好文亭で風雅に酔う 水戸偕楽園の秋
日本三名園といわれる金沢の兼六園・岡山の後楽園・水戸の偕楽園。お恥ずかしながら、今までその一つも訪れる機会がありませんでした。が、たまたま昨日、梅が有名な偕楽園へ秋も深まるこの季節に行くことになりました。2008年11月23日 水戸 偕楽園の秋 所々に紅葉が わぁ~、きれい♪という紅葉は、ここではそう多くありません。まだ緑色の葉も、色が変わりかけのものあり、美しく色づいているのはぽつぽつっと。それでも陽の光に透けて見える葉は、立ち止まって眺めたくなる風情があります。(私が行かなかった場所で園内に「もみじ谷」という所があります。そこにかたまっているのかも。)2008年11月23日 偕楽園 好文亭今回の目的は、偕楽園の中の高台にある好文亭。先日たまたま途中から見たテレビ番組「土曜スペシャル」で、数人の芸能人たちが連続して水戸街道を歩き、お食事も宿泊も立ち寄る場所もその場で決めていくという企画があり、そのゴールがここ好文亭でした。ここからの眺めがとても素敵に思えたので、行ってみたいな~と。 好文亭は水戸藩 第9代藩主・徳川斉昭(なりあき 1800~1860年)が創設した偕楽園の中でも、自らその位置や建築意匠を定めたといわれるこだわりの建物。ここではしばしば家臣や庶民の老人達を招いた慰老の催しがなされたといいます。とっても明るい目的で使われていて、なんだかほのぼのとしますね~。※好文とは梅の別名(好文木)からとったものです。※偕楽園という名は、『孟子』の「古(いにしえ)の人は民と偕(とも)に楽しむ、故に能(よ)く楽しむなり」という一節から。ちょうどこの日は茅葺(かやぶき)屋根の葺き替えの日。珍しい光景でした。でも、窓がふさがれているので、しばらくの間、廊下を進んでも進んでも中が暗い。ちょっとイメージと違うかも?と思いつつ行くと、部屋ごとに異なった美しい植物の模様が描かれた襖が次々と現れます。菊・桃・つつじ・桜・萩・紅葉・松・竹・梅、そして清の間(せいのま)。偕楽園 好文亭の「梅の間」(奥御殿・明治2年に増築)こちらは藩主夫人の居室としても使われ、皇太子時代の大正天皇がご宿泊、昭和天皇がご休憩されたという由緒あるお部屋。屋根は柿葺(こけらぶき)。やはり梅が主役の所だけあり、最も尊いお部屋の襖絵は梅の花ですね。秋の偕楽園の二季咲桜なんとびっくり、11月なのに桜が咲いていました。そして、桜が見えるお部屋の襖絵は、もちろん桜偕楽園 好文亭の「桜の間」(奥御殿)藩主夫人来亭の折にお付きの婦人たちの詰め所、休憩所として使われたというこの桜の間。華やかな襖絵を見ていると、女性たちの笑いさざめく声が聞こえてきそう。迷路のように入り組んだ廊下はあちらへ曲がり、こちらへ曲がり。中は想像以上に広い!途中で“外からは窓のように見えない隠し窓”があったり、防犯?遊び心?と想像の羽が広がります。気をつけないと頭を打ちそうな天井の低さなのに、あまり圧迫感をおぼえないのが不思議。順路のはじめの方の暗さに比べ、こちら側に周るとお天気が良いこともあって明るく柔らかな陽がさしこんでいて、くつろいだ気分に。ところが、好文亭の本当の魅力はこの先に。急な階段を手すりにつかまりながら上ると、2階にあたる場所には3畳ほどの狭くて暗い「武者控室」があるだけで、すぐに3階へと上る階段が。えっ?2階はこの一室だけ?“二層三階”という謎の設計です。好文亭の3階から見渡せる千波湖(せんばこ)3階に上ると景色は驚くほど開け、線路の反対側にある湖までが一望のもとに。この階には「楽寿楼(らくじゅろう)」というめでたい名前がつけられています。上の階から下までストーンと空いた小さな四角いスペースは、なんと食事を運ぶエレベーターでした。すごいすごい。好文亭の外の茅葺屋根つき門日本建築独特のつくりと言っていいのでしょうか、細部までとても丁寧に作りこまれていて優雅です。好文亭を出ると、外には3,000本あるといわれる梅の木が。これは晩秋に見ると物悲しい。偕楽園 晩秋の梅林やっぱり梅の盛りの頃に再訪したいですね~。園内には、他に椿の花も。偕楽園の椿 美しい 実際の色はもう少し赤味がかっていました梅の季節でないため、逆にのんびりと偕楽園を楽しむことができたかな、と思います。ここは、本当によく手入れが行き届いていて感心しました。木々はしっかりと刈り込まれ、園内にはごみ一つ見当たらず、細やかな気配りのもとに管理されている様子。有料施設の好文亭も入場料190円と良心的。駐車場に置かれた車に水戸ナンバーが多く思えたのは、地元の人たちが園内をお散歩するために気軽に訪れているのではないかと。ゆったりとした気分で一日が過ごせました。いい休日~。お土産は~。ほとんど自分達で食べるためのものですねぇ。偕楽園の中と高速道路のサービスエリアで買ったおみやげ竹皮にはさまれた『のし梅』、なつかしい~!食べたことがあります。これは薄い梅ゼリーのようなもの。しその葉に包まれた『水戸の梅』、梅肉と白いんげんでできている『梅羊かん』も食べるのが楽しみ♪この3品は亀じるしのもの。だるま食品の『そぼろ納豆』は、珍しい切り干し大根入りでヘルシー。『ねり梅』、『甘いほし梅』など、ばたばたと色々買ってしまいました☆(梅好きなので。)偕楽園事務所茨城県水戸市見川1-1251029-244-5454料金(好文亭のみ)大人190円(70歳以上無料) 小人(小学生・中学生)100円開園時間◆偕楽園本園及び歴史館の区域 (3/1~9/30) 6:00~19:00 (10/1~2月末日)7:00~18:00 ◆好文亭(3/1~9/30) 9:00~17:00 (10/1~2月末日)9:00~16:30 ◆その他の園内 24時間開園常磐自動車道 水戸I.Cより約20分 地図たまには気軽に日帰りドライブ♪ と思われた方は↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 2日目 もくじ へ《ガレットのお菓子日記》 Home へ食べログへ