さらしな蕎麦
妻の知人が働いている秩父の蕎麦屋までドライブ。要するに私はドライバー。「秩父は、関東では珍しい蕎麦の産地。秩父鉄道沿線は蕎麦の名店が連なる蕎麦街道でもある。」というだけあり、行った先では本格的な蕎麦を食べられた。目的の店の名は『みやび庵』。手打ちの十割(とわり)蕎麦を売り物にしている。 なぜ十割蕎麦に拘るかというと…。蕎麦粉は熱湯を注いだだけでも食べることができるぐらい茹で上りが早い。約20秒で茹で上がる。しかし、一般につなぎに使う小麦粉は茹で上がるのに数分かかる。一般的な二八蕎麦というものは40秒程度茹でるので、蕎麦粉にとっては茹で過ぎで、小麦粉にとっては茹で足りないということになる。そこで、十割そばなのだそうだ。『みやび庵』では蕎麦粉の挽き方の違う蕎麦を食べ較べることができる。蕎麦の実の一番芯にある真っ白い粉だけを取り出した粉のことを、さらしな粉(一番粉)と呼ぶのだそうだ。そのさらしな粉の、真っ白い蕎麦(さらしな蕎麦)を初めて食べた。蕎麦というとパサパサした触感とおもっていたが、独特の甘みとコシは新たな発見だった。因みに写真は蕎麦の実の芯の少し外側を挽き込んだ二番粉の蕎麦。これも美味しかった。おっと、忘れていた。『みやび庵』に足を運んでもらうと、妻の友人のためになるというもの。