どうする?ルクレール(各国主力戦車)
マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングの連覇で幕を閉じた2022年シーズンからわずか3ヶ月ばかりのインターバルで開催された2023年シーズン開幕戦バーレーンGP。上位3強チームの中で唯一リタイア無得点となって早くも暗雲垂れ込めるシャルル・ルクレール、ここからどうする?といったネタではまったくない。 バーレーンGPの数日後、永野護2年振りの新刊「ファイブスター物語14」がリリースされた。月刊ニュータイプを読まなくなって久しく、単行本が初見ということになってそれまでの内容はすっかり忘却の彼方なので新刊読む前に既刊を読み返す作業がマストなのだが、まぁなんちゅーか魔導大戦編に入ってから随分経つんで、結局ひとつふたつ戻ったのでは事足りず20年前の11巻から読み直し。しかもつっかえつっかえ読み進んで未だに最新刊へは至らず、という(汗)。 ハイブレン・ボスヤスフォート率いるバッハトマ魔法帝国のハスハント侵攻に端を発する魔導大戦は、自星の寿命前にこの地に移民国家を打ち立てたいフィルモア帝国を始め、各国それぞれの思惑で魔導大戦に参戦することとなり、魔導大戦は図らずも各国の主力MH(新設定ではGTM)が集う博覧会の様相も呈した。この状況、年初に相次いで発表された独レオパルト2、英チャレンジャー2、米エイブラムスのウクライナへの供与という、決して同じ土俵に並ぶと思わなんだ欧米主力戦車(MBT)がウクライナの地で勢ぞろいという絵面に重なって見えたので。。。 今やないことになっているL.E.D.ミラージュV3インフェルノ・ナパームを下敷きに右からレオパルト2、チャレンジャー2、エイブラムス。 不謹慎の誹りを免れぬかもしれんしマンガと現実をごっちゃにするなってハナシなのだが、いちAFVファンとして欧米MBTの揃い踏みはすげえな、と。ドラゴンアーマー1/72 チャレンジャー2BATUS(イギリス陸軍サフィールド訓練部隊)所属 2023年1月14日、独米に先駆けてイギリスがウクライナへ供与(現状12台)を決定した第3.5世代MBT(主力戦車)。ドラゴンアーマー1/72 レオパルト2A6第403戦車大隊第3中隊所属 イギリスに続き1月25日にドイツがまず14台の供与を決定したドイツ第3世代MBT。他国に供与している車輛のウクライナへのまた貸しも承認し、最終的には100台が戦線投入の見込み。ヘンロン1/72 M1A2エイブラムス2003年「イラクの自由作戦」参加車輛 ドイツと同日、ウクライナへ31台を供与すると発表されたアメリカ第3.5世代MBT。 1/16スケールの格安ラジコン戦車で名を馳せたヘンロンだが、小スケール商品は子供だましのおもちゃと割り切ってるいるのかしらんが、転輪の塗装は適当、CIP(砲塔脇の敵味方識別パネル)なんかランナーから手でもぎってる(今時ガキでもやらんよ)。仕方がないから転輪ゴムはタイヤブラックを筆塗り、CIPは欠損部をタミヤラッカーパテで埋めて成形してからサンディブラウンでリタッチ。そもそもドラゴンアーマーと比較するもんじゃないんだろうが、千円程度のオモチャに完成度を期待してはアカンとゆーことだが、それでもちょっと手を加えるとよくなる。今度は茶系でスミ入れでもしてやろうかね。 そして第二次世界大戦中にエル・アラメインやアルデンヌで派手な戦車戦を展開した英米独が、決して早々にとは言えないがウクライナに戦車供与を決めたのに対して、大戦中はドイツにやられっぱなしでいいとこなしだったフランスはまたも置いてけぼり、というかAMX-10RC偵察戦闘車を供与して最新MBTは出し惜しみ状態。