プーチン大統領がウクライナを「ネオ・ナチ」と呼ぶ理由。停戦の願い込めた映画「バビ・ヤール」
昨日のNHK「ニュース・ウオッチ9」でウクライナの「セルゲイ・ロズニツァ」監督のドキュメンタリー映画「バビ・ヤール」の紹介と監督のインタビューが放送されました。映画は東京の映画館を中心に明日から公開のようです。 ネットからの画像 テレビでの映像 封印されてきた第二次世界大戦中のウクライナの「負の歴史」をドイツ、ロシア、ウクライナに残る記録映像を再編集した映画だそうです。1941年6月に「独ソ不可侵条約」を破ってソ連に侵攻したナチス・ドイツ軍の最初の犠牲になったウクライナが舞台です。 ただ当時ソ連の圧政に苦しんでいたウクライナの人々にとってナチス・ドイツ軍が救援軍のように見えた人達もいたそうで、首都キーウ郊外にあるバビ・ヤール渓谷で33,771人のユダヤ人をナチス・ドイツ軍が射殺したことに結果的には加担することになります。 ロシアがウクライナ侵攻当初、ウクライナのことを「ネオナチ集団」とプーチン大統領が呼んでいたことはこの負の歴史に起因していたのだと知って何とも言えない気持ちになります。そして監督は「マリウール」のことを「第二のバビ・ヤール」と名付けています。 敢えて負の歴史を映画で伝えることで監督の思いはただ「戦争はいけないこと」「領土を奪うことの愚かしさ」と言っています。 ウクライナの情勢はインドのモディ首相がプーチン大統領に「今は戦争する時ではない」と言った言葉にある程度賛意を示したことが「一喜」で、後は「一憂」以上のニュースが連日流れてきます。 30万人規模の「予備役」の徴収(日本の赤紙を思い出します)と、それを逃れるため海外に逃れようとする人達で売り切れる航空券、逃亡を阻もうとするロシアの友好国、逃れられない場合を想定して兵役に就けないように「自分の腕を折ろうとする」人達・・。 戦争時の愚かさというか第二次世界大戦中に日本も「日中戦争を止められなかった」「真珠湾攻撃へと突き進んでしまった」理由の1つには世界情勢を見てしっかり舵取り出来るリーダーや天皇に奏上する人物がいなかったということだと思います。 ロシア国内でプーチン大統領に「宮本武蔵」のように「プーチン敗れたり」と言ってくれる人物が一日も早く表れることを願うばかりです。