『藍色夏恋』
≪美しいシーンと若者の心情が水彩画を見てるよう≫台北の高校でモン・クーロウとリン・ユエチェンの親友同士は楽しい学園生活を送っていた。ある日クーロウは、ユエチェンから水泳部のチャン・ボーリンに恋してると打ち明けられる。ユエチェンはボーリンへのラブレターをクーロウに渡してくれと頼むのだが、そこから3人は微妙な関係に。ボーリンは次第にクーロウに好意を抱き始めて…何とも甘酸っぱい、そしてちょっぴりほろ苦い青春映画でした。台北の美しい風景の中、クーロウとボーリンが抜きつ抜かれつしながら自転車を走らせるシーンが何だか懐かしく思えてしまいます。そしてこのシーンがこの映画で一番印象深いのです。勇気が持てずになかなか告白出来ない。おまじないとして好きな人の名前をノートに何度も繰り返し書き並べ、その人が使ったものを拾って箱の中に保管する。ちょっとやりすぎじゃないかと思うところもあるけれど、片想いの時期って誰もが似たような経験があるのではないでしょうか。友情か恋かで悩むクーロウや告白された子の親友を好きになってしまうボーリン、そして又複雑な関係をもたらしてしまうユエチェン、3人のそれぞれの気持ちや行動がよく描かれていて、誰もが多かれ少なかれ経験した事のあるようなシーンを目の当たりにし、胸がキュンとしてしまいました。こんな頃あったなぁ…「初恋はカルピスの味」そんなCMがあったけど、この映画もあのCMを思い出してしまいます。自転車で大都会を疾走する…もう日本の大都市では見られない風景だろうな。それにしても、木村拓哉は台湾でも人気者なのですね。藍色大門2002年台湾/フランス監督/脚本:イー・ツーイェン出演:グイ・ルンメイ、チェン・ボーリン、リャン・シューホイ