東京旅行2日目 - 朝
2日目の朝、銀座線や山手線、東武東上線を乗り継いで到着したのは、上板橋。ここは~ノギさんが1989~1990年頃、留学生時代に住んでいた町~~はんらとノギさんが遠距離恋愛してた頃のことで、はんらも1,2回、ノギさんの下宿に遊びに行ったことがある~駅前のラーメン屋を見て、エキサイトするノギさん。このラーメン屋さん、33年前にもあったんだそうだ。イトーヨーカ堂も昔のままだって。まずは、ノギさんがそれはそれはお世話になったというバイト先、M商事の住所へ。33年前は、まだ留学生も少なく、偏見や差別を感じることも多かったとノギさんは言う。でもM商事の社長さんは韓国から来た留学生のノギさんをとても可愛がってくれたそうだ。M商事の社長さんはノギさんが留学を終えて韓国に帰国したのちもノギさんを訪ねて韓国に来てくれ、はんらも一度、会ったことがある。M商事の住所にあった建物は、あれ?寿司屋??ノギさんが「でもこの建物に見覚えがあるような気がする」というので、まだ営業準備中のお寿司屋さんに「すみません~」と声をかけると、お寿司屋さんの奥さんが出てきてくれた。かくかくしかじかで33年くらい前にここにあったM商事でバイトしてた韓国人留学生なんですが・・・と事情を話すと、M商事のその後のことをご存知で、わかる範囲で教えてくださった。詳しいことは書けないけど、今は連絡を取るのが難しいということがわかった。ノギさんは、もう少し早く連絡を取るなり訪ねるなりしてたら・・・と悔やんでいたけど、とても忙しく暮らしてきたから仕方なかったよね。お次は、ここから1キロくらい離れたノギさんの下宿先へ~交通機関もなく、テクテク歩いた。(30分に1本くらいのバスは走ってるようだった)「このあたりなんだけど・・・」と、よしくんのスマホのナビで住所を確認しながら表札を見ると当時の下宿先の大家さんとは全く違う苗字。「名前が違うねぇ」と話してたらお隣の2階で洗濯物を干していた奥さんが怪訝そうな顔でこちらを見下ろしてきた。そりゃ、こんな住宅地でガヤガヤ話してたら不審に思われるよね~それで、かくかくしかじかで33年くらい前にここに下宿していた韓国人留学生で・・・と説明すると、ご主人が出てきた。ご主人はノギさんと同じくらいの年齢で、当時の下宿先のおばあちゃん?のことをご存知だった。今は他の人の家になっているけど「あの頃は庭に柿の木があって・・・」「そうそう、秋になるとあの柿、よくもらって」「ここにも小さな路地があって・・・」「そう、今は家が建っちゃったけど、道があって向こうからも入って来れたんだよね」「こっちは畑があったんだけど覚えてます?」「いや、畑のことはちょっと覚えてない・・・」などなど、いろいろ話は弾んでいた。ここは昔の遠距離恋愛時代の思い出の場所で、遠距離恋愛の末に結婚して、今は大きくなった息子たちを連れて思い出の場所に来てみたんだと話すと、おじさんは、コーちゃん、よしくんを見てとても喜んでくれ、「久しぶりの東京、楽しんでいってください。もう会うことはないかもしれないけれど、一期一会、今日はこういう出会いがあって嬉しかったですよ」と満面の笑顔で言ってくれた。板橋区で思い出の方々には出会えなかったけれど、こうして、また別の、とてもいい人に出会えてはんらもノギさんも嬉しく楽しい時間となった。M商事の社長さんに渡そうと思って韓国から買って持って行ったお土産をそのおじさんに渡して、互いの健康と幸せを祈り合ってお別れした。ノギさんが留学してたのはちょうど今のコーちゃんくらいの年齢の時。ノギさんの留学はうまくいかず、失意のうちに終わったけれど、若い時だから失敗してもやり直せるんだよね。今、いろいろ迷ったり悩んだりしているコーちゃんに、若いんだからたくさん失敗したらいいと励ましている。