率は高いように思う。「できちゃった結婚」をすると必ず不幸になると言っているわけではない。「できちゃった結婚」で幸せを築ける夫婦であれば、「できないうち結婚」でも幸せに暮らしていけるだろう。だからできれば「できちゃった」要素は抜きで、結婚を考えた方がいいということ。「そんな要素は抜きで結婚を決めた」という「でき婚」夫婦でも、頭の片隅に全くそれがない、ということは普通考えられないから、勝手なことを言うとやっぱり「でき婚」には反対なのである。だいたい「できないうち結婚」をした末に離婚した私が言っても説得力全然ないよな(笑)。