絢爛豪華な銭湯に参拝!
この半年でいくつかの銭湯を巡ってきましたが、ついに伝説の銭湯を訪れることが出来ました。それは銭湯マニアなら誰でも知っていると言われる西陣の船岡温泉、絢爛豪華なお風呂屋さん。これを知らなきゃ銭湯は語れないと、銭湯フアンとしては日の浅い私はいそいそと出かけました。しかし西陣は京都の北部、そのまた北にある船岡山までは4~5km、自転車で30分はかかります。この船岡温泉は「THE KING OF SENTO」とか「日本最強の銭湯」とか言われてます。なぜなら、ここの脱衣場は国の登録有形文化財となっているからです。もちろん銭湯には様々な名所があり、お湯の質が最高とか、入浴設備が最高とか、レトロ感覚満点とか...、人によりそれぞれ評価は異なるようです。だから船岡温泉は建築&インテリア部門としてのキングとでも言えばいいのでしょう。さて、この船岡温泉の由来から始めましょう、元々この施設は料理旅館「船岡楼」の付帯施設として大正12年に作られてます。なので厳密に言えば、一般の銭湯でなくスーパー温泉的施設だったようです。日本で初めての電気風呂も入れてます。温泉と言っても天然温泉でなく、お風呂屋の名称だそうです。戦後に旅館は廃止され、浴場を銭湯として開放。内部の写真は撮れなかったので下記サイトをご参照下さい。THE KING OF 1010 船岡温泉(上記サイトから脱衣場の写真をお借りしました)国の登録有形文化財に指定されているのは、浴場と脱衣室、旧船岡楼本館、そしてお隣の旧理髪店さん。当時は風呂屋の隣には必ず散髪屋があったそうです。見どころは、・デカい石垣に囲まれた旅館と風呂屋の石組の外構・貫禄ある唐破風の玄関・脱衣場の透かし彫りの欄間とマジョリカタイル装飾の競演(祭りをテーマにした透かし彫りや、大正の肉弾三勇士の欄間など)・脱衣場の天井(漆塗の格天井の中心にはカラフルな天狗と牛若丸の彫刻が)・アメリカの名門アンソニア社製の貫禄ある掛け時計・通路や洗面場を埋め尽くすマジョリカタイル細工・浴場への通路となっている石橋と錦鯉の泳ぐ池・池のほとりにある檜や岩の露天風呂・瓦屋根の壁で仕切られた浴場と様々な浴槽、などなど。船岡温泉フォトギャラリー西陣の旦那衆を満足させる為に改装を加え続けた結果の豪華絢爛。もちろん浴槽はフルセット。高温風呂、ジェットバス、電気風呂、薬草風呂、水風呂、打たせ湯、サウナ、露天岩風呂、露天檜風呂、これで入浴料は410円。有難くて思わず腰が低くなってしまいます。来場者のほとんどは全国からの初来場者とのこと。外国語の銭湯サイトでも紹介されているためか外人も多い。立派な観光資源となっています。テルマエの第3作が作られるなら、ルシウス技師さん、是非この船岡温泉に出没して欲しいものです。はるばると入りに来る価値は十分ありましたが、帰りの風にさらされて湯冷めし、寝込んでしまいました。docoico.net/京都/観光情報/自転車で行こう! 船岡温泉コース追伸:それにしても、これだけの施設を維持管理するのは大変でしょうね。フロントや待合室が今風のインテリア仕様なので、ちょっと興ざめしますが、そんな勝手な文句を言う前に、オーナーさんのご苦労を考えるべきでしょう。また見学だけの観光客を断ってまで入浴者を大切にする姿勢にも頭が下がります。休みの日だけ見学させればと思ったら、年中無休なのだそうです。