銀の円筒型 未来ケーキ [ジャン=ポール・エヴァン] X'masアントルメの会<12>
これはケーキか、それともチョコか?フランス人シェフおそるべし。何の予備知識もなくこのクリスマスケーキを目の前にしたら、普通の人はまず凍りついてしまいますね。薔薇の香りのする木をビュッシュに仕立てたアンリ・ルルー氏の優雅なケーキとはまさに対極。箱を開けた瞬間に絶句すること間違いなしの、チョコレート界の巨匠ジャン=ポール・エヴァン氏のビュッシュ・ド・ノエル。さて、そこでものすごい画像を…。なんじゃこりゃ?でしょう。どうやって切っていいのか迷いますよね。筒の部分がどのくらい厚みがあるのか、硬いか柔らかいかも不明ですし…。結局、説明書きにあったように「温めたナイフでチョコレートをゆっくり溶かすように切りわけて」いただきます。ザッハトルテなどと同様に、上のチョコレートが硬く張っている場合、そのまま切るとバリバリッと割れてしまいます。その場合、温めたナイフをチョコの部分に当てて溶かし、ナイフ自体の重みで自然に下までおりていくようにゆっくりと溶かし切ります。この円筒の厚みは5mmほどで、しっかり硬いチョコでした。銀色がピストレで吹き付けてあります。12. ジャン=ポール・エヴァン デジール・デザイン 長さ15cm ¥6,300ケーキの全貌は↑。箱にはこの状態で入っています。銀色の円筒の下には、タブレット(板チョコ)が敷いてあります。 désir=希望、願望 そして面白いことに、このケーキには赤ピーマンソースが添えられています。フタをあけて、少し匂いをかいでみると…うわっ。本当に赤ピーマン。野菜の匂いです。ピューレには、隠し味に少量の唐辛子が加えられています。さて、中はどうなっているでしょう~。あれっ?…中からとろーんとガナッシュが流れ出てくるか、あるいはナッツなどがぎっしり詰まっているか…という想像を大きくはずして、中味は「ショコラムース」です。説明書には、筒をナイフで溶かし切るか、または「筒の中のショコラムースを取り出して、筒のショコラを砕いてダイナミックにお召し上がりいただくのもジャン=ポール・エヴァンお勧めのお召し上がり方です」とあります。ムース…という泡泡感はなく、少しホロホロ。中にクーリか何かが入っているわけではなく、単一のお味。もろもろっとした口当たり。うーむ。赤ピーマンソースをつけていただくと、確かに「新しい味の出会い」ではあるけれど、どうしてもこれが必要か、と言われると難しいかも。解読が難解な謎かけをされているような気分です。下に敷いてあるタブレットは、タブレット。ケーキを食べているという感じはあまりせず“チョコレートを食べている気分”。これだけでは、ケーキという満足感を得るのは難しい…。最初からチョコだと思って食べていれば、美味しい♪となったと思いますが、クリスマスアントルメをいただく!という期待感とはちょっと違ったかも~。実はこのケーキにはストーリーがあるのです。エヴァン氏は、クリスマスのために「昨日、今日、明日」というテーマで3つのビュッシュを制作。カタログの写真によりますと、「昨日」のビュッシュ・ド・ノエル『ジュ ム スヴィアン』はクラシックな茶色い薪(細長い切り株)のデザイン。木目もあります。家の形の飾りと雪だるまつき。ビターなショコラノワールのガナッシュを詰めたマカロン生地。長さ17cm \5,775「今日」の『グリーン・ビュッシュ』は自然保護をテーマに、木・鳥・水・雲・山の文字と絵が描かれたチョコプレートがトユ型に成型された抹茶ムースに突き刺さっています。中には和素材の柚子クリームや3枚のチョコレート生地が。長さ17cm \5,775そして、今回いただいた「明日」。小さくても三本セットになっていればわかりやすかったかな、と思いました。ジャン=ポール・エヴァン Jean-Paul Hévin 新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店大代表 03-3352-1111営業時間 10:00~20:00定休日 伊勢丹新宿店に準じる東京メトロ丸の内線 新宿3丁目駅<13> ピエール・エルメのケーキへ続きます難解なケーキ~!と思う方は↓を押してこの記事を応援して下さいね☆ いつもクリック、ありがとうございます! 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 クリスマスアントルメの会 2007 もくじ《お菓子作りの道具と材料》 (楽天)Homeへ