よく眠る為には、どうすればいいのか?
眠ることはとても大切なことです。本当にいろいろな効果をもたらしてくれます。・成長ホルモンという物質がたくさん出て、体が成長したり、疲れがとれやすくなる。・記憶しやすくなる。・ストレスに対する抵抗力があがる。・感情のコントロール力があがる。・病気に対する抵抗力が上がる。・怪我が治りやすくなり、筋肉がつきやすくなる。等々…とにかく、睡眠には良い効果がオンパレードです。☆頭にも、体にも、心にも良い効果がたくさんだ!ということです。(脳内で心身に有効な物質がたくさん作られて分泌されるわけです) ところで皆さん?人はなぜ眠くなるのでしょうか?自然の流れは以下の通りです。日中に日光を浴びると「セロトニン」という物質がたくさん作られます。それが夕方以降になると「メラトニン」という眠気をもよおす物質に変わってくれます。更には体温が低下してきて、眠気を感じやすくなるというわけです。その際、日中は「交感神経」が活動していますが、夜になると「副交感神経」が活動するようになっていきます。いわゆるリラックスモードになるわけです。 ですから、私たちは上記の自然の流れを上手に作り出すように、工夫していけばよいのです。では第1に日光を浴びる&睡眠のリズムを作り出すことから確認していきましょう。 人には丸1日のリズム(概日リズム)があります。これが崩れてしまうことを概日リズム障害といい、結果睡眠リズムも崩れてしまいます。概日リズムは、人によって差があります。1日は24時間なのですが、25時間になっている人が多いと言われています。一方、24時間未満の人もいるそうです。通常ならばどんどん時間リズムがズレていくわけですが、このズレを修正・リセットする行為があります。それが朝起床したら、日光を浴びることなのです。できれば決まった時間帯に、日光を浴びましょう。うつ病で辛い人でも、部屋で寝転んでいてもいいので、窓越しに晴れた日の日光を浴びればよいのです。曇天でも一定の効果があるとのことです。(「kaimin Online」)☆朝の起床時(この時間はなるべく同じ時間帯にする)に日光を15分程度浴びてリセットを心がけましょう。 次にセロトニンの分泌を助ける点を確認していきましょう。セロトニンはいろいろな分泌方法があるかと思いますが、私が効果を相当実感したのは、起床してから2時間以内に軽い有酸素運動を行うと良いでしょう。(これは運動の終了が午前11時前になる方がよいでしょう)速めの散歩などが適していると思います。これを出勤で補ってもいいかもしれません。脈拍でいえば100~120ぐらい(若い方が大きい値になります)時間は20分程度までがよいでしょう。※やりすぎるとセロトニン分泌上は逆効果です。 またこの時、あまり考え事をしない方がよいとされています。交通に注意しながら、頭を空っぽにして行うと良いとされています。(詳しくはマインドフルネスの記事をご自分で探してみて、そのエッセンスを学ぶと良いでしょう。歩きながらの瞑想(めいそう)みたいなものです)もちろん日光浴をしながら歩くのはおすすめです。 食生活としては、タンパク質を摂る必要があります。セロトニンの原材料はタンパク質です。タンパク質は肉・魚・大豆などの食品からとることができます。 最後にどうやってリラックスモード=副交感神経が優位になる状態を作り出すか?という話になります。忙しくてストレスにもさらされてしまうビジネスマンの方などは、一番やっかいな問題かもしれませんね。 これにはあなた自身の環境・リズムを調える面と、周囲の環境を整える面が考えられます。まず周囲の環境から確認していきましょう。眠る為に適している環境とは次のような環境になります。・部屋は十分暗くなっており、明かりが差し込まない。・寝具は清潔である。・部屋の温度は暑すぎたり、寒すぎたりしない。・音は静かである(難しければ、耳栓を活用する。私も以前活用していました)では今度はあなた自身のコンディション調整になります。・寝る2時間ぐらい前に入浴を行う。そこで体温を上げておく。既述の通り、入眠の際は体温が低下しているので、入浴で一時的に体温が上がっていると、自然と下がっていくプロセスが入眠と相性がよいのです。特におすすめなのは、38~39度ぐらいのぬるめのお湯に10~20分程度つかることです。その際、腹式呼吸をしながらリラックスモードを意識するといいでしょう。また皮膚の清潔感も、睡眠を大幅に助けます。・寝る2時間前から、食事をしない。特に炭水化物を摂取してしまうと、血糖値が上がってしまい、体がリラックスモードになりにくくなるとされています。・お酒は眠たくさせるように感じるとおもいます。