【火事だよ!カワイ子ちゃん】 1967年 チェコスロバキア発、ドタバタほのぼのコメディ
とある消防署が主催するダンスパーティーで繰り広げられる狂騒。破綻と混乱の中、ミス消防士の栄冠は誰の頭上に輝くのか?そしてこの宴の先にあるものとは―――? 大好きな「アマデウス」のミロス・フォアマン監督作。スローで緩くて、そこがなんともいい味でした。パーティーの目玉は消防士によるミスコン。そして消防署長に、最上のシチュエーションで誕生祝を贈ることでしたが・・・(ちなみに署長さんは、ガンで余命わずかな85歳のおじいちゃん)消防署の慣れない面々が、ミスコンをとりしきるので起こるテンヤワンヤ。マナーもへったくれもない客人は、パーティの景品を盗んでいったり、逢引したり。娘を無理やりミスコン候補に選べと強制するおじさんまで現われる始末。ドタバタの終結は、消防隊らしい形で訪れます。今ひとつ笑えず、しっくりくるコメディではなかったけれど、楽しかった。「アマデウス」といい「カッコーの巣の上で」といい、素性の悪さ?やおふざけと、シリアスな面の均整がとれていて心地よいです。真面目で不真面目。足取りの軽さのようなものを感じます。お話の始めには、人形劇で有名なチャコスロバキアらしい、可愛らしいキャラクターが登場していました。あれはMGMでいうライオンなのかしら。 古さを感じさせつつ楽しめる、緩いコメディ。こちらも死ぬまでに観たい映画1001に選ばれています。火事で焼け出され、雪の上に運び出されたままの家具。(写真・右)こういった戸外の構図、よく見ますね。好きです。監督 ミロス・フォアマン 脚本 ヤロスラフ・パポウシェク 撮影 ミロスラフ・オンジェーチェク 音楽 カレル・マシェク 出演 ヤン・ヴォストゥルチル 、ヨゼフ・シェバーネク 、ヨゼフ・コルプ (カラー/71分/チェコスロバキア・イタリア合作/HORI, MA PANENKO)