適格性に欠ける島尻安伊子
数年前に北海道を旅行し、根室半島の先端、納沙布岬で北方領土を見て来た。納沙布岬には「北方館」がある。ここでは、北方領土に関する歴史的資料が展示されているほか、望遠鏡も設置され、眼前に広がる北方の島々を眺めながら、北方領土問題について理解を深めることができる。最も近い、北方領土の一つ歯舞群島の貝殻島までは、なんと3.7km。望遠鏡で見るとすぐそこに見える。泳いでも行けそうな距離だ(趣味のオープンウォタースイムでは3.8kmのレースがある)。そんな経験もあり、多少教養のある日本人であれば「歯舞」が読めない人はいないと思っていた。 ところが、先日の新聞記事で、「歯舞」が読めなかった人が紹介されていた。それが、よりにもよって北方問題を担当する沖縄北方担当相島尻安伊子だ。敢えて呼び捨てにする。この担当相、本気で北方領土の返還に関与しようと思っていないのではないかと思った。そして10日の衆院予算委員会。北方担当相の職務について聞かれ、島尻担当相は「北方問題等に関して国民の世論を喚起することに尽きる」と述べた。この場面は国会中継され、たまたま私も見ていた。結局「北方地域に生活していた方に対する援護措置も入っている。これは極めて重要だ。公文書作成に関することもある。驚きを禁じ得ない」と指摘され、質問者からも呆れられていた。こんな者に北方領土問題を担当する資格はない。直ぐに職を辞すべきだと言いたい。