でも生理的に言うと、眠りが浅くなってしまったり、逆に興奮して眠れなくさせるリスクも高まってしまいます。夕飯などで飲酒しておくことで、血中のアルコール濃度を下げた状態で寝る方がお勧めです。寝酒はやめましょう。・ゆっくりズムの腹式呼吸も、リラックスモードを素早く作り出すことに有効です。座った状態で(立位だと、慣れないうちは立くらみが起きやすい為)、3秒で空気を十分に吸い、3秒止めて、6~8秒ぐらいでゆっくり吐き出す。その際、おなかが膨れたりしぼんだりする腹式呼吸で行う。これを20~30セットする(大体5~10分程度)と、かなりリラックスできます。心拍数などは顕著に下がります。・ストレッチするのも有効です。その際、呼吸をリラックスしたものにすることがおすすめです。入浴前後(汗をかくのが嫌いな人は入浴前に)のタイミングがよいでしょう。就寝直前でも、ゆっくり軽めにするなら有効です。(体温があがらないように注意する)・食事はタンパク質を適度にとる。・肥満状態は少しでも軽減を目指す。気道が圧迫されて、睡眠時無呼吸症候群になる恐れがあります。・寝る前はなるべくテレビ、スマホ、パソコンの画面を見ない。もう少し詳しく言えば、画面から出るブルーライトを浴びないということになります。最近の眼鏡はブルーライトカットの物がありますが、カット率が非常に高いもの(あるのかな?)を活用するのも1つの方法かと思います。・夕方はあまりトウガラシや酸性の食べ物をたくさん食べないようにしましょう。胃液分泌を刺激してしまい、逆流性食道炎を起こしやすくなります。これが発生すると、寝ている際に吐いてしまい、起きてしまったり、吐かなくても眠りが浅くなってしまいます。・睡眠薬の服用も有効です。西洋系の医薬ならば医師や薬剤師の指示に従いましょう。サプリメント活用なら、しっかり調べたり薬剤師に説明を受けましょう。漢方薬も選択肢に入ります。 最後にストレス管理について。これも上記に列挙した個人のコンディション調整に分類されます。ストレスに対抗しやすい状態にしておくことが重要になります。そもそもストレスは人間が生きる為に必要なものです。実はストレスが無さ過ぎても困るのですが、ありすぎてもご存じの通り困りますね。ストレスは私たちが野生の世界で生き延びた名残の反応です。簡単に言うと、「危険だぞ!死んだり怪我するかもしれない!準備して切り抜けよう!」という反応を体に起こしているのが、ストレス反応なのです。 現代の実生活では、仮に死ぬほど大嫌いな人とバッタリ会っても、それでなぐりあい・殺し合いになることは基本ありませんよね。でもあなたの体の中では「危険な奴だ!殺されたり、傷つけられる!戦闘(逃走)準備だ!」と、ものすごい興奮・緊張状態になるわけです。 そして1日中ストレス反応を続けてしまうと、1日中ずっと興奮・緊張しているので、眠ることも難しくなってしまうんですね。そんなストレスの過剰な反応を管理していくのが☆「コーピング」 「レジリエンス向上」といった工夫になるわけです。詳しくはリンク先の私が作成した別ページを参照してください。それぞれに、複数の記事をアップしてあります。 実は私も昨日、肉体労働をいつもより相当早く出勤して超スピードで行った後、キャリアコンサルタントの更新講習を7時間受けて(最後は試験)、異常に疲れているのに興奮して寝られない状態になってしまいました。疲れすぎて最初は面倒くさくて横になっていたのですが、結局夜の9時過ぎに上記の風呂作戦をおこなったら、ちゃんと11時過ぎに入眠することができました。 私たちは現代社会に生きているので、どうしても自然のリズムから遠ざかりがちです。そんな状況を、現代人である我々が知恵と工夫によって、乗り越えていきましょう。あなたの睡眠問題が解消されますように。<追加内容:睡眠負債の解消について(いわゆる寝だめについて)> 寝だめは認知症予防に有効な面があると言われる一方、自分の能力発揮上で不利になったり、概日リズムを崩しやすいといった面があります。引用した下記のニュースはどちらかというと、寝だめ反対の立場の内容です。但し、週末2日間に十分睡眠することで、直近の2~3日分の睡眠不足状態は解消できるという説もあります。一番まずいのは、睡眠不足に対して何も手を打たないことです。睡眠の専門医が教える、睡眠不足の賢い解消法 毎朝の起床が楽になり週末も有効に!(ナショナル ジオグラフィック日本版) - Yahoo!ニュース【追記】途中何度も目がさめながらも、いつもの時間帯に7時間半睡眠してかなりハードな肉体労働をしました。(休憩なし)またいつもよりも十分に飯をたべました。確かにすごく疲労しているのですが1.脳疲労が少ない2.眠気があまりないことを実感しました。やはり量が十分な睡眠の威力は絶大ですね。