「チ・カ・ホ」に流れる「虹と雪のバラード」札幌冬季オリンピックの開催は1972年。高度経済成長が終了する前年の開催でした。
前回の帰省の時には気が付かなかった「札幌駅前通地下広場(通称チ・カ・ホ)」が今年で10年目を迎え札幌駅からすすきの駅まで地下歩道で繋がり画期的に便利になっていました。広場では道産品の展示や親子向けに紙芝居のイベント等も行っていて温かい雰囲気がありました。 照明を落とした地下広場では低温量で心地良い音楽が流されその一曲が1972年の札幌冬季オリンピックのテーマソングでトア・エ・モアが歌う「虹と雪のバラード」でした。ちょうど2030年の冬季オリンピックを札幌市が辞退したニュースの後だったので、複雑な思いとかつての古き良き時代の事を考えてしみじみしました。 1972年と言えば日本は1955年に始まった「高度経済成長期」が終了する前年で日本経済は年平均で10%もの成長を続け自動車産業、電気機械業、化学工業、造船業などのメーカーが海外から革新的な技術を採り入れ新しい設備を導入するなど活気溢れる時代でした。 改めて高度経済成長を果たせた要因を調べてみると3つの要因 ①人口の増加 ②産業ごとの生産性の上昇 ③産業構成の変化と出て来てやはり人口が経済成長の要になっている事を痛感させられます。 そして高度経済成長が終わった大きな理由が1973年の第4次中東戦争による「第一次石油危機(オイルショック)」というのは世界で起こる紛争がいかに経済に影響するのかという証になります。 今後の日本経済の行方を左右しかねない「人口減少・少子化」「戦争・紛争」を過去の事例と照らし合わせて少しでも明るい日本の未来のために解決しなければならない問題が山積しています。 余談ですが、1972年札幌オリンピックフィギアで銅メダルのジャネット・リン選手(当時16歳)は転倒した後の笑顔のあまりの可愛らしさに「銀盤の妖精」として長く道民の記憶に残っています。彼女が真駒内の選手村で滞在した部屋の壁に「Love & Peace」とサインした思いもまた長く引き継がれていくのだと思います。