デアゴスティーニ(イクソ)1/72 ルクレールT5アラブ首長国連邦陸軍所属 新年早々、他国に先駆け偵察戦闘車AMX-10RCの供与を発表して、どの国もやらなかった拠点制圧陸上兵器供与をフランスがやってやったぜと鼻高々だったが、英米独が虎の子の最新MBTを貸し出す事態になって、一転「なんだ偵察戦闘車だけかよ、出し惜しみすんな」という流れに。これに焦って今更「ルクレール出しまっせ」と言ったところで他人の尻馬に乗っかってる日和見主義者と見なされるだけだから、きっとルクレールの出番はないんだろうなぁ、残念。 ミニカー分野ではミニチャン、スパークが新商品出すたびに値上げしてんのに対して、価格を抑えつつも中の上あるいは上の下くらいの品質を維持して好印象のイクソだが、ルクレールはデアゴにコストを叩かれたのかなんとも中途半端な出来映え。そりゃ戦車命のドラゴンと比べちゃ酷かもしれんが、スミ入れもウォッシングもなしの車体はのっぺりしてリアリティがない。逆に言えばそれらをこちらで補填してやればもうちっと見られるモノになるかも。とはいえ唐竹割りパーティングライン丸出しの燃タンにはやる気を削がれるねぇ。。。 一方、NATO側の最新MBT戦線に対するロシアのMBTとしてはT-14であるべきなんだろうがウチにはストックなし。とゆーことで手持ちのT-80並びにT-54を。いずれも旧ソ連時代の代物だが、そんなもんを延々と使い続けるのがなんとなくロシアの国民性らしく感じてね。デアゴスティーニ(イクソ)1/72 T-80BVソビエト連邦陸軍第4親衛戦車師団第1中隊第2小隊6号車 1975年生産開始という前世紀の遺物だが、ところがどっこい開戦当初から戦線の一翼を担い、しかもウクライナ(ハリコフ)でも生産されていたために、最前線で両軍所属のT-80が撃ち合う結果に。砲塔周りの爆発反応装甲をはじめとする火器装備のゴテゴテ感がソ連らしくないね。こちらの出来映えもルクレール同様、スミ入れすればそれなりの見てくれになりそうだけど、コイツも燃タンがなぁ。。。イージーモデル1/72 T-541968年チェコ事件(プラハ制圧戦)参加車輛 T-80の1975年どころか1947年量産開始という東西冷戦時代の遺物、けれども未だに旧共産圏じゃ現役という、そしてこれまたウクライナはハリコフ製という。この車輛はチェコスロバキア政府の自由改革路線を瓦解すべくソ連率いるワルシャワ条約機構軍がチェコスロバキアになだれ込み全土掌握したチェコ事件で、プラハに侵攻した制圧部隊の一台。ソ連製の武器を使うチェコ軍との識別のため白線が描かれている。。。のだけれど、あれ?イージーモデルのT-54は何か変。 識別のためだってのに車体前面に白線がないじゃんねえ。常時こうやって砲塔後ろ向きってわけじゃないだろうし、まぁ識別の識別みたいなことでこの車輛だけ白線なしって可能性もあるかもと画像を漁ってみたら。。。なんだよ、ちゃんと白線描かれてんじゃんか。つーことはメーカーの考証不足もしくはコストダウン目的でわかっててやらなかったパターンか。いずれにせよ判っちゃったら修正せずにはいらんないわけで、マスキングしてベースホワイト吹いて、そんでもって色調あわせに水性フラットクリアーを全体に軽くスプレーして前掲の画像の如く。そこ以外はイージーモデルの出来映えは上々。燃タンはイクソ同様唐竹割りだがパーツの合いがよくてイクソほど目立たなくて良し。デアゴスティーニ1/72 10式戦車陸上自衛隊富士学校 富士教導団 試作1号機 ついでといっちゃあ何だが、最後に欧米MBTとは絶対轡を並べることはないであろう10式戦車を。これどこ製なのかわからんが(まぁイクソじゃないだろう)、なかなか良い出来映えなんじゃないの? とまあウクライナにかこつけて各国MBT揃い踏みしたわけだが、現実にはこんなもんが相対してドンパチ撃ち合いなんざやらないに越したことはない。そうならぬようにと切に願う。