花火アントルメで新素材に驚く! @都立大学 ドゥー・パティスリー・カフェ
昨年夏にスタートした「花火アントルメ」をパティシエに特注する企画。形も素材も大きさも規定はなく「花火を連想させるお菓子」というテーマで自由に作っていただきます。実に独創的で、初めて見るような花火をイメージしたケーキが出揃い、各シェフの才能とワザの素晴らしさに言葉を失うほどの感動が。 2007年 花火アントルメ リンク集 2008年 デフェールを旅立つ直前の安食シェフの花火アントルメ発案者は、幸せのケーキ共和国主宰、『アフター6のスイーツマニア』の著者・平岩理緒さん。彼女のよびかけで、今回は都立大学のドゥー・パティスリー・カフェに集まり、菅又亮輔シェフのお菓子をいただきました。ドゥー・パティスリー・カフェ 花火アントルメ2008年ど~ん……パ~~~ッ!!! 暗い夜空に開いた直後の花火!その一瞬を見事にケーキの形に捕らえています。次の瞬間、キラキラキラキラキラッ と色々な方向に光を放ち、はかなくはじけて消えていく様子が目に浮かびますね。菅又シェフの花火アントルメは、そんな花火の音まで聞こえてきそうです。フランスの伝統菓子 ヴァシュラン(Vacherin メレンゲを乾燥焼きして並べ、中にアイスクリームを詰めて生クリームで飾ったアントルメ)のイメージを基に周りをメレンゲで囲み、「真上から見た時に花火が上がっているイメージにした」とのこと。ああ、たしかに夏の夜空に広がった花火。風情がありますね~。中のムースリーヌバニーユも含め全体がシンプルなつくりになっているため、「クーリだけはちょっと変な味にしようかな」と考え、グアバ、マンゴーなどのトロピカルフルーツに酸味の強いフルーツも加え、多種のフルーツが複雑な味わいとなるよう工夫されています。底の生地は多めのグラニュー糖とアーモンドプードル、卵白で作ったシュクセ。歯ごたえは抜群で、サクッ、ザクザクッと音がするほど。そして、ものすごくナッティーな香りが。 注目の丸いものは、半円ではなく球体のゼリー ボール状に作り、穴をあけたムースリーヌの中に埋め込まれています。↑近づいて見るとよくわかりますね。オレンジ色はトロピカルフルーツ 2種とオレンジの組み合わせ、赤はフレーズとフランボワーズ。そして最も注目するのは白い球体。私は初耳。集まった皆さんの中には既にご存知の方もいらしたアルギン酸を使った技ありの品。中にヨーグルト(液体)をとじこめた新食感!口の中に入れるとぷるんとした薄い膜に包まれた弾力のある球を感じ、少し歯をたてると勢いよくぷしゅっとつぶれ、口の中いっぱいにヨーグルトが広がります。面白い~!このアルギン酸を使った調理法は、料理界では、スペイン バルセロナ近郊の三ツ星レストラン エル・ブジ(elBulli カタロニア語。英語読みだとエル・ブリ)の調理法として有名とのこと。(今回集まったメンバーは、お料理・お菓子のことを本当によくご存知~!)アルギン酸ナトリウム(粉末)を液体に加え混ぜ、それをぽとっと塩化カルシウム水溶液に落とすと、外側に液体を閉じ込める膜ができるという化学反応を利用しているそうです。くだいて言えば、日本の人工イクラの製法?初めて口にする楽しい驚きの食感でした~ 店内にはイートインのコーナーがありますので、その場でいただきます。菅又シェフがおっしゃるには、このアルギン酸を使ったヨーグルトの球は、作ってからずっと時間をおいてしまうと膜がだんだん厚くなってしまうそうで、今回はオーダー品をその場で食べるということなので、これを使うことができたとのこと。お持ち帰り不可、店頭に飾られることのない、この日一日かぎりの幻のオーダー品「花火アントルメ」。オートクチュールの醍醐味というのは、こういうところにありますね ただ、一つ。とても残念な点が。本当にささやかなことなのですけれどね~。自分たちでアントルメを切り分けるのではなく、お店にカットをお願いしました。上の写真が、私の前に出されたもの。そして、下の写真…。違い、わかります…よね。あ~、ちょっと気分がしぼみます。通常、お店でケーキを出される時は、プチガトーの形で出来上がっている商品を運び、今回のようにカットしたものを出すという形態ではないので仕方ないといえば仕方がないのですが…。ここまでこだわったお菓子であれば、オレンジ・赤・白の球体を一個ずつ食べてみたかったですね。下の写真のように、カットした部分にちょうどうまく三種が入っていれば問題ありませんが、もし切り分けた後で上の写真のように赤の球がないものを見つけたら、余分に作っておいた赤い球を添える…という心遣いがあれば、更に嬉しかったかと。~そこまで要求しちゃいけませんか~~。うるさい奴でごめんなさい。目黒通りに面するドゥー・パティスリー・カフェ外観次頁では、花火アントルメの前にいただいたピンク色のエクレア のお話を。その次は、菅又シェフのお菓子の魅力をご紹介。美しいお写真お楽しみに。(HPのリンクポリシーのテキストリンクはこの形↓とバナーのみ。パティスリー・カフェD'eux が正式名称?お店のパンフレットには D'eux Pâtisserie-Café と書かれています。謎です)↓パティスリー・カフェD'eux(東京都目黒区フランス菓子店)目黒区八雲1-12-803-5731-5812営業時間 10:00~19:30定休日 月曜東急東横線 都立大学駅から徒歩5分QUEENS ISETAN 隣イートインありオーダーに関しては、お店の繁忙期には対応できるかどうか等、その時の状況により変わってくると思いますので、いつでも必ずこれと同じ物が注文できるとは限りません。ご注文されたい方は、シェフによくご相談されることをおすすめします。 『アフター6のスイーツマニア』 『エル・ブジ至極のレシピ集』花火スイーツのオーダーをしてみたい!と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Home